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私はなぜ介護業界で19年も働いているのか?

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気が付けば19年、どっぷりと介護業界に浸かっている男の物語です。業界の表と裏をわかりやすくお伝えできたらと思います。
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2023年6月の記事一覧

お局と泉前明石市長の共通点【5】

お局と泉前明石市長の共通点【5】

面接なんてものは落ちてなんぼだと思っていた。それが1発で合格。これは私の人生で無かった事。これはただ事ではない。運命の職場なのか?大袈裟ではなくそう思った。

が、その考えはすぐに打ちひしがれた。私の思い描いていた特養ではなかった。いや、特養という環境は思っていた通りの所だった。

つまり、働いている職員に難があった。特に、お局がヤバかった。もう激ヤバ。逆に言うと、その人以外は良い人が多かったまで

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施設長と面接【4】

施設長と面接【4】

特養の面接で通されたのは施設長室だった。毎度の事ながら面接は緊張する。

特に、面接の合格率が低い事を自覚していた私は、事前に、軽く面接の脳内シミュレーションをやってみた。その時、意外にも比較的スムーズに合格する姿が見えた。何の根拠も無かったが少し安心した。

とにかく、何とかこの面接1回で受かりたいと思っていた。ようやく念願のヘルパー資格を取得し「さあ働くぞ」とやる気スイッチが押されている状況の

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就職希望は特別養護老人ホーム【3】

就職希望は特別養護老人ホーム【3】

就職希望先は特別養護老人ホームと決めていた。養成校では「若い人はまず特養で勉強するべき」という風潮があった。若い時に、体力的にキツイと言われている特養で技術を学び、実務経験を積む事が正解だと刷り込まれていた。

※特別養護老人ホーム(略して特養)、介護保険的には介護老人福祉施設と言う。簡単に言えば、要介護者の終の住処。基本的に要介護3以上の方が入所の対象で、それ故に食事、入浴、排泄の3大介護が重介

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私は養成所何期生?【2】

私は養成所何期生?【2】

ヘルパー養成校の課程が全て終わった時点で、ヘルパー2級を取得する事が出来た。

文章で書くと余りにもあっけないが、半年間介護について一生懸命学んだつもりにはなっていた。

とにかく早く資格を取得して働きたかった。早く働きたいが故に、養成校で勉強中に「無資格でもOK」と謳われたガイドヘルパーの募集に応募してみたが、あえなく面接で落とされた。

思えばあれは今でも納得がいかない面接だった。「無資格でも

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私はなぜ介護業界で19年も働いているのか?【1】

短大を卒業し、フリーターを経てめでたく特別養護老人ホームに入職したのが今から約19年前。

根を上げずに1年働けるかどうかすら、自分でも全く予測出来なかったが、まさか19年も継続してこの業界に腰を据えているとは、その時夢にも思わなかった。

当時、2000年に介護保険が制定され手探りで新しい介護時代が始まった。私はその4年後の2004年からこの業界に足を踏み入れた。

今はもう存在しないが、その頃

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