いざ修羅場へ!一生、少年ジャンプで生きてやる!
好きだ。
愛してる。
なーんて、一生人間には言わないであろうセリフを、私は本(ビジネス・実用書)に対してなら真っ直ぐに伝えることができる。
どうして、今まで気づかなかったのだろう?身近にありすぎたせいだろうか?
私の好きなモノはすべて祖母が好きだったモノで、私はすべて祖母の好きでできていると思い込んでいたけど、今、はじめて自分はビジネス・実用書が好きなんだということに気づいて、これは、これだけは唯一誰の影響も受けずに好きになった自分発信の「好き」が詰まっているものだと知った。
好きだ。
ビジネス・実用書が。
人生に迷ったとき、落ち込んだとき、悲しい気持ちになったとき。いつも書店にいけば自分の抱えている問題を解決に導いてくれる一冊と出逢った。
ドキドキしながら家に連れて帰って、表紙からページをめくっていくとその中には驚くような言葉があって一冊読み終える頃には問題は解決していた。
どうして…
私の気持ちが分かるの!?それが知りたかった!代わりに言ってくれてありがとう!モヤモヤしていた気持ちが言葉になっててスッキリした…etc.
そんな感動が…いつも、いかなるときもビジネス・実用書の中にはあって、いつの間にか自分自身も2冊の本を出版していた。
野心、ではなかったんだ。
私は、ビジネス・実用書が自分でも気がつかないレベルに好きで好きで好きすぎて、それで無意識に出版を志すようになっていたんだ、と今更ながら気づいてしまった。
思い返せば出版塾に入って、はじめてビジネス・実用書の世界の人たちと関わったとき、なんといも言えない感情が沸き上がってきたというか、やっと自分の居場所を見つけられたような気がして嬉しかったのを覚えている。
楽しくもあった。
私は、今までの人生で「面白い」と思う場面には何度も出くわしてきたけれど、「楽しい」と心から思えることはほとんどなかった。でも、出版業界は、ビジネス・実用書の世界で毎日が「楽しい」の連続だった。
天上天下唯我独尊。
ビジネス・実用書の著者は、みんなそれぞれに自分の主張というものを持っている。
誰かのことを否定するのではなく、皆、それぞれにただ自分が「正しい」と思ったことを声高らかに主張しているだけだ。
それはまるで、『The Greatest showman』のワンシーンのように。みんな、自分自身の「傷」や「闇」や「コンプレックス」を晒しながら堂々と『This is me』を歌い上げている。
誰一人として綺麗な人生じゃない。
ほぼ全員が、
屈折したM字のプロフィールを持っている。
それでも明るく過去を笑い飛ばして、自分の後ろに続く者たちの道を明るく照らし、導き、1400円という低価格で惜しみなくノウハウを提供する。
私は、この世界が大好きだった。
だからかな?
自分の本が売れていないと悟ったとき、これ以上ないというほどに傷つき打ちのめされた。
ここが居場所なんだと信じて疑わなかったのに、売れていない=ここはお前の来る場所じゃないとドアから締め出されたような気がしていた。
でも、それでも無意識の領域では諦めることができなくて…約4年半かけて自分の本が売れなかった原因を追究して解明し、今は…性懲りもなく『はじめての野心』の当初の企画構成をなぞりながら『革命物語(仮)』という名のエッセイを書いている。
だけど…
書いてみて痛感したよ。私は、作家でもエッセイストでもないのだと。
私は…
著者だ…!
書いた文章で人の心にざわめきを起こす作家ではなく、読者の問題を解決する著者なんだ。
はい。
ここでぶっちゃけトークというか、悪口というか、愚痴ってもいいでしょうか?あのう、私ね、今までの人生で小説とかエッセイとかほっとんど読んだことがないんです。それはなぜかというと、それらを読んだところで根本的な問題解決にはならないから。
もちろん、感動はするよ。
素晴らしいとも思う。
けどさ、どうしても「だから何?」って思ってしまうんだよね。小説は所詮「嘘」だし、エッセイは「ただ聞いてほしいだけ」をグツグツと煮詰めたようなものだな、と思うから。
はーい。
これは堂々とした悪口でーす!
まぁ、面白いとは思うし、同じことを考えている人がいるんだってことが励みになったり共感したりするっていう気持ちは分かるけどね。
私はダメだ。
だからなんですよね…この『革命物語(仮)』を書いているとしんどいのは…。
エッセイとか、自分が一番信じてないんだもん。今、自分の書いている話し、心の底から面白いとか読みたいって思えないんだもん。けどさ、どうにもこうにもコレを書き捨てないことには前に進めない気がするから。私は、何がなんでもこの物語を完成させなくてはいけない。けど…
帰れるのかな?
あの場所に。ビジネス・実用書の世界に。こんな物語を書き続けることに、一体全体、何の意味があるっていうのだろう?こんなしょうもないエッセイを書いているより、もっと別のことを書いた方が近道なんじゃないだろうか?
と、自分で自分の行動を
疑いはじめた"時"だった。
ふと、芸能界時代にお世話になった社長の格言を思い出した。事務所を退所するときに、社長が"はなむけ"として直接贈ってくれた言葉だ。
……。
まぁ、言わんとすることは解かるけど…なぜ今この言葉が脳裏に浮かぶ!?
私は、とりあえず知っているようで知らなかった「修羅場」という言葉を辞書で引いてみることにした。えーっと、修羅場とは…
こ、こ、これは…
出版業界のことじゃないか!?
誰もが目を血走らせ本を売ることに命をかけている…あの場所、まさにビジネス・実用書の世界を指した言葉だ!
知らなかった。
ずっと、修羅場って男女のもつれっていうか「あんた!誰なのよその女!」ってことを指す言葉だと思ってた。
だから、最後に社長に修羅場になっても逃げるなって言われて、やだなー何言ってんだか社長ってば!そんな男女の修羅場に私が出くわすワケがないじゃーん!って思ってたけど(笑)
そういや、ボソッと最後に言ってたっけ?
「修羅場にもいろんな修羅場があるからな~これからドンドン来るぞ~!」って。で、更にこの言葉には続きがあったっけ?
ニゲナケレバ、カナラズソノセカイにモドルコトガデキルカラナ!
そうだ。
社長、私は…私は逃げていません。
出版業界という修羅場から逃げたんじゃなくて探していたんです。
そして、見つけました!
紆余曲折、七転八倒。一度は諦めたことも、死んだほうがいいのかもしれないというところまで堕ちたこともある。でも、今はまた…挑戦しようとしています。
帰ろう。
帰りたい。じゃなくて、帰ろう。帰るんだ、あの場所へ。そこにいる誰もが『This is me』と大声で叫ぶ、あの場所(出版業界)へ還ろう。
本当に、バカだな、とは思う。
だって、本なんてこれからどんどん読まれなくなるだろうし、出版業界は今も昔も変わらずに泥船だ。ゆっくりと、でも確実に沈んでいく運命。
だけど、その泥船の上には必死になってその船をなんとかしようとジタバタしている人たちがたくさんいて…それぞれのやり方で水を掻き出したり、金の本を釣ったりしてナントカ業界を生きながらえさせようとしている。
それはきっと、
みんな本が好きだかだ。
自分では気づいていないレベルに本が好きで、本に救われ、本と共に生きてきたからだろう。だから、みんな『週刊少年ジャンプ』の登場人物のような顔をしながら素で冒険のような日々を送っているのではないだろうか?
私も…
そんなキャラクターの仲間になりたい。そういえば、出版塾にいた頃に先生がこんなことを言っていた。
「著者は、本を出している人たちは全員仲間です。だから、自分の本だけじゃなくて他の著者の本も応援しなさい。そういう人の本から売れていくものだし、そうやってみんなで出版業界を盛り上げていきましょう♪」
先生、今の私はこの言葉の真意がすごくよく解かります。次は…そうできるように精進します。
まだ、本当に帰ることができるかは分からないけど、とにかく、とりあえず、まずはこの物語を…『革命物語(仮)』を最後まで書き終えることからはじめよう。必ず、この物語を書き終えた先に「何か」が見えるから。
次の一冊の手がかりとなる、コンセプトが姿を現すはずだから。苦しいし、しんどいし、リアルに吐いてもうやめてしまいたいって思う日もあるけど…私は、やめない。
必ず、私は書き終えて帰る。
それは、出版業界を旅立った"あの日"に立てた誓いでもあった。この約8年間、忘れた日など1日もない。そうだ。私はあの時たしかに自分自身に"こう"誓ったんだ。
たとえ、何年かかっても必ず帰る。
I'll be back!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
ってな!
ここで問題です。私、中村慧子は、いただいたサポートで「何を」するつもりでしょうか?①革命を起こす②冒険の旅にでる③野心に正直に生きる。Let's think!