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「働き方5.0」(落合陽一・小学館新書)  読了 〜後編

続き・・・

さてさて。続きをば。

前編では、私の場合は、この本を読んで「これからどう働くか」が分かったというよりは、「今までの働き方がそんなに間違ってなかった」ということに気付けた、、ということを書いた。

具体的には。。


専門性の高さの重要性

これから多くの仕事がコンピュータに取ってかわられることが確実な今、私たち人間に求められるのは、専門性の高い「クリエイティブ・クラス(創造的専門性を持った知的労働者)」であると。

むむむ?!ばっちりあてはまるじゃありませんか、浪曲師!!!

(ちょっと、専門性ありすぎな気もしないではないが、、)

そして「物理的な資本」も要らないし、「誰も盗むことのできない知識、すなわち暗黙知」もある職業だ、浪曲師は!

「これからは、専門的な暗黙知を持つクリエイティブ・クラスを目指すべきだ」と書かれているが、まさにまさに。

私がなぜ浪曲師になったのか。

今までいったい何度受けた質問か分からないが、、ひとつには、皆がやることは皆に任せておけばいい、私は皆がやらないことをやりたい、と思ったのが大きな要因だった。

「進ぬ!電波少年」という番組で、名前と顔がポンと売れてしまって。なんだかそれこそ「バブル」に乗っかっているような気持ち。いつはじけてしまうのではないかと心配する日々を生きるよりも、私は自分の足で一歩一歩、地道に修行を積み重ね、「誰からも奪われることのない実力」をしっかり身につけて生きていきたい、、と思ったのもある。

この本を読むまで、「暗黙知」という言葉は知らなかったが、まさにそういうこと。

しかも!浪曲は譜面すらないのだ。「言語化できない技術」を習得していかねばならない世界。「暗黙知」そのものであり、ある意味「魔術」的であるとも言えるかもしれない。


これからの課題

もっとこうしていきたい!と思ったのは、「勉強より研究」のくだり。

なんというか、、いままで「感覚」ばかりを優先してきたような気がするけれど、もう少し言語化したり、「思考を深める」ということを意識したいと。。

(後半に、子供に思考力をつけるコツが具体的に書かれているのだが、相手は子供でなくてもいいし、自分でもいいし、、参考になる)

思考体力、という言葉も刻みたい。

そこに導いてくれるのが、「5つの問い」と「解決したい小さな問題を探す」ということ。(具体的には、本を読んでくださいまし)

「なぜか自分にとって気になってしまうこと」ってなんだろう、、そこにヒントがあるのかもしれない。


答えを発見

はっ。わたし、この本では、今後どうするべきかは分からなかったって書いてしまったけど、、

書いてあった!失礼しました!!

「マスメディアには存在できないほどニッチなコンテンツを提供するような人(あ、まさに私のことですね笑)でも、、、

(ここに答えがありました、本文をお探し下さい)」

うぉー。そこだね。それだね。

わたしがコロナ以前はあまり力を入れてこなかった、というか、入れる必要もなかった、、でも本当は早く始めるべきだった、、そしてこのコロナで、ようやく重い腰を上げて始めたこと。。

インターネットがなければ、それすら模索できなかったのだよなぁ。。

ひとまず、方向性は間違っていないようなので、壁にべこべこぶつかりながら、いろいろやってみようと思えた!

ありがとう、陽一くん。(二度目。怒られるわ!!!)


消費か投資か

ここも、そうそう。浪曲師という仕事はすべての経験が芸に活かされるということが、私は素敵だなと思っているのだが、つまりは、浪曲師にとっては、あらゆることが、この本の言うところの、何も生み出さないただの「消費」ではなく「投資」であると考えることができる、、なのでより一層、浪曲師になってよかったな、と再確認できた。やっほい。


自粛中の多幸感の謎

前半で書いていた謎も、この本を読んで、意味がわかった。

「成功か失敗かという結果とは関係ありません。自由に時間を使って、思いどおりに戦えていること自体が、幸せなのです。」

あの多幸感は、つまりは、そういうことだったのだ。

そりゃ、先行きは不透明すぎて、不安も大きい、、、はずなのだが、もともと、「悩んでも自分の力でどうしようもないことは悩まない」と決めているし、突然与えられた膨大な時間の中で、さあここからどうして生きていこう、、と戦うこと、、それ自体が、幸せなのだよね。


変態バンザイ!

さらに。ちょっと嬉しかったのが、天才よりも変態である、「変態の将来は明るい」というくだり。

本業の話とは少しずれてしまうのだが、私は小学生の時からの大相撲好き。数年前にNHKの相撲中継のゲストに呼んで頂くという長年の夢を叶え、あふれる相撲愛について語らせて頂いたのだが、その放送を見てくれた相撲ファンから、「変態ですね」と言われたのだった。最初は、え、、と一瞬思ったが、いやいや、これはきっと最高の褒め言葉に違いがないと、ポジティブにとらえた。

変態の将来は明るい。ふむふむ。やはり間違ってはいなかったんかな。笑


素人で玄人

ここも、ふむふむポイント!

相撲が好きすぎて、白百合高校の学園祭の自由研究発表で相撲をテーマにしたときにも、そして浪曲師になったときにも、次のことを自ら心に刻んだ。

その道に詳しくなりすぎると、ついつい、そのことを全然知らなかった時の気持ちを忘れてしまいがち。でも、その良さを知ってもらいたいのなら、それを知らない人たちがどう感じるのかということを忘れずに、「橋渡し」ができる存在でいなければならない、、ということ。

まさに、この本に書かれている「素人の心を失わないままに玄人になること」

ここからさらなるポイントを著者は教えてくれている。それもすごくイイので、本文をどうぞ。

(全部いいとこ書いちゃったらもったいないしね)


ちょっと難しいところもあったけど、楽しかった

そんなこんなで、いろいろな確認や発見がでした、楽しい時間でありました。


まだ読んでない方は是非。


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