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キャリアはカッコよさよりも賢さを

よくTwitterでは「行くなら大手か?ベンチャーか?」の2択の議論がずっと花盛りではありますが(なぜ大手か?中小か?ではないのかなぁ)、どこに行こうがご本人の好きなようにすればいいのだけれども、それよりも次の2つのことがキャリアにはより大切だと思う。
まず、新卒1社目で受けた社員教育は、その人のその後のキャリア形成に大きな影響を与え続ける。
1社目を失敗したと思ったら、第二新卒枠を利用してさっさと転職をしてしまえばいいのだけれども、石の上にも3年の教えに従い3年以上1社目に在籍すると、その企業の教育がその人物の仕事マインドに大きな影響を与えていることがよく分かることがある。
採用をしていると、就職活動をしてそれなりの企業に就職してきちんと社員教育を受けてきた人と、そうでない人は30歳の頃には差が大きく開いていると感じることがしばしばある。
1社目はOJTで何気なく受けた“教え”であっても、その人の仕事の“お作法”にずっと影響を及ぼしてしまうことはけっこうな驚きなのだ。
40歳を過ぎても新人のころに受けた教育を頑なに守っている人は意外に多い。
20代に所属した企業や先輩たちの社員教育があまり大したことがないと、たいへん残念な30代以降を迎えてしまう恐れがある。
上位校出身者なら、先ずは一旦有名大手に就職して、きちんと社員教育を受けたほうがいい理由はここにある。
筆者など1社目で受けた社員教育はローキャリア向けの散々な経験をしたので(セールスガラスでっせ)、33歳になって有名大手に転職した時に知った新卒社員向けの社員教育を羨ましく思ったものだ。
40歳になったら早期退職の対象にならないように、30歳を迎えたら大手でもベンチャーでも転職をするか起業をすればいいのだ。
2つ目は起業をする以外だったら正社員を続けることだ。
ご自分を中以下のキャリアと考えるのなら、職歴書に正社員で雇用された実績ほど頼もしいものはない。
この格差社会では、転職は正社員から正社員が正しいのだ。
採用する側にとって、20代で一度も正社員経験がない人は採用しづらい。
正社員経験が一度もない正社員を希望する30代の派遣社員と接すると、いつもどこか違和感を感じる。
「ああ、だから正社員に登用されなかったのね」と気がつくことが多い。
今は実力があればフリーランスもありのかもしれないが、いきなりフリーにはならず正社員のまま副業で力試しをしたほうがいいと思う。
”ベンチャーだ!フリーランスだ!これからは個の時代だ!起業の時代だ!”と、働き方の流行りに安易に乗る前に、自分以外の世の中はそう簡単には変われるものではないと気がつけば、キャリアの考え方はカッコがいいものではなくても、賢ければそれでいいのだ。


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