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ひとり親パパと娘のふたりきりな日常の話 その6

こんちわ。
東京で映像クリエイターをしている
1児のシングルファーザーのKENと申します。

シングルファーザーになるまでのお話はこちらから

お見舞いとリフレッシュを兼ねて実家の沖縄に帰省したが、そうそう抱えている問題が解決するはずもなく、春休み明けもあって東京に戻ってきた。

今回は仕事について。

家事育児をしながらどうやって仕事を続ける?

前にも書いたとおり、僕の仕事はとても遅い時間までかかる。
徹夜したり泊りがけになることもある。
どう考えてもまだ5歳の娘を抱えてできる仕事ではない。
行政のサポートはうまくマッチしないし、ベビーシッターを雇うにしてもコストがかかりすぎて難しい。
実家は沖縄だから頼れないし、仮に沖縄に帰っても僕のやっているような仕事はほとんどない。
大手の広告代理店が集中する東京でしか現状のお仕事は続けられない。

ところがコロナ禍にあって仕事の仕方に変化があった。

コロナ以前では制作会社や編集スタジオに出向き、対面でお仕事をしていたが、コロナのパンデミックによって三密を回避する動きが出て映像編集においてもリモートワークの兆しが見えてきていた。

これ幸いにとばかりに僕も映像編集のお仕事をリモートワークでこなせるように取引先と交渉するようになった。

緊急事態宣言が発令された後はもちろん外出もできなかったからリモートワークは歓迎されたけれど、ワクチンも普及し、緊急事態宣言も解除され、元の生活に戻りつつある状態になると当然仕事の依頼もリモートワークでは受けづらくなってきた。
そんな時に僕はシングルファーザーになったのだった。

リモートワークをする大義名分が無くなった今、
こうなったら働き方を変えなければならない。
ひとり親によるひとり働き方改革。だ!

仕事の単価を調整する

そこで僕は取引先に事情を話した上でギャランティの単価を調整した。

僕がいる業界のギャランティ単価はデリケートな話でもあるので僕自身も詳しくは知らないけれど、
少なくとも僕自身は

1時間=10,000円

というのが基本設定だ。
なので朝10時から夜の20時まで作業すると
単純に10時間労働でギャランティは10万円となる。
(これに機材費や宿泊・タクシー料金も加算される)

これは先方のスタジオや会議室に出かけて受ける立ち会い編集の場合で、当初はリモートワークでも同じような計算方式にしていた。

しかし、リモートワークではズームで作業風景を実況中継でもしない限り働いているのかどうかわからないし、お客さんからはしてみれば割高に感じてしまうのではないかと思った。

そこで単価を調整し、リモートワークの場合は

1日=50,000円ポッキリ

に設定。さらに機材費も請求しないことにした。
このような単価設定にしたのは、前述の「働いているのかわかりにくい」欠点の解消もあるが、先方の立場からすると・・・

  1. 時間に縛られないので発注をかけやすい

  2. 通常は5時間以上作業があるのが普通なので割安

  3. 機材を用意する必要がない

  4. 深夜に終わってもタクシー料金が発生しない

  5. 泊まりがけになっても宿泊費が発生しない

  6. 会議室やスタジオを用意する必要がない

このようなメリットがあると思う。

僕自身のメリットとしては、当然

  1. 自宅で家事育児が同時にできる

  2. 待ち時間が発生したら別の案件も進めることができる

  3. 移動時間が節約できる

  4. 交通費が不要

  5. 機材がこちらの有利な環境で利用できる

このようになる。
疲れも溜まりにくいので僕にとっては理想的だ。

なぜ時給ではなく1日5万円の日給にしたかというと
考え方として
1日の作業時間を10時間とした場合(実際にはそんなに早く終わることはあまりないけど)

だいたい1日=10万円

ぐらいの計算が成り立つ。
でもそれを基準にしてしまうとただでさえ来てもらって立ち会い編集をしたいお客さんからすると割高に感じてしまう。
なので、お得感を出すために
「お持ち帰りならなんと半額!」
的などこぞのデリバリーピザのキャンペーンのような考え方で

リモートワークなら1日=半額の5万円!

として設定した。
もちろん表面上単価を下げた事にはなるのだけれど、僕としてはベビーシッターを雇ったり移動や機材の用意のリスクを考えると好都合なのだ。
そして最も重要なのは

別件も同時に進行できる

ということである。
単価を半額に下げた分、このように複数案件をこなして回収しようという魂胆だ。
これはこれまでのように出張しての立ち会い編集作業では絶対に不可能な仕事の仕方だった。(もちろん守秘義務やコンプラ的な問題があるからだ)

どうしても来て欲しい場合は?

案件によってはやはりその場でのやり取りが必要なものがある。
(というかそもそもそうだった)
その場合は申し訳ないけれど単価を上げさせてもらった。

今までが1時間=10,000円だったものが倍の金額にした。

1時間=20,000円(+機材費や深夜タクシー料金など)

これは、
もちろんベビーシッターを雇った場合のコストを計算に入れてのことだ。
ベビーシッターは(例えばキッズラインの場合だと)
人件費のH=2000円に交通費や駐車場代、保険、深夜対応に食事対応などのオプションを加え、僕自身の稼ぎにならない移動時間の3時間を加えるとなるとこのくらいのコストを計算に入れなければならない。
さらに僕のお仕事の請求はいつも1割から2割は値引きの交渉が入るので最終的にはトントンといったところだと思う。


時代と状況に合わせて働き方を変えたいけれど・・・

僕なりにお客さんの視点から見てもメリットのある単価設定にしたつもりではある。
あるけど、実際にはやはり直接現場に来てもらいたいし対面で映像編集の試行錯誤をしたいだろうというのも重々承知している。

けれど僕のお仕事もTVCMよりはWebCMや企業のVPの比重が増えてきたし、業界的な規模の縮小や映像広告コンテツ自体の広域化が進んだ現在ではこのようなリモートワークの方がメリットがあるんじゃないかと勝手に思っている。

一応2022年はこの方針で上手くいったけど、今後はわからない。
めんどくさがられて仕事を失う可能性もある。



お仕事がらみのお話はもう一つあって、
今回は長くなってしまったので続きは次回書きます。

もう一つはコロナ禍の間にバイトで受けていた
「動画編集オンラインスクールの講師」の件だ。

ものすごくモヤモヤする経験だったので詳しく書くとちょっと問題になりそう。
でも副業とかで流行りの「動画編集」を考えている人がいたら是非目を通してもらいたいです。

(ミソは「映像編集」ではなく「動画編集」というところ)


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