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伊勢神宮への旅④

朝早く家を出て
約12時間後の夕方
三重県のホテルに到着した

たった半日なのに
色々なことができた
たった半日なのに
こんな場所まで来られた

家でダラダラするのも好きだけど
たまには羽を伸ばして遠出するのも良い

日常に不満が溜まってる時ほど
その旅は開放的になれる
それが旅の醍醐味なのかもしれない

ホテルはツアー会社と提携してるのか
伊勢神宮とは少し離れた場所にあった
旅先で地図アプリを開くのが好きです

ホテルの従業員さんたちの
優しい方言を耳にして
旅へ来てることを再実感した

男性の方言は優しく聞こえ
女性の方言は可愛く聞こえた

ホテルに着いて必ずやる事は
テレビを付け各チャンネルを確認する

テレビ番組やニュースからは
その地域の雰囲気が垣間見れ面白い

地元のニュースや地元で活躍する
キャスターやタレントなどを見ると
遠くまで来たんだなと実感できる

また地元でしか流れていない
CMを見るのも堪らなく好きです

新聞を読むのも好きで
日本の広さを思い知らされる
知らない事を知るのは本当に楽しい

夕食は付いていなかったので
外へ出て食べに行くことにした

母親の最近の近況を聞いたら
かなり積極的に行動してる事が判明した

1.体を動かす目的と
姿勢を良くしたいらしく
ヨガ教室へ通い始めたみたいだ

2.通ってる医者に言われ
毎日水をたくさん飲んでるらしい
ミネラル成分の豊富な水がいいと
水にこだわりを持ち始めていた

3.友達に誘われて
アロマを作るコミュニティに
参加してるらしい
最近はアロマの香りでよく眠れるらしい

4.兄の家族と沖縄へ旅行へ行く
そんな計画を立ててるらしい
孫の話をしてる時が
いちばん生き生きとしていた


かなりアグレッシブに活動していた
人生を楽しく謳歌してやろうという
強い覚悟や勢いを感じた

「やりたい事をやる」

そんなシンプルで当たり前の事を
実行&実現してる姿は素晴らしく
そんな母親の表情や覇気は豊かで
それがとても嬉しかった

ご飯を食べた後
母親は疲れたと言って
ホテルへ帰って行った

自分はこの町を散歩することにした
旅先のホテル周辺を散策するのは
旅のひとつの楽しみでもある

鵜方駅
どこか懐かしい雰囲気で
とても古風で素敵な駅だった

駅の改札付近で路線図を眺めた
知らない駅の名前だらけで
それが面白く、ずっと眺めてしまった

すると駅員さんに
「何処まで行かれるんですか?」
と声を掛けられた

『何処にも行きはしないんですけど
ただ見てるだけなんです』
と本当のことを言った

すると一瞬、変な空気が流れた
駅員さんは曇った表情になった
どうやら「こいつヤバい奴かも」
と思われてしまったようだ

どちらも無言になり
もの凄い変な空気になってしまい
地獄のような《間》が生まれてしまった

この場を離れたかったけど
すぐに去ってしまうと
もっとヤバい奴だと思われると思ったので
路線図に夢中になる奴を必死で演じた

しかし駅員さんはこの場を離れてくれない
(早くどっか行ってくれよ…)
と思ったけど正義感からなのか
駅員さんはこの場に居続けている

耐えられない、この空気に耐えられない
この状況を回避する策はないかと考えた

かなり苦肉の策ではあったけど
「ほうほう!なるほど〜」
と駅全体をゆっくり見回しつつ
この街を再生させる空間プロデューサー的な
ニュアンスを全身から醸し出して
ゆっくり、駅の反対側へと逃げた

かなり無理はあったけど
何とかその場を乗り切った
実際には乗り切れてはなかったけど
その場から去ることはできた

その後、ひたすら線路沿いを歩いた
街灯の少ない暗い道を、ひたすら歩いた
なぜか涙がこぼれそうになってしまった

悲しいとか淋しくとかではない
よく分からない感情が芽生えてきて
涙がこぼれそうになってしまった


今回はここまでです
次回は伊勢神宮へ向かいます

【後記】

珈琲でも、コーヒーでも、coffeeでもない

「こーひー」の表記にホッコリしてしまった


それではまたCiao!

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