【円高圧力を抑止せよ💦】「日本の為替介入の分析」:経済論文解説 No.9
Introduction:卒業論文にはこだわります💛
私もいよいよ卒業論文の執筆に
取りかかる時期がやって参りました👍
何事もアウトプット前提のインプットが
大事であると、noteで毎日発信してきました
これは、どのような内容で
あっても当てはまります👍
論文を一概に読んでも
記憶に残っていなかったり
大切な観点を忘れてしまっていたりしたら
卒業論文の進捗は滞ってしまうと思います😓
だからこそ、この「note」をフル活用して
卒業論文を1%でも、完成に向けて進めていきたいと思います
私の卒論執筆への軌跡を
どうぞご愛読ください📖
今回の参考文献📚
今回、読み進めていく論文は
こちらのURLになります👍
『日本の為替介入の分析』 伊藤隆敏・著
経済研究 Vol.54 No.2 Apr. 2003
前回の内容📖
過去の為替介入の概観:Part⑤
「温故知新」という言葉があるように
歴史や過去のデータから
現在の知見に活かしていくことは
何事においても大切であると思います🧡
⑤徐々に引き下がっていく「円高の防衛線」
1995年3月は、90円の為替レートをめぐって
市場と通貨当局との攻防が展開されていたことは前回の記事で言及しましたね📝
日本この3週間の介入の合計額は、1兆3393億円にも達したのです
このデータなどから考えると、90円を大きく超えて円高になる(円が増価する)という事態を防ぐように介入が実施されました
しかし、通貨当局は90円を超えた円安基調に反転させるだけの大規模かつ思い切った介入を実施するという政策意思決定はなされなかったと総括しましたね👍
しかし、3週間にわたって
介入し続けたのにも関わらず
ずるずると毎日ちょっとずつ円高が進行したという点で、どのような基準を持ってしても
この介入は「成功ではなかった」という政策判断がなされるのです
また同年3月31日には、3000億円を超える
介入の結果、東京市場89円を保っていたものの
ニューヨーク市場では、86円台と円安が進行してしまうのです💸
週明けの4月3日は、日本の通貨当局による1200億円を超える介入、アメリカの通貨当局による7.5億ドルの介入にもかかわらす
ニューヨーク終値は
1ドル=86円ジャストでした💲
しかし、5日には再度、日米同時介入が
実施されましたが、NY終値は86.15円と
わずかに円安方向に触れるだけとなり
介入の為替レートに与える効果は限定的なものに留まったのです💦
なぜ、このような同時介入を実施しても
為替レートに効果を与えることができなかったのでしょうか??
これは、かなり謎に包まれる経済現象であると思いますね🙄
さらに、同年4月10日には83円台
18日には81円台へと、日本の通貨当局の
為替介入にも関わらず円高が進行したのです
ただし、この際は「単独介入」であり
米通貨当局との協調はありませんでした📝
歴史上最も円高だった日
4月19日には、東京市場で、一瞬
1ドル80円を割り込むという歴史的な円高を
記録したというデータが残っています
この時の東京市場終値は、80.25円
中心値は80.30円であったそうです
この日が、戦後における為替レート水準にて
最も円高であったそうですね
4月3日から、18日まで
為替レートでは1ドル=89円〜81円へと
円高が進行する中での介入額は約5000億円と
前回の記事で言及した、3月の90円を巡る通貨当局との攻防で要した介入額と比較すると
今回の介入額は半分以下であるというデータがわかります👀
4月3日、5日には、アメリカの通貨当局が
同時介入を実施しましたが
86円から80円への移行という
最も激しい円高の場面では、アメリカ側の介入が実施されることはありませんでした📝
日本にとっては円高ですが
アメリカにとっては、ドル安ですからね😂
4月に入って、為替レートへのインパクトのうち、政策効果がマーケットの勢いに
押されてしまった結果、思い切って介入額を
増加させることができなくなったのでしょう
当時は、90円を切って円高が進行する
あたりから、損切りのドル売り
ノックアウト・オプションによるドル売り
といったテクニカルな要因、また投資家のスペキュレーション的な行動なども歴史的な円高になった原因として考慮されるということも念頭に置いておくことが賢明でしょう
1995年前半の急激な円高トレンドについて分析すると国内外の金利差からも
経済成長や物価水準から見ても
この動きを経済学的に正当化できない
ということが奥深いですよね…
4月19日以降は、ようやく
「円安」に転じることになります
5月中旬には、87円台にまで戻ります🎉
しかし、5月30日には再び1ドル=83円を
切るような水準まで円高が進行したのです😓
5月31日に、4月18日以来
初めての介入が、日米通貨当局の「同時介入」として実行されました
その日の円ドルレートは、NY終値で
1ドル=84.55円まで円安に戻すことに
成功しているという点で
久しぶりに「効果のあった介入」という
政策評価を下すことができたのです
今回の解説は、ここまでとします🙏
私が卒業論文執筆において取り上げる
24年ぶりの「円安是正」介入は
本当にレアな経済政策ということを
再認識できたような気がします💖
私の研究テーマについて🔖
私は「為替介入の実証分析」をテーマに
卒業論文を執筆しようと考えています📝
日本経済を考えたときに、為替レートによって
貿易取引や経常収支が変化したり
株や証券、債権といった金融資産の収益率が
変化したりと日本経済と為替レートとは
切っても切れない縁があるのです💝
(円💴だけに・・・)
経済ショックによって
為替レートが変化すると
その影響は私たちの生活に大きく影響します
だからこそ、為替レートの安定性を
担保するような為替介入はマクロ経済政策に
おいても非常に重要な意義を持っていると
推測しています
決して学部生が楽して執筆できる簡単なテーマを選択しているわけでは無いと信じています
ただ、この卒業論文をやり切ることが
私の学生生活の集大成となることは事実なので
最後までコツコツと取り組んで参ります🔥
本日の解説は以上とします
今後も経済学理論集ならびに
社会課題に対する経済学的視点による説明など
有意義な内容を発信できるように努めてまいりますので、今後とも宜しくお願いします🥺
マガジンのご紹介🔔
こちらのマガジンにて
卒業論文執筆への軌跡
エッセンシャル経済学理論集、ならびに
【国際経済学🌏】の基礎理論をまとめています
今後、さらにコンテンツを拡充できるように努めて参りますので
今後とも何卒よろしくお願い申し上げます📚
最後までご愛読いただき誠に有難うございました!
あくまで、私の見解や思ったことを
まとめさせていただいてますが
その点に関しまして、ご了承ください🙏
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