マトリックス組織

事業部制組織がもつ2つの欠点

1.  事業軸は強くなるが、組織として職能軸が弱くなったり生産技術や設備への二重投資になること

2.   環境の変化とともに事業部のくくり方そのものに問題が出てくることがあるが、その際に事業部の独立性を重んじるあまり、構造を変更しにくい場合が多いこと

解決策としてのマトリックス組織

マトリックス組織
組織の全体的な編成を事業部と職能をそれぞれ軸とした、二元的な組織編成

例えば、事業をタテ、職能をヨコに見立てたとき、A事業部の生産担当部門は「A事業部」と「本社生産部門」の2つの指揮下に入るのがマトリックス組織の特徴である。

メリット

・人的資源が共有できる（範囲の経済性を実現できる）こと
・情報の共有により、情報処理が迅速化すること

デメリット

・組織構成員が常に2人の上司から指示を受けるいわゆるワンマンツーボスシステムのため、組織内コンフリクトが発生しやすいこと
・命令系統の錯綜により、責任の所在が不明瞭になること
・複数の管理者間での意見の対立が深まる場合があること