転属先はブラック企業でした

前回からのつづきです

私が関連会社に転属になった理由は
過剰な設備投資によって銀行から
融資を受けた返済が経営に圧迫したのと
売上の減少により間接要員となる事務員を
減らし、経費を削減したかったからです。

本業とは別に飲食店を経営していたのですが
この店舗が会社の売上に足を引っ張っている
状況でした。

店舗改修をしてまで力を入れても、
客足が伸びず頭打ち状態。

お店も立地が悪いところだったので、
店舗改修をしてまで設備投資をしたのは
無謀でした。

しかし、立地が悪い場所なので
設備投資をしても意味がないことを
幹部の人間が忠告しても社長は
聞く耳を持たず強引に進めた結果が
これです。

よく事業で儲かると、素人が飲食に手を出して
自滅する典型的なパターンともいえます。

そのこともあって、転属の辞令受けても不満を
抱くことはありませんでした。

でも、そんな思いはすぐに消えます。

転属先は「宣伝講習販売」といったものを
主体とする会社でした。

宣伝講習販売とは、廃業したコンビニの
跡地等に仮店舗を作り、酵母入りのパンや
お米といったものを無料で配り、
その商品欲しさに高齢者が来場します。

そこで、健康の不安を煽り高額商品を
販売するといった手法。

この手法は別名「催眠商法」ともいわれる
グレーな仕事です。

これまでの環境とは打って変わり
厳しい現実を思い知らされることになります。

　　　　　　　　　　　　　　　（つづく）