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オンラインと対面はどちらがよいのか?

 コロナ禍によって一気に普及したオンラインコミュニケーション。人材採用のシーンでも、オンラインで面接を行なうことはもはや当たり前のこととなりました。

 2021年7月に転職活動を行なった人を対象として行なわれた調査によると、回答者の半数強が転職先との選考段階でオンライン面接があったと答えています。

 私の実感値では、ホワイトカラーの中途採用においてオンライン面接を行なっている企業の割合は7〜8割にのぼるのではないかと感じますが、コロナ禍に伴う移動や会合、来客などに対する制限が緩和されている中、取引先企業からは「面接は対面で行なうのがよいのかオンラインがいいのか?」という質問をよくお受けするようになりました。

 オンライン面接のメリット・デメリットといった分析は既に巷に溢れていますが、私は最も重視(意識)すべきは『候補者体験(Candidate Experience)なのではないかと考えています。

 言わば、オンラインか対面かが問題なのではなく、候補者がその場にどんな"意味(意義)"を感じるかということこそが問題だということです。

 対面=会社の雰囲気が伝わる、という思い込みも危険です。会社(職場)によっては、オンラインでメンバー同士が生き生きと働いている雰囲気こそが見てもらうべき"雰囲気"である場合もあります。(実際にオンラインの特性を活かして多くの同僚がその場に会し、選考や魅力付けに関わる会社もあります)


 コロナ禍の収束に伴いオンラインとオフラインの併用が可能になったことで、私たちはそれぞれの意味について考えることを求められています。


 在宅の方が仕事の能率が上がるということに気付いてしまった中で、オフィスに出勤する(させる)としたらそれは何故なのか。
 その"意味"について深く考えるのはどちらかというと出勤させる側よりも"する側"です。
 面接においても、「直接顔を合わせておくに越したことはないから(≒ただ何となく)」という浅慮が候補者に透けて見えたとき、それは決してよい方向には進まないでしょう。

 逆に、どれだけ優れた経験を持つ候補者であったとしても絶対に直接顔を合わせておきたい、ということであれば、いかにその候補者に「来てよかった(=意味があった)」と感じさせるメニューを用意するかを考えてみるべきではないでしょうか。



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