不登校と中学受験(33)
有名国私立中学校で不登校になる子どものお母様
有名国私立中学校で動けなくなり、不登校になっている子ども達のお母様に共通することがあります。
何かわかりますか?
お母様の考え方やお立場で、中学受験を一生懸命にさせて来られたことは、よくわかるのです。
子どももお母様の期待に応えるべく、一生懸命に努力した、がんばったのです。
だから、見事に合格したのです。
それは、それでよかったのです。
ところが、学校が始まり、時間が経つにつれ、学校に行きにくい、行きたくない、行けない、と段々変わっていき、とうとう不登校になる、ということが毎年、有名国私立中学校で起こっているのです。
この不登校になるお母様方の共通点があると私は思っています。
これは、お母様がとにかく一生懸命に勉強をさせ、お母様もお子さんの塾の送迎などをして、お子さんをがんばらせたから不登校になったのではありません。
もし、それで不登校になるなら、有名国私立中学校は全員不登校になりますよね。
そうではないのです。
何かというと、実は、お子さんをよく見ていない、お子さんの話をあまり聞いていないことが多いのです。
というのも、「この子は何を考えているのだろう?どう思っているのだろう?」と考え込んだり、悩んだりしたことはあまりないと思うのです。
私にしてみれば、最初にお会いしたときに、こう感じてだろう、こう思っていただろう、こんなことがうれしかったからがんばれた、こんなことが嫌だったから辛かった、というようなことが、いくつも頭に浮かんできます。
不登校になり、ご相談に来られたときに、少しお母様やお子さんからお話を聞けば、いくつも浮かぶのです。
その一つか二つをお子さんに
「こんなことはすごくしんどかったよね。よくがんばったよね。辛かったね。」
というと、だいたいはっきりと表情には出ないけれど、目は驚いた目になっています。
それについて、私が続けて、
「間違ったこと言っていたら教えてほしいけど、そんなに間違ってはいないのでは?」と聞くとうなずいてくれるのです。
その内容が辛ければ辛いほど、深くうなずいて、男の子ですら泣き出す子どももいるのです。
ところが、お母様は横にいて、ものすごく驚いた表情をされていることがほとんどです。
理由が2つあり、1つは、そんなことが辛かったのかという思いで、もう1つは、何で私がそのことをわかるのか、ということです。
わかるのではなく、目の前に来てくれたお子さんが教えてくれているのです。
それは感覚的ではあるのですが、言葉の中、ちょっとした目の表情、お子さんが醸し出す雰囲気、空気感から感じると言った方が正しいと思うのです。
それを、長年育てて来られたお母様がわからないはずはないのです。
よく、女性は感覚的・感情的だと言われます。だとしたらなおさらです。
わからないはずはないのです。
間違わないでください。
お子さんが不登校になったのはお母様のせい、などと言うつもりもありませんし、考えてもいません。
でも、お母様は気づかず、ここまでお子さんが辛い思いをしてしまったことは間違いないのです。
なぜ、気が付けなかったか、ということを考えていただきたいのです。
お母様がわからなかった、気づかなかったのはなぜだと思われますか。
それをお考えください。
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