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【国際金融論💴】為替レートの決定要因について:Chapter②

今後定期的に投稿していく
【国際金融論】シリーズにおいては
私が現在学習している内容である
「国際経済学の分野」について学んだことを
アウトプットしていきたいと思います👍

円ドル為替レートの分析・予測に必要な基礎情報:Part②

前回の投稿に引き続き

国際金融論を理解する上で、必要な
円ドル相場に関連する定量データについて考えていきたいと思います

前回の投稿では、円ドル相場と実行為替レートについて一緒に考えていきましたね👍

今回は実質国民所得や経常収支について理解を深めていきたいと思います😊

実質GDP:Real Gross Domestic Product

外国為替市場の参加者は
各国の景気動向に注目しています😊
これを代表する指標がGDP統計となるのです

ある国のGDP成長率が高まり
景気がよくなることは、その国の通貨にとって通貨高要因になりやすいというメカニズムについては後々の定理や理論によって説明します📝

少し過去の事例を挙げてみることにします
例えば、1999 年前半、日本の実質GDPが
2四半期連続でプラス成長を記録したことから、景気回復期待が高まり、円高ドル安が進行したというトレンドが残っています

また、為替レートの長期均衡水準を
決定するのは、各国の生産性の動向である
という研究結果も残されてるそうですね👍
※また後日、私もその論文を調べてみようと思います

また、実質GDPの長期トレンドは生産性等に規定されるので
実質GDPの 長期的な趨勢をみておくことも重要なのです👍

経済学解説:GDPとGNI

ある国の「豊かさ」や経済規模をどのように測りますか?

「豊かさ」の計測として「総生産、総所得、総支出」という3つの観点からGDPを分析し、その関係を理解しましょう

国内総生産(Gross Domestic Product)の概念とは
「一定期間に、一国内の経済活動によって生産された最終財&サービスの付加価値の合計」となります
※一定期間とは、通常1年間であることが多いと思われます

ここで、ややこしいかもしれませんが
国民総所得(GNI:Gross National Product)という概念も説明します
GNIは「ある一定期間において、その国の国民が得た総所得の合計」という概念になります
よって「GNI=GDP+海外からの純所得」になるのです

例を挙げますと、アメリカのメジャーリーグで活躍する大谷翔平選手のお給料は

日本のGNIには含まれますが
日本のGDPには含まれない
という理解で問題ないでしょう

$$
GNI = GDP + Net  Foreign  Income
$$

国民所得恒等式と三面等価の原則

ここで「国民所得恒等式」を説明します
定式化すると以下のようになります

$$
Idemtity  of  National  Income\\ : GDP =Y^{product} =\\
Consumpution + Investment \\+ Government  Expenditure \\+ Net Export(EX-IM)
$$

支出面から見た国民所得の構成要素は、消費(C)、投資(I)、政府支出(G)、純輸出(NX)となります
上記の式は、まさしく国民所得の恒等式となります
なぜならば、三面等価の原則より「生産=支出=分配」という3つの側面から測った国民所得は一致するからです

$$
Principle  of  "three" sided  equivalence:\\
GDP(=Gross  Domestic  Product )\\
=GDE(=Gross  Domestic  Expenditure)\\
=GDI(=Gross  Domestic  Income)
$$

上記の関係を念頭においていただけると幸いです💖

経常収支:Current Account

一般的に
「経常収支が黒字の国は通貨高になりやすく、赤字の国は通貨安になりやすい」と考えられているのが、国際経済学のスタンダードな見解です

その理由は、経常収支が対外純債権の変化に結びつき、その国のリスクプレミアムを変化させるためであるとされていますね📝

長期的には、経常収支がバランス化するような通貨価値の変化が起きると考えられています

ただし、経常収支の変化がすぐに為替レートに反映されることは少ないです
また、どの程度の期間で経常収支が為替レートに影響するかは一定していないということも興味深い点であると思います📝

円ドル相場に関しては、日本の経常収支黒字
米国の経常収支赤字を背景に
急激な円高ドル安が進む時期があったことは
ご存じではないでしょうか??

※現在は、円安トレンドが強いですが
昔は「円高」に輸出産業がマイナスの影響を
受けてしまうという時期があったことも事実ですね📝

経常収支と対外純資産の関係

経常収支は大きく5つの分類から構成されています
①貿易・サービス収支(純輸出)
②経常収支(第一次+第二次)
③資本移転等収支
④金融収支
⑤誤差脱漏

各項目の詳細については、財務省のHPより
ご確認の程宜しくお願いいたします

ここで重要な関係式を解説します
経常収支=貿易・サービス収支+所得収支
+資本移転収支+誤差脱漏=
金融収支=対外純資産の増加

$$
Current  Account\\≡ Trade  Balance (=Net  Export )\\+ Income  Balance (=IB)\\
+Capital  Account (=KA) \\
= Financial Account  \\
= ΔNet  Foreign  Asset
$$

こちらの国際収支の勘定式についても非常に大切なインプリケーションがあるので、ぜひ覚えていただけると幸いです💖

以下では、国民所得恒等式をベースとして「経常収支と対外純資産」の基本的な関係について記号を用いて考えて行きたいと思います

$$
Y: GDI=GDP+IB\\
C: Consumption\\
I: Investment, S: Saving  \\
G: Government  expenditure, \\T: Tax  revenue \\
EX: Export,  IM: Import\\
CA: Current  Account \\
IB: Income  balance\\
NFA: Net  Foreign  Asset
$$

貯蓄&投資のバランスについて

以下では、ある開放経済下の国家の国民所得について考えていきたいと思います

その中で、貯蓄と投資によってどのように経常収支が変動するのか?ということを式によって解説したいと思います📝
※誤差脱漏や利子率などは一旦除外して考えていきましょう

$$
GDP= C + I + G +(EX-IM)・・・①
$$

①式は、上記で確認した国民所得恒等式ですね
この両辺に所得収支(IB)を足すことにしましょう

$$
GDP + IB =  C + I + G +(EX-IM) + IB
$$

ここで、国民総所得を以下と定義して、両辺を少し式変形することを試みます

$$
Y ≡ GDP + IB \\
=(Y-T-C) + ( T - G) = I + (EX - IM) + IB ・・・②
$$

ここで経常収支は以下の関係を満たしていることを整理すると

$$
Current  Account  = (EX - IM) + IB\\
therefore , (Y-T-C)+(T-G)= I+CA\\
---------\\

then, we  see  CA  as  ΔFA\\
(Y-T-C)+(T-G)= I +ΔFA ・・・③
$$

という関係式まで導くことができましたね

ここで貯蓄の概念を導入します
貯蓄は、所得から消費や税金を引いた値ですから

$$
(Y-T-C)+(T-G)= I +ΔFA ・・・③\\
where  S= Y-T-C\\
--------------\\
IS  Balance  Equation:\\
(S-I)+(T-G) = CA・・・④
$$

このような式変形で④式を得ることができました

よって④式のインプリケーションは
経常収支の変動は「貯蓄ー投資」の変動と
「財政収支」の変動によって説明される
ことなのです

解説はいかがだったでしょうか?
次回は、物価水準や金利について
基礎概念をまとめて整理していきますので
引き続きご愛読いただけますと幸いです💖

マガジンのご紹介🌟

https://note.com/kens_reading1/m/m060f6cf44857

こちらのマガジンにて
【国際経済学🌏】の基礎理論をまとめています
今後、さらにコンテンツを拡充できるように努めて参りますので
今後とも何卒よろしくお願い申し上げます📚

最後までご愛読いただき誠にありがとうございます!

あくまで、私の見解や思ったことを
まとめさせていただいてますが
その点に関しまして、ご了承ください🙏

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