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【傾斜奇譚】コーヒー【140字小説】

容原静
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空洞だ。何一つ胸が響かない。
君の声も指も唇も僕が話す理由にはならない。
香りが失われたんだ。何処へ消えた?
君は僕の置き手紙を破っただろ。一瞥もくれないんだ。
暑い。気がついたら海外だ。
民族衣装のおじさんがコーヒーをくれる。
俺とコーヒー。
世界は俺を手離す。
約束の自由だ。

た。
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