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デザイナーがデータ分析をすると社内全員から喜ばれるわけ

デザイナーとは、視覚領域において意匠計画、図案、設計を手掛ける人のことであり、日本では視覚的な部分だけを指す人もいる。私は、データが大好きである一方でデザインも大好きである。なぜなら、デザインとは、データ分析だけでは生み出すことのできない、人間に最も影響を与える「視覚」を司るからだ。例えば、レストランの売り上げをヒストグラムを使って、今後の売上予想図を見せることは容易だが、その数値をどのように解釈するかは、読み手の数だけ存在してしまう。特に、統計学や会計に詳しい人でない場合は、数字の羅列にしか見えないことも多々あるだろう。しかし、デザイナーが一度レストランの経営状態を絵で表現すると、今まで数字で納得のいかなかった人も急に態度を変える事もある。そんな社内に必要不可欠なデザイナーに対して、なぜデータ分析が必要なのか説明していきたい。

デザイナーは、事実を見える化するスペシャリスト

デザイナーとは、事実を見える化させることが上手である。例えば、会社の営業利益の状況を伝える場合、データサイエンティストやアナリストは、数字で経営者と話すが、経営者以外にも不特定多数の人に対して状況を広める必要がある。本来、全社員が統計学に詳しく、データを見た瞬間にその情報の意図をすぐ理解できれば良いのだが、そんなに社内で情報リテラシーが高い人が多いわけはない。このように、データから何かメッセージを伝えたい場合、デザイナーは、そのメッセージを周りにも伝わりやすい形に変化さえ、データよりもより感情を込めたメッセージを作り出せる。

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実は、デザインも計測できる

パソコンやスマホを毎日触る人がほとんどだと思うが、実はイメージや動画は計測することが可能だ。具体的に言うと、我々が普段クリックするイメージや動画はA/Bテストを繰り返ししていて、自分に最適なものが表示されるようにできている。例えば、Netflixを見るのが好きな人であれば、Netflixや動画配信コンテンツに関係した広告が掲載されているはずだ。そのため、SaaS系のモダンな会社でUI/UXデザイナーとして働く人は、データサイエンティストと頻繁に連絡を取る必要が出てくるケースが多い。

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デザイナーは、データに感情を吹き込める

デザイナーは、データサイエンティストと違い情報に感情を吹き込む力を持っている。例えば、国連やJICAなどの国際協力機構では、発展途上国の教育格差や貧困について世論に対して訴える時、詳しい経済データよりも子供の写真を活用する。私たち人間は、論理的に物事を考えることもあるが、普段の日常生活では基本的に視界に出てくるものをまず直感的に捉える。そのため、まず人に興味を持ってもらう為には、細かい数字よりも、一枚の印象付ける絵を見せた方が人の心を動かすことが可能だ。逆に言うと、その後に人は感情的になった脳を理性的に落ち着かせようとする。その時、データ分析を通じてユーザーに論理的な根拠を述べることができるようになると、人は納得感を持った情報として解釈できる。

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最後に

データ分析は、データサイエンティストだけのものではない。個人的には、むしろそれ以外の全ての人がデータ分析をすることが重要であると思う。デザイナーは、一見データサイエンスとは程遠い存在に感じるかもだが、むしろデザイナーこそ自らデータ分析力を身につけて、デザインにより大きな付加価値を付けて頂ければ幸いだ。

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