経済セミナー編集部
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書評:中西啓喜著『教育政策をめぐるエビデンス──学力格差・学級規模・教師多忙とデータサイエンス』(経セミ2024年6・7月号より)
評者:北條雅一 駒澤大学経済学部教授 本書は、教育分野におけるEBPMの課題と将来の方向性について、気鋭の教育社会学者が論じた書である。エビデンスに基づく教育政策の筆頭格とも言える少人数学級政策を議論の補助線としながら、「なぜエビデンスに基づく教育政策の議論は困難なのか?」という問いに迫る。 序章では、教育研究においては実証科学的側面だけでなく規範的側面も重視されることを指摘する。続く第1章では、教育研究におけるエビデンスを「教育政策」と「教育実践」の2つの領域に整理した
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【経セミ・読者コメント vol.7】 𡈽肥淳子さま/ M・Oさま 2024年6・7月号 特集「これからの労働市場改革を考える」
■ はじめに(編集部より)経済セミナー編集部です。 今回は、『経済セミナー』2024年6・7月号(特集:「これからの労働市場改革を考える」)に対して読者の皆様からお寄せいただいたコメントをご紹介します! 毎号、いただいたコメントの中から3~4つほどを選定し『経済セミナー』本誌や経セミnoteでご紹介させていただいております。 ※頂戴したコメントは本誌やnoteで公開していないものも含めすべて拝見しております。コメントは今後の企画・制作の参考とさせていただいております。
書評:依田高典著『データサイエンスの経済学——調査・実験、因果推論・機械学習が拓く行動経済学』(経セミ2024年4・5月号より)
評者:坂口翔政 東京大学大学院経済学研究科講師 昨今のデータサイエンスブームや21世紀からのエビデンス重視の実証革命を背景として、経済学分野でも、データサイエンス、機械学習、エビデンスという言葉を冠した書籍がたくさん出版されてきた。しかし、「どんなに座学でデータ分析の手法を学んだところで、実際のデータの作り方、使い方を習得しなければ、データサイエンスをマスターできないのに、経済学分野ではそうした視点から書かれた教科書・専門書はまだ少ない」(p.v)。このような不満に応えるべ
【経セミ・読者コメント vol.2】 元橋一輝先生(一橋大特任講師) 2024年4・5月号特集「経済学で格差を読み解く」
はじめに(編集部より)経済セミナー編集部です。 『経済セミナー』2024年4・5月号(特集:経済学で格差を読み解く)から読者モニターの皆様からのコメントを本格的にご紹介していきます! いただいたコメントの中から、批判的な考察や具体性のある議論などを含み、他の読者の皆様にとっても有益な内容と思われるものを3~4つほど選定し『経済セミナー』本誌や経セミnoteでご紹介させていただきます。 ※頂戴したコメントは本誌やnoteで公開していないものも含めすべて拝見しております。コメン