【日本の証拠に基づく研究📊】Central bank intervention and exchange rate volatility: Evidence from Japan using realized volatility:論文要約解説 No.6 2023/11/09
卒業論文にこだわりたい💛
私もいよいよ卒業論文の執筆に
取りかかる時期がやって参りました👍
何事もアウトプット前提のインプットが
大事であると、noteで毎日発信してきました
これは、どのような内容で
あっても当てはまります👍
論文を一概に読んでも
記憶に残っていなかったり
大切な観点を忘れてしまっていたりしたら
卒業論文の進捗は滞ってしまうと思います
だからこそ、この「note」をフル活用して
卒業論文を1%でも
完成に向けて進めていきたいと思います
収益化をすることはなく、先行研究などのコンテンツを正しく引用し、適切な発信ができるように努めます📝
私の卒論執筆への軌跡を
どうぞ最後までご愛読ください📖
今回の要約する先行研究:Central bank intervention and exchange rate volatility: Evidence from Japan using realized volatility🔥
今回、読み進めていく論文は
こちらになります📚
Central bank intervention and exchange rate volatility: Evidence from Japan using realized volatility
Ai-ru (Meg) Cheng (a)
Kuntal Das (b)
Takeshi Shimatani (c)
(a)Northern Illinois University, DeKalb, IL, USA
(b)Department of Economics and Finance, University of Canterbury, New Zealand (c) Bank of Japan, Japan
先行研究の概要(Abstract)📑
この論文は、高頻度データ(high frequency data)を使用して、米ドル/円為替レートの日々の実現ボラティリティに対する日本銀行の外国為替介入の有効性に関する新たな実証的証拠を提示します
Huang amd Tauchen (2005)、Barndorff-Nielsen and Shephard(2004)年、Barndorff-Nielsen and Shephard(2006)に続き、バイパワー変動(bi-power variation)を使用して、毎日の実現ボラティリティを2つの要素、つまり滑らかな持続要素と不連続なジャンプ要素(the smooth persistent and the discontinuous jump components)に分解します
私たちは連立方程式系を使用して、為替レートのリターン、実現ボラティリティのさまざまな要素、および中央銀行の介入をモデル化します
この先行研究では、日本銀行による介入が日々の実現ボラティリティの継続的要素と飛躍的要素の両方を増大させたという強い裏付けを見出しているのです
これは、日本銀行による介入が市場のボラティリティを増大させ、それが一時的なプラスの上昇を引き起こしただけでなく、長期にわたって持続したことを示唆しています
サンプル期間全体を通じて、介入が為替レートの収益に影響を与える効果があるという証拠は見つかりませんでした💦
結論(Conclusion)
この先行研究では、USD/JPYおよびDEM(EUR)/JPY外国為替市場における為替レートのリターンとボラティリティに対する日本銀行による介入の有効性を分析します
実現ボラティリティはモデルフリーの推定値であり、市場のボラティリティを正確に表すものであるため、為替レートの変動の不確実性を測定するために実現ボラティリティを使用します
日々の実現ボラティリティを持続的な連続成分と不連続なジャンプ成分(a persistent continuous component and a discontinuous jump component)に分解します
連立方程式モデルを使用して、為替レートのリターンと実現ボラティリティの 2 つの要素をモデル化します
このフレームワークを使用して、GARCHタイプのモデルを使用した以前の研究のほとんどが見落としていた、日々の実現ボラティリティのさまざまな要素に対する中央銀行による介入(CBI : central bank interventions)の影響を区別します
滑らかで永続的なボラティリティ コンポーネントとそれほど永続的ではないジャンププロセスを分離する利点の1つは、サンプル内価格 (為替レート) プロセスをより適切に記述でき、サンプル外の予測精度も提供できることです
また、連立方程式のフレームワークを使用して内生性の問題(the issue of endogeneity)にも対処していました
日本の金融当局による介入は為替レートのリターンに影響を与える効果がなかったことがわかりました
当局はまた、外国為替市場の日々の実現ボラティリティを安定させることにも成功しなかったと判明しました
私たちの結果は、実現ボラティリティの継続的要素とジャンプ要素の両方が日銀の介入によって大幅に増加したことを示しています
これらの結果は、USD/JPY シリーズと DEM(EUR)/JPY シリーズの両方に当てはまります
この結果は、日銀による一方的な介入や日銀とFRBによる協調介入に対しても頑健的です
また、低頻度の介入と高頻度の介入を区別することで、USD/JPY シリーズの構造的ブレイクも考慮に入れます📝
実現ボラティリティの持続的要素(component of the realized volatility)に対する効果は、3つのサブサンプルすべてにおいてプラスであり、非常に重要であることがわかります
しかし、ジャンプ成分に対する日銀介入の効果は、介入が頻繁ではなく、介入が多かった最後のサブサンプルでのみ顕著です
これは、以前の研究のいくつかとは対照的です
毎日の為替レートの収益への影響はそれほど明確ではありません
特に、日銀が円売り・円買い介入を行った場合、米ドル/円の為替リターンへの影響はわずかと言えます
この結果は、USD/JPY市場における日銀とFRBによる協調介入、およびDEM(EUR)/JPY市場における日銀の一方的な介入にも当てはまります
なお、サブサンプル分析では、USD/JPY市場における日銀の一方的な介入、つまり日銀による円売りが円高になることに対してのみ非常にマイナスとなる結果が得られました
全体として、日銀による介入が為替レートの安定化や収益に適切な方向への影響を与えることに成功しているという証拠は見当たりません
それどころか、日銀の介入は、日々の実現ボラティリティの持続的要素と急上昇要素の両方を増加させることに関連しています
私たちの今後の仕事は、推定結果がスケーリング制約に従わないように、極値理論を使用してボラティリティと中央銀行介入の間の関係をモデル化することです
研究のもう 1 つの方向は、まず、為替レートのレベル、そのボラティリティ要素、および状態空間因子モデルへの介入の共同ダイナミクスを駆動するいくつかの共通要因を明らかにすることになるとのことです
読み終えた先行研究📚
『日本の為替介入の分析』
伊藤隆敏・著
経済研究 Vol.54 No.2 Apr. 2003
『Effects of the Bank of Japan’s intervention on yen/dollar exchange rate volatility』21 November 2004
Toshiaki Watanabe (a), Kimie Harada(b)
『The Effects of Japanese Foreign Exchange Intervention: GARCH Estimation and Change Point Detection』
Eric Hillebrand Gunther Schnabl Discussion
Paper No.6 October 2003
FRBSF ECONOMIC LETTER
Japanese Foreign Exchange Intervention
Number 2003-36, December 12, 2003
The great intervention and massive money injection: The Japanese experience 2003–2004
Tsutomu Watanabe, Tomoyoshi Yabu
Author/Editor:Jaromir Benes ; Andrew Berg ; Rafael A Portillo ; David Vávra
Publication Date: January 14, 2013
Official Japanese Intervention in the JPY/USD Exchange Rate Market: Is It Effective and Through Which Channel Does It Work?
Rasmus Fatum*
IMES Discussion Paper Series
2009-E-12 March 2009
私の研究テーマについて🔖
私は「為替介入の実証分析」をテーマに
卒業論文を執筆しようと考えています📝
日本経済を考えたときに、為替レートによって
貿易取引や経常収支が変化したり
株や証券、債権といった金融資産の収益率が
変化したりと日本経済と為替レートとは
切っても切れない縁があるのです💝
(円💴だけに・・・)
経済ショックによって
為替レートが変化すると
その影響は私たちの生活に大きく影響します
だからこそ、為替レートの安定性を
担保するような為替介入はマクロ経済政策に
おいても非常に重要な意義を持っていると
推測しています
決して学部生が楽して執筆できる
簡単なテーマを選択しているわけでは無いと信じています
ただ、この卒業論文をやり切ることが
私の学生生活の集大成となることは事実なので
最後までコツコツと取り組んで参ります🔥
本日の解説は、以上とします📝
今後も経済学理論集ならびに
社会課題に対する経済学的視点による説明など
有意義な内容を発信できるように
努めてまいりますので
今後とも宜しくお願いします🥺
マガジンのご紹介🔔
こちらのマガジンにて
卒業論文執筆への軌跡
エッセンシャル経済学理論集、ならびに
【国際経済学🌏】の基礎理論をまとめています
今後、さらにコンテンツを拡充できるように努めて参りますので何卒よろしくお願い申し上げます📚
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あくまで、私の見解や思ったことを
まとめさせていただいてますが
その点に関しまして、ご了承ください🙏
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