ken

正直に自由に気ままに綴っていきます

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『太宰治』

自意識と羞恥心が強く 皮肉で卑屈でとっつきにくく 生意気で腐っていて 意地を張って見栄を張って 他人を蔑み嫉み 人生なんてくだらねぇ と思って生きていた10代の頃の自分に 最も影響を与えてくれた人 『人間失格』という怪物書物が 自分の細胞を粉々に破壊した その破壊が不思議と心地良くもあり 自分を肯定してくれてる感じがして なんだか救われた気持ちにもなった 大袈裟かもしれないが 人生のスタートをきれた気分になれた小説だった そこから読書をするように

    • ロッキーさん

      ボクシングジムでたまに会う 50歳過ぎのオジサン おそらく映画「ロッキー」に憧れて いつも上下グレーのスウェットを着ている そんな風貌なので心の中だけで その人を「ロッキーさん」と呼んでいる ロッキーさんはジムに来ても ほとんど練習はせずに 誰かと会話ばかりをしている ロッキーさんは 元気で明るく人懐っこい性格で 誰にでも気さくに話しかける ジムの主のような存在です ✳︎ ある日 黙々とサンドバッグを叩いていると ロッキーさんに初めて話しかけられた 「ちょっとい

      • グイグイ来る店員さん

        映画の上映時間まで 少し時間があったので デパートへ買うつもりのない 高級なスーツが並ぶお店へ入った ハイブランドということもあり 店内は閑静で人は少なく 落ち着いた雰囲気だった 「いらっしゃいませ。何かお探しですか?」 ニコニコした陽気な男性の 店員さんが話しかけてきた その時の物理的な距離が 近すぎたので驚いてしまった 近すぎる距離とは裏腹に 声の大きさはダイナミックで 店内の隅々まで行き渡る声量で 圧倒され思わず黙ってしまった 「あの…今日は何かお探しですか?

        • パン屋さん

          久しぶりパン屋さんへ行った ボクシングをするようになってから 1人で外食をすることが ほとんど無くなってしまった ボクシングをやってると たった1〜2キロ体重が増えるだけで 下半身の負担やスピードのキレや 疲労の溜まり方が違って感じる 体重は増えるのは簡単だけど 減らすのは本当に大変なもので これだけのカロリーを摂取したら これだけ動かないといけないのかぁ… 常にそんな思考回路になってしまう もちろんプロレベル並に ストイックにやってはいませんが 出来る範囲で出来る

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        『太宰治』

          約60秒間の死闘

          がっつり知り合いでもない でも全く知らないわけでもない 微妙な関係の知り合い 微妙な距離の知り合い そんな関係性の人と 行きつけのガソリンスタンドで たまに会ってしまう 小さなガソリンスタンドなので 気付いてないフリをするのも あの空間では無理がある なので、顔を合わせて 微妙な関係性の人と 会話をしなければならない この時の ”ちょうどいいサイズの会話" ってめちゃくちゃ難しい ・深い話をする時間もない ・熱量のある話をする関係でもない ・挨拶だけで終わらせるわ

          約60秒間の死闘

          4周年。

          noteを書き始めて 4年が経過しました 不定期の更新ですが 4年も続けられてるのは 貴重な積み重ねだと思います 日々の生活をする中で 気が付いた出来事などに対して 心の中や頭の中を整理するように 文章にして吐き出すのは 妙にスッキリして心地が良い 日常の思いの丈を 自分の心の中にだけ 閉じ込めておくのも 悪くはないと思いますが 自分の性格では吐き出すのが 性に合っていると思う 努力して続けようとせず 自然と続いてしまう行為にこそ 価値や意味があるような気がしてます

          4周年。

          人見知らない、人見知り

          いつからか忘れたけど たぶん青年期から現在に至るまで ずっと人見知りです ずっと治したいと思っても ずっと治ってくれない人見知り ずっと治る兆しもない とても厄介な人見知り この症状は根深く たぶん治ることはなさそうだ それでもコイツと共存して 共に生きていくしかない しかし、そんな自分でも稀に 人見知りをしない瞬間もある それは”好奇心が動いたとき”です 激しく心が動き、興味が爆発したときは 人見知りという分厚い壁を 知らず知らずのうちに ぶっ壊している瞬間がある

          人見知らない、人見知り

          所有と放棄について

          ”ミニマリスト“ どんなイメージがありますか? ・自制心がありそう ・計画性がありそう ・几帳面そう ・神経質そう ・口うるさそう ・頑固そう プラスやマイナスのイメージがあります また現代の人というイメージもあります 先日、羽田圭介さんの小説 「滅私」を読んでミニマリストについて 色々と考える良い機会になった 自分も意識はしてませんが 年々、ミニマリストという 方向へ進んでいる気がする 必要のないものは、なるべく買わない 必要性がなければ、なるべく捨てる 買わ

          所有と放棄について

          夏休み最終日

          9日間の夏休みは あっという間に終わってしまった 休みの時間の進む速度は 何故こんなにも恐ろしく 早く過ぎ去ってしまうものなのか こんなゆったりした感覚のままで 明日からの仕事のことを考えると とても恐ろしく思えてきてしまう 「仕事行きたくねーなー」 連休の最終日の夕方に そう思ってしまう人が好きです 明日はダラっと一緒に頑張りましょうね ✳︎ 今回の休みの目標は ”悪くなっていた体調を戻す" という目的でした 謎の体調不良で 約10日間、運動もできず 食事も喉

          夏休み最終日

          MUSIC

          体調が悪くなってくると あらゆるエネルギーや 欲望が遠のいていく 食欲が無くなり 体力が無くなっていく 運動ができなくなり 元気が無くなっていく 性欲が無くなり 活力が無くなっていく そして、ただ寝てるだけの 無気力な時間が続いていく 不健康になり 健康の大切さを知る 一体これを何度繰り返してきただろう ✳︎ もちろん好きなことも 体調が悪くなってくると 出来なくなってしまう まず最初に本が読めなくなってくる 文字を追ってるだけで 物語がまったく頭に入ってこな

          欲望の追いかけっこ

          追えば逃げていき 逃げれば追われる 探せば見つからず 忘れた頃に見つかる 奪いにいくと失ってしまい 失ってから得るものがある ”人生は表裏一体" くっついたり、離れたり 磁石のような追いかけっこ そんな構造で世の中は成り立ってる気がする 欲を出し過ぎると 離れていってしまう そんな事は分かっていても 冷静になれないのが人間だ それでいいし、それがいい。 ✳︎ 自分がやりたい事と 自分に向いてる事が 必ずしも同じとは限らない 心からやりたい事に才能がなかったり

          欲望の追いかけっこ

          堕落計画

          この計画は約1ヶ月前から 入念に考えを巡らせ 虎視眈々と遂行していた 7月22日の月曜日 有休を獲得するために 6月の中旬 会社に有休を申請した 7月22日に深い意味はないが 7月22日は全力で堕落してやろうと 1ヶ月前から心に決めていた ”何もしない"をするのではなく ”何もしない"のその先にある ”堕落した日"を全力でやってみたかった そして計画通り 7月22日。 有休を獲得することができた ✳︎ この堕落計画は 前日の夜から始まっていた それは「夜更かし」と

          堕落計画

          書いて、晒す。

          "文章を書く” 人間の欲望としては 少し不思議な感覚だと思う お腹が空いたら、ご飯を食べる 眠くなったら、眠る 愛を感じたら、セックスをする これらの欲望は生物として とても素直で純粋な欲望です しかし、文章を書くという欲望は それとは少し違う場所にあるような気がする ぼんやりと柔らかい場所に浮いてる感じがする ✳︎ 素晴らしい映画を観たとき 素晴らしい小説を読んだとき 素晴らしい食事を食べたとき 素晴らしい景色を見られたとき 素晴らしい女性と出会えたとき これら

          書いて、晒す。

          伊勢神宮への旅⑤(最終回)

          順調な人生ってどんな人生なんだろう いつからか順調な道からは 大きく外れてしまった 順調からは程遠い人生になっている 人間関係も、ずっと苦手で 順調だなんて思ったことはない この先も不順調が永遠に続くんだと思う 思い返せば学生の頃から 人間関係には苦しんでいる 自分の普通と他人の普通に あまりにも大きな溝があるからだ 学生の頃は、その溝を埋めようと 必死になって、もがいていた みんなの思う「普通」という 感覚を追い求めていた気がする 徐々に大人になるにつれ その溝は埋

          伊勢神宮への旅⑤(最終回)

          伊勢神宮への旅④

          朝早く家を出て 約12時間後の夕方 三重県のホテルに到着した たった半日なのに 色々なことができた たった半日なのに こんな場所まで来られた 家でダラダラするのも好きだけど たまには羽を伸ばして遠出するのも良い 日常に不満が溜まってる時ほど その旅は開放的になれる それが旅の醍醐味なのかもしれない ホテルはツアー会社と提携してるのか 伊勢神宮とは少し離れた場所にあった 旅先で地図アプリを開くのが好きです ホテルの従業員さんたちの 優しい方言を耳にして 旅へ来てること

          伊勢神宮への旅④

          伊勢神宮の旅③

          バスは愛知県にある 熱田神宮へ向かった 今回のツアーは神宮を巡るツアーだと ガイドさんが言ったのを聞きいて 年配の方が多い理由にも納得ができた 知らない町の知らない道を ひたすらバスで走るのは楽しかった 日常を追い抜いて 日常から離れていくのは とてもワクワクした このまま日常へは戻らず どこかの果てまで突き進んで 消えてなくなっても悪くないとさえ思える そんな快感を感じてしまった 五感で感じる全てが長閑だった 空気が澄んでいて、山の緑も濃く 鳥の鳴く声も綺麗に聞こ

          伊勢神宮の旅③