海外の仕事をどのように見つける?

画像1

香港出身ですが、日本の国立大学で10年間ほど国際交流や留学サポートを担当しています。仕事の経験や現場で観察したことをシェアさせていただきます。

ネット上すでに多くの方々が卒業後のやり方について語っていましたので、私のほうからは、大学在学中のうちに何ができるか、お話したいと思います。

過去サポートしていた学生は、主に二つのルートで海外の仕事を見つけました。

①交流留学プログラムでまず海外大学に渡り、現地で企業のインターンシップへ参加。高い評価をもらったとともに、内定が決定。

②留学せずに、海外企業の国際的なインターンシッププログラムへ参加。それをきっかけに海外企業への就職活動を始めて、内定を取得。

①のほうが、学生にとっても企業側にとっても、一番やりやすいようです。学生にとっては、海外へ行かずにネットで海外企業を探すだけだと、現地の実際の状況を把握することが難しいそうです。とくに職場だけでなく、現地での生活や文化価値観による影響も、ある程度その国・地域にいないとわからないと、学生たちが言っていました。一年間の交換留学または短期留学(数ヶ月程度)を利用して体験をしながら、現地で開催される企業のインターンシップへ参加すれば、より現状を把握できるかもしれません。一方で企業側も、Localでのインターンシップ開催は大学と連携ができるし、コストも国際的なインターンシッププログラムよりだいぶ低いので、積極的にLocalでインターンシッププログラムを進める企業が多いです。圧倒的にLocal Internshipが多いため、学生にとっても選択肢が多くなります。ただし、前提としては、まず留学ができるということです。

②のほうは、欧米・東南アジアと比べて日本で応募できる国際的なインターンシップは少ないが、そもそも応募する日本人学生も少ないようなので、可能性はあると見ました。知っている学生のうち、参加できた人は非常に少ないが、参加ができたら、それがきっかけとなって海外企業への就職が一気にしやすくなるように感じます。留学という前提はありませんが、英語力・コミュニケーション力・自己表現力が強く問われるようです。参加できた学生は、日本にいながら普段結構海外のニュースや業界の動向を読んでいたし、大学で積極的に留学にきた外国人学生と交流していたので(ボランティアサポーター)、英語とコミュニケーションの力が強いと思います。

もしどちらがおすすめと聞かれたら、個人的には①がおすすめです。その理由主に二つです。一つ目は、大学の資源を有効活用できるからです。日本の多くの大学は海外大学と国際交流協定を結んでいて、その枠組みのなかで、学生は海外の高い学費を負担する必要がないだけでなく、さまざまな給付型奨学金を申請することができます。日本の大学が提供する給付型奨学金もあるが(少ない)、海外大学または民間団体・企業の給付型奨学金も申請可能です(多い)。過去サポートしていた学生をみると、ほとんど生活費を負担しない学生も多かったです。二つ目の理由は、やはり現地に渡って体験できる点です。海外で働くとはいえ、往々にして学生が持っているイメージと異なる場合も結構あります。その国・地域の生活習慣や人々の文化価値観などに自分に合うかどうか、自らの目で確認することがおすすめです。

海外で仕事するために、大学在学中でもできることが多いので、ダラダラして大学生活を送るよりは、大学の多様な資源とチャンスを有効活用することが、大いにおすすめしたいと思います。

以上、参考になれば幸いです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?