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コロナウィルスによって起きたパラオの観光業への影響

皆さんご存知、2020年に流行した新型コロナウイルスについて、南の島国パラオに起こった(起こっている)影響について紹介していきます。

これからパラオに来ようとしている人、パラオに来ようとしたけど来れなかった人たちに対して

いまパラオで起こっていることを全部ではないけれど、できる限り現状を伝えたいと思います。

第ゼロ段階 予約のキャンセルが増えてくる

2020年の2月頃から日本でも感染が広がりはじめた新型コロナウイルスの影響で「旅行の予約をキャンセル」する人たちが増加しました。この頃、パラオでは

「そういうウイルスは流行ってるんだねー」

「日本はトイレットペーパーとマスクが不足しているみたいよ」

みたいな感じである程度、他人事のように捉えていました。
というもの、ウイルスはパラオに入ってくる可能性はあるものの、まさか現在(3月19日)のような状況になるとは想像もしていなかったからです。

第一段階 韓国経由の便が使えなくなる。

韓国での感染拡大のともない、今までは韓国経由でパラオに入ってきた人たちが帰れなくなりました。帰れなくなるというよりも、日本に帰国後、14日間の待機を要請されることが決まりました。
韓国経由でパラオに入ってくることはできるけれども、3月9日以降は韓国経由で日本に帰国すると14日間の待機が命じられてしまうようになったのです。

それに伴って、私が働いている会社では、韓国経由で買える飛行機を予約していた人たちがすんなりと帰れるように、グアム経由で帰れるように手配をしたりしました。
しかし、我々も飛行機を変えたところですんなりと帰国できるのかもわからないまま、入ってくる情報をもとに行動していました。

航空会社に問い合わせても、彼ら自身も混乱しているようで、「なにもおこならなかった」みたいな情報も入ってきます。ほとんどの組織がこのコロナウイルスによって生じた二国間の移動の制限に明確な判断を下せずにいる感じでした。

せめて、帰国したい人に関しては帰国させてほしい気持ちはあるものの、長期滞在者とトランジットのような短期滞在者を飛行機の中で区別することはできない。(おなじ飛行機に乗ってくるんだからみな検疫対象となるという意味)

第二段階 相次ぐキャンセル

韓国経由の道が閉ざされたことで、韓国経由で来る人たちはもちろん、グアム経由でくる人たちもキャンセルが増えました。そして、更に衝撃的だったのは、2月半ばから飛んでいた成田−パラオの直行便ティーウェイ航空の便が計6便分キャンセルになりました。ティーウェイ航空は韓国資本のLCCであり、機材や人員を日本に配置することが難しくなったということで突如キャンセルとなりました。これによって、本来パラオに来る予定だった人たちはすべてキャンセルになり、パラオへ来ることができなくなりました。中には振替としてユナイテッド航空を使って来る方やJAL の直行便に変更してくる方もいました。
ひとつ言えるのは、このティーウェイ航空のキャンセルによって、相次ぐキャンセルの波がやって来ることになりました。

第三段階 ユナイテッド航空の減便

2020年3月現在、日本からパラオに来る主要経路である日本−グアム−パラオ間の旅客機が減便しました。これまでは土曜日以外の毎日運行でしたが、これによって木曜日だけパラオに来れるようになりました。

まさか、ユナイテッド航空がこんなにも減便するとは思っていなかったので、この情報を聞いたとき職場内に動揺が広がりました。
これで、ますますパラオ−日本のアクセスが悪くなりました。
残すは、台北経由のチャイナエアラインのみ。

第四段階 JALチャーター便を最後に飛行機が飛ばなくなる

3月12日から28日まで計4便、成田発のJALチャーター便がパラオに飛んできていました。
この間に世界のコロナウイルス感染者数は3/12では12000人いたのに対し、3/28では607409人に膨れ上がり、およそ50倍になりました。この16日間で50倍になることはその時想像もできなかったので、大変な衝撃を与えました。

このペースで感染者数が増えていくと100万人はもうまもなく到達するでしょうし、1億人規模の感染者数になることも十分考えられます。ね。

これまでの相次ぐ飛行機のスケジュール変更がパラオの観光業界に与えた影響

まず、イメージしやすいのはパラオに来る飛行機が減ることで旅行客も減ります。それに伴って、ホテルやツアー会社に大きな影響を与えました。なかには、ホテル内のレストランの営業時間を変更したところもあります。

https://www.palauppr.com/jp/about/hotel-news/

次に、レストランも危機的な状況にあります。パラオの人口はおよそ2万人います。外食文化が発達しているわけでもないので、現地の人たちが毎晩訪れるレストランは少ないです。殆どが、観光客向けのレストランです。だから、レストランの売上にも大きな影響を与えています。

そして、パラオの政府の収入源にも影響を与えています。「え?どうして??」と思う方もいるかもしれませんが、パラオ行きのチケットを買ったときに$100分の「環境税」というパラオ政府への税金が含まれています。

これが収入のどれくらいの割合なのかを調べてはいませんが、かなりの額を占めるのではないかと思います。それがイッキになくなったということはそれだけ、パラオ政府の財源に与える影響が大きいということです。
環境資源を売りにしている国の一つであるパラオにとってこの一連のコロナウイルスによる影響はとんでもなく大きいと考えます。

このペースで感染が広まっていくともう夏までに収束するとは思えないですね、、、
観光業も今年いっぱいは厳しいとおもいます。4月から在宅ワークをしていく会社が増えていくので、まさにこれから本番、、といった感じですね。

とりあえず、現時点で公表できる情報はここまでです。また、追加で開示できる情報があれば更新しますね。

読んでいただきありがとうございました。

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