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コミュニティの核とDAO化する未来

昨年もコミュニティマネジメントを解説する記事を書かせていただきました。

ありがたいことに、この記事日本語版はコチラ)が大きな反響を頂き、元CMX現RedditのEvanさんのニュースレター「Community Manager Breakfast」で取り上げて頂いたり、コミュニティプラットフォーム開発者に感動の声を頂きました。

とりわけ複雑ネットワーク論を起点にしたコミュニティの考え方は新しい考え方だったようです。これは大きな発見でした。

今回のnoteは文字数の関係で昨年の記事で書ききれずに見送った続編記事です。コミュニティの核について述べていきます。

なぜ上手くいかないのか

みなさんもコミュニティ運営では沢山の苦労をされていると想像します。

かくいう私もReproのユーザーコミュニティ立ち上げ当時に苦しんでいました。

・イベントを企画しても人が集まらない 
・イベントの集客ができてもコミュニティに成長せず、単発で終わる
・いつまで経ってもリーダーが生まれないリーダーが育たない
・facebookが一向に活性化しない
・コミュニティ内の投稿が発生しない
・新機能リリースや事例記事を投稿しても反応がない
・でもイベントを止めた瞬間にコミュニティが死んでいく

何をやってもうまくいきません。。。

まるで自転車操業のような気分でした。自転車を漕ぎ続けないと死んでしまう。正直なところ、そんな恐怖感覚に襲われていました。

なぜコミュニティがうまくワークしないのでしょうか?

当時の私は、コミュニティの構造やその構造を支える核に気づいていませんでした。

コミュニティの核、それは「求心力の持続性」

それがコミュニティ成果の7-8割を左右する秘密だと、私はそう考えています。

コミュニティの寿命を左右するもの

そのことに気づいたのは、ユーザーコミュニティのリニューアル準備時にベンチマーク調査を行ったときでした。

奇妙なことにこの世界には、短命なコミュニティと長寿なコミュニティが存在していたのです。

例えば甲子園を目指す高校野球チームは短命なコミュニティです。高い目標を掲げた熱狂的なコミュニティですが、甲子園敗退が決まった瞬間にそのシーズンのチームは解散してしまいます。

一方で、仏教は2000年以上に渡り繁栄する長寿コミュニティです。人類の寿命を超越しており、驚異的です。

この差はなんなのでしょうか?

そんな2018年当時、この問題に切り込むNewsPicksの記事が目に入ってきました。

石川 「自走する組織」ということで視点を変えると、「1000年続いている組織」があるんです。

たとえば伊勢神宮がそうですよね。20年ごとに建て替えを重ねて、それが1000年続いている。それから学問の世界では、数学者のコミュニティも1000年続いています。実は、伊勢神宮と数学者のコミュニティは仕組みが同じなんです。いずれも、「中心にあるもの」が何であるかが隠されている。だから周辺で「真実はなんだろう」と議論が交わされ、コミュニティが1000年間も続いているんです。大事なものは隠しておいたほうがいいということですね。

佐渡島 たとえば、フェルマーの最終定理は解かれてしまったので、フェルマーの最終定理について考えていた数学者のコミュニティは解散してしまった。でも数学には未解決の問題があり、それを解くコミュニティは残存している。

石川 そう。だから、大事なことを言ってしまったコミュニティは自走しにくい。

箕輪 ゴールテープを切ったら、コミュニティはもう解散なんですよね。コミュニティが会社の組織のような目標を設定すると、目標を達成した時点で終わりということになってしまう。

【佐渡島×石川×箕輪】「1000年続く組織」の共通点 

人を惹きつけ続けなければいけない。

たしかに仏教コミュニティは「悟り」という到達不可能な境地を目指す旅です。

苦悩から開放されるための哲学であり、釈迦、達磨、空海・最澄と、天才の偉人達が数千年単位で積み上げてきた学問体系です。

仏教を知れば知るほど、永遠に人を惹きつけ続ける魔力があることに気が付きます。(※余談:仏教の魅力に浸かるならCOTEN RADIOがおすすめ)

真に強固で永続的なコミュニティをつくるためには、人を惹きつけ続けること、すなわち「求心力の持続性」が必要ではないでしょうか。

なぜ求心力の持続性が必要なのか?

コミュニティの核は「求心力の持続性」です。

これがないとコミュニティとして成立させることが難しくなってしまい、自転車操業に陥ってしまいます。

求心力の持続性の重要性は、コミュニティの構造を知ることで見えてきます。

昨年のアドベントカレンダー記事「コミュニティの構造・戦略・KPI・あるいはネットワークについて」で解説したように、理想的なコミュニティの構造は、まるで小学校の放課後の鬼ごっこような構造でした。

はじめは「鬼ごっこ」という共通の関心事を基軸に子どもたちは集まります。

鬼ごっこを繰り返すことで、次第に相手の名前を覚え、絆が芽生え、人間関係のネットワークが構築されていきます。

そして強固な人間関係ネットワークで結ばれれば、鬼ごっこがなくても集まるようになります。

もはや鬼ごっこがあるから集まる集団ではなく、友達だから自然と集まる。そのように変わっていきます。

このように人間関係ネットワークが結ばれることで、はじめてコミュニティとして成立するのです。

複雑ネットワーク(ネットワーク理論)の世界では、鬼ごっこグループのような類似性を持った小集団を「クラスタ」と呼び、クラスタ内の関係性の強さを「ネットワーク密度」と呼びます。

想像してみてください。

もしも「鬼ごっこ」が非常につまらない、1回やったら飽きてしまう遊びだったとしたらどうでしょうか?

子どもたちは一度でも鬼ごっこをやれば飽きてしまうため、鬼ごっこメンバーとはその場限りの付き合いになってしまいます。

お互いの名前は覚えず、友達の絆は生まれません。人間関係ネットワークが構築されません。

つまり、鬼ごっこコミュニティがコミュニティとして成立した理由は鬼ごっこというテーマそれ自体が「求心力の持続性」を持っていたからです。

鬼ごっこは100回やっても飽きません。

何度も何度も友達と顔を突き合わせ、鬼ごっこで遊ぶことができます。

だから鬼ごっこはコミュニティ化するのです。

求心力が持続すると人間関係ネットワークが張られる

そして求心力の持続性が低ければコミュニティ化しません。

人を惹きつけられる時間が短いと、人が何度も顔を突き合わせる機会が減るので人間関係ネットワークが構築されません。

結果、いつまで経過してもコミュニティになりません。

例えば一生に1度しかないお祭りを使ってコミュニティ化することは困難です。

求心力が持続しないと、人間関係ネットワークが育たない

「求心力の持続性」

これが人間関係ネットワークを作り出し、コミュニティ化させるための核ではないか。そう考えています。

人はなぜ集まるのか?

求心力の持続性。

その正体を考えるには「人はなぜ集まるのか?」を考えることが有効だと考えています。

時は17世紀。フランスでは宮廷や貴族の邸宅を舞台に社交界が開催されました。

サロンの誕生です。

そこでは貴族、文化人、学者、作家らが集まり、交流し、知的な会話を楽しんだのです。

17世紀フランス「サロン」

サロンをコミュニティたらしめる「求心力の持続性」はなんだったのでしょうか?

「知的興奮」という本能を刺激していたこと。私はこれが理由だと考えています。サロンに行けば毎日新しい発見と出会いがあるからです。

「知的興奮」がサロンを支える核

逆に言うとサロン存続のためには「知的興奮」を途絶えさせてはなりません。これがサロンのKSF(Key Success Factor)なので、サロンのコミュニティマネージャーは常に外部から学者や芸術家など様々な分野の人を呼び込み続ける必要があったのです。

このようになぜ人が集まるのかを突き詰めると、人の本能的欲求に行き着くように思います。

「どのような本能に価値提供し、求心力の持続性を保つのか?」がコミュニティがコミュニティとして成立するための生命線であり、核だと考えています。

USJをV字回復させた刀の森岡さんも本能に目を向ける重要性を語られており、私もここから着想を得ています。またキリスト教の7つの大罪も参考になります。

コンセプト設定で決まるコミュニティの寿命

「求心力の持続性」

これが私達に警告してくれることは、コミュニティコンセプトの重要性であり、テーマ設定の重要性です。

大変恐ろしいことに、掲げたコミュニティコンセプトによって、コミュニティの寿命がおおむね決定されてしまうのです。

コンセプトやテーマ設定だけでどれだけの差が生まれてしまうのでしょうか?

オンラインサロンのリテンション率のデータを確認してみましょう。

以下は2つのオンラインサロンのリテンション率データです。

某ファッション系のオンラインサロンと、某ビジネススキル系のオンラインサロンの比較データです。どちらも価格帯は月額約1,000円と同じです。

ビジネススキル系サロンはある程度スキルを学んでしまえばニーズがなくなります。テーマ的に寿命が短いです。

反対にファッション系は毎年トレンドがあるため、ニーズが永続的です。テーマ的に寿命が長いと直感的に分かります。

両者のリテンション率のデータを見ると大きな差が生まれていることが分かります。テーマが永続的なファッション系オンラインサロンのほうがリテンション率が高いです。

このリテンション率の差は大きいです。仮に毎月一定の入会者が流入する場合、5年後に積み上がる会員ユーザー数はじつに6倍に差が開いてしまいます。

ビジネス系サロンは「5年も頑張ったのに、一向にアクティブユーザーが増えない」と悩み続ける可能性が高いことを示唆しています。

この2つ以外にも、様々なコミュニティを比較調査しましたが、テーマやカテゴリーによる差が明白でした。

「コミュニティのアクティブ率を上げたい!」と、まず活性化施策をあれこれ考えてしまいがちですが、もしかすると、そもそものコンセプトやテーマ設定を見直した方がいいかもしれません。これで勝負の行方が7割方決まってしまうからです。

「求心力の持続性」という核は、私達にそのような構造を教えてくれます。

【もしもコンセプトが悪い状態でコミュニティをリリースしたら…?】
コミュニティのリリース初期は新規ユーザーが大量に流入し盛り上がりと熱狂が生まれます。私たちは様々な施策を打ち一見盛り上がってるように感じます。しかしそれは錯覚です。テーマ性に求心力の持続性がないため、1年も断つとアクティブ率が低下し、一部の「いつものメンバー」しか交流してくれない状態が続きます。どんな施策を施しても一向に盛り上がらない。数年経過後にはじめて「コンセプトの課題」に気づくのです。

まずは自社プロダクトの立ち位置分析から

ではどうやってテーマ設定したら良いのでしょうか?

テーマを考える上で、まずは自社プロダクトの立ち位置を理解することが有効です。

プロダクトを「プロダクトの深み」という軸で評価してみましょう。自社のプロダクトは深みが有るのか、ないのか。

マインクラフト型か爪切り型のどちらかに位置するはずです。

マインクラフト型プロダクトは、非常に自由度が高く、プロダクト活用の深みがあります。時間を忘れて没頭でき、ファン同士の会話は自然と盛り上がります。プロダクトそれ自体に求心力の持続性があります。

しかし爪切りというプロダクトはどうでしょうか?「爪を切る」たったそれだけのワン・イシュープロダクトです。活用ユースケースは1つしかなく、プロダクトに深みはありません。だれも爪切りを話題にしないですし、そこから交流は生まれません。プロダクトそれ自体が持つ求心力の持続性は低く、短命です。

このように自社プロダクトの立ち位置次第で、コミュニティ化の難易度が変わります。

自社のプロダクトが地政学的に有利なポジションにいるのか、不利なポジションにいるのかを把握することからスタートすることが有効です。

弱者の戦略:プロダクトを越えたコンセプト設定

多くのB2Bプロダクトが地政学的に不利なポジションにあると考えられます。

プロダクトの活用方法を伝えるだけで1年も2年も求心力を維持できるのでしょうか?ユーザーに興味を持ってもらえるのでしょうか?

おそらく否ではないでしょうか。

そのため単なるプロダクト活用コミュニティにするのではなく、プロダクトの範囲を越えた、顧客の成功をテーマに掲げたコンセプトにすることが有効かもしれません。

私が自転車操業に陥ってしまった理由はここにありました。コミュニティコンセプトの求心力の持続性に目を向けず、「プロダクト活用」というなんとも自社目線なコミュニティのままスタートしてしまったのです。。その状態で運用でカバーしても限界があります。

あるいは、短命であることを受け入れて継続率の低さを割り切るのもアリでしょう。1年間だけはユーザーに価値を届ける。でも1年経ったら卒業を歓迎する。長く所属してもらうことよりも短期間に価値を感じてもらうことのほうが重要なコミュニティもあります。

強者の戦略:エンパワーメント&深みをつくる

マインクラフト型のプロダクトであれば、プロダクトそれ自体が高い求心力の持続性を持ちます。LEGO IDEASのように、すでに存在する求心力をエンパワーメントさせる打ち手が取りやすくなります。(駒谷さんのnoteが参考になります!)

もう一つのアプローチは「プロダクトに深みを作る」です。

「FORTNITE」は、メインのバトルロワイヤルゲームだけでなく、パーティロイヤル等の、ゲームデザインと直接関係ない要素を充実させています。ミュージシャンのコンサートが有名なのはもちろん、最近では人狼ゲームが実装されたようです。

FORTNITE パーティロイヤル

このような深みが出るとユーザー同士で自然と交流が活性化します。長期的に人を惹きつけ続けることが可能になります。

このあたりの具体手法はMMO RPG(あるいはメタバース)が先進的です。

コンセプト設定の注意点:誰に・何を・目的

プロダクトの立ち位置における弱者の戦略・強者の戦略はあくまで思考の補助線。定規のようなものです。

最終的にコンセプトに落とす際は、誰に(Who)何を(What)という本質に目を向けることが大切です。

私の失敗は自社目線で「プロダクト活用させるためのコミュニティ」を作ろうとしてしまった点にありました。反省です。

ここについては、長橋さんが大変素晴らしい「考えるためのヒント」をまとめられています。何度も読み返したい素敵なnoteです。

またコミュニティは目的によって形が変わります。必ずしも人間関係ネットワークを構築する必要はありません。自社の目的次第では、YouTubeのように交流者が1%程度でもよいはずです。

また短期間で密度の高い時間を提供するような、短命であることを良しとするコミュニティだってあります。

目的から逆算して最適なデザインを目指すことが重要だと考えています。

価格で変わる求心力の持続性

求心力の持続性は価格の影響も大きく受けます。

以下は某ビジネス系オンラインサロンのリテンション率です。

片方が月額約1,000円。もう片方が月額約10,000円です。

高額なコミュニティのほうがリテンション率の傾きが斜めです。これは10,000円という高額な価格によって、毎月毎月、絶えずお財布との相談が発生するためだと考えられます。解約確率が上がるのです。

ここから言えることは、マーケティング4Pである価格などの複合要素によって、持続性が変わるということでしょう。

顧客体験のコアサイクルを高頻度にデザインする

Pelotonは熱狂的なユーザーコミュニティを持つことで知られています。

なぜPelotonはエンゲージメントの高いコミュニティを有することができるのでしょうか?

Pelotonコミュニティをコミュニティたらしめている秘訣はなんなのでしょうか?

その秘訣は、顧客体験の「構造」にあると考えています。

Pelotonユーザーは毎日、もしくは週に数回の頻度でPelotonの自転車に乗るのです。

毎日、毎週の頻度で他のユーザーと顔を突き合わせる機会があります。それだけの頻度があれば、人間関係ネットワークが構築されやすくなります。

大学の体験デザインに近いかもしれません。私たちが大学で友達を作れる理由は、「毎週の講義」にあります。毎週決まった頻度で顔を突き合わせる機会がある事で、友情の人間関係ネットワークが張られていくのです。

このようにPelotonは、構造的にコミュニティが盛り上がりやすいのです。Pelotonを習慣的に利用するサイクルの中にコミュニティが組み込まれているのです。

コミュニティやプロダクトには、繰り返し利用する顧客体験のサイクルが存在します。この顧客体験サイクルの構造で「求心力の持続性」が決まります。

ライトユーザーのコアサイクルが低頻度にしか回転しない場合、注意が必要です。例えば「ライトユーザーの大半が2〜3ヶ月に1回しかSlackを見ない」という状態になっていないでしょうか?

2〜3ヶ月に1回しかアクセスしないユーザーが、次にコミュニティにアクセスする確率は低いのです。仮にイベントを企画運営してユーザーにイベントに参加してもらっても、すぐに非アクティブになってしまいます。終わらない自転車操業に陥ってしまいます。

顧客体験のコアサイクルが低頻度な構造になっているだけで、コミュニティは盛り上がりません。

(これは専門的にはポアソン分布の確率分布特性を見ることで確認できます。)

既存顧客マーケティングの核「選択確率」と銀の弾丸「リ・デザイン」

簡単に言えば「自社のプロダクト利用サイクルの中に、コミュニティが組み込まれているか?」に目を向けることが改革のヒントです。

もしコミュニティを高頻度で回転するような形にデザインし直せれば(リ・デザインできれば)、求心力の持続性を高め、Pelotonのように活性化するコミュニティになるでしょう。

コアサイクルをリ・デザインする話の詳細は別のnoteでまとめているので、よろしければご覧ください。

余談:コミュニティ化する未来:NFTとDAO

ここまで求心力の持続性を様々な側面で考察していきました。

最後にコミュニティマネジメントの未来(未来の求心力の持続性)をご紹介して、このnoteを締めたいと思います。

ここから数年で急速にコミュニティ化が加速していくと考えられます。

なぜならWeb3.0というコンセプトが登場したためです。

400年前の株式会社、銀行、金融の再発明に相当するイノベーションであり、新たな民主主義の仕組みと言えます。

これまでは株を発行し資金調達を行い、株主利益最大化に向けて株式会社という組織が結成されて活動を行っていました。

しかしWeb3.0以降の社会では、誰もが独自通貨NFTを発行することが可能になります。独自のNFTを発行し資金調達を行い、株主の意見に従うのではなくアルゴリズムのルールに基づいて、NFT保有比率に応じて意思決定権を行使することが可能になります。

このような組織をDAO(Decentralised Autonomous Organisation)自立分散型組織と呼びますが、これが次世代組織モデルとして注目されています。

さて、コミュニティ観点で重要なのが、「NFTを顧客に付与することができる」という点です

顧客であるユーザーは自分が応援したいサービスのNFTを手に入れ、積極的に口コミをしたり、コミュニティマネジメントに貢献することができます。貢献度やNFTの持ち分比率に応じて、上位サービスを受けたり、お金を稼ぐことができます。

「利用するためにお金を払う(Pay to Use)」だけでなく「稼ぐために貢献する(Contribute to Earn)」というユーザーが登場します。

つまり従来の「運営と顧客」という明確な線引がなくなり、曖昧なグラデーション「企業とユーザーが溶け合う未来」が到来するのです。

これにより「求心力の持続性」が担保されていく未来が到来すると考えられます。

コミュニティの未来の事例

未来と書きましたが、この話は既に現実です。

イメージしやすい事例として「チリーズ」を紹介させて頂きます。

チリーズは、世界中のスポーツクラブのファンと選手・チームをインターネット上で繋げる、次世代型ファンコミュニティです。例えばバルサのファンは、このバルサの通貨$BARを持つことで『バルサ国』に所属できるようになります。

そして、コミュニティへの貢献に応じて、選手/クラブから特別な体験を得られるようになります。

また、株の議決権のような投票権によって、クラブの未来を決める意思決定に参加することが可能になります。熱狂的なファンがクラブ運営に関与したり、ファン主体で口コミプロモーションを仕掛けることができるようになります。

またバルサ側は、バルサ専用の限定デジタルグッズをNFT化して発売して収益の柱を増やすことができます。ファンはそのグッズを購入できます。もちろんコピー不能なNFTが利用されるため、コミュニティ内でデジタルグッズを転売したり、売買取引できるようになります。

コミュニティ内で自発的に経済活動が生まれるのです。

詳細はぜひTokyo Otaku Modeのパジさんの解説をご覧ください。

またDAOによるコミュニティの未来は以下の記事がオススメです。

DAOはあまりにも革新的で、世界が180度変わって見えてしまいます。ユーザーコミュニティに留まらず、数百年間続いてきた民主主義の仕組みが変わりうる事に気がつくからです。

いずれにせよコミュニティのトレンドはここからが本番。とても未来が楽しみです。


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