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クジラ獲りが津波に遭ったとき、を読んだ。

人間の目的が、この星に生きる意味を生み出す生活世界を創り出し、生きてあることの輝きを維持することだとすれば、それを可能にするのは仕事だ。仕事だけだ。*本文より

捕鯨と聞いて思い出すのは、海外諸国から激しく批判されているクジラの捕獲。個体数が激減している等の理由が挙げられるが、どうやら同じ動物でも、より巨大な種類...たとえば象やシロクマなどを殺めることが際立ってその対象となりやすい。

もちろん、成獣になるまで時間を要するなど生物学的に理路整然とした理由はあるものの、それ以上に「大きな動物を殺すことはより残忍な行為である」という心理的抵抗が、日本の捕鯨批判の根源的な理由とも思われる。

モラトリアムを強いられるなど、時代や政治に翻弄されてきた捕鯨関係者が、先の大震災で再度苦境に立たされながらも誇りと希望を持ち、前を向いて生きてゆく。古き良き日本の伝統と矜持が、ここに綴られていた。


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