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4月1日-4月30日|森本徹×ティナ・バゲ『IMPERFECT UTOPIA』写真展

このたび、写真家の森本徹さん、バルセロナ出身のティナ・バゲさんによる作品集『IMPERFECT UTOPIA』の写真展を書籍フロアにて開催いたします。 2014年から6年間撮りつづけた日本の離島の横顔、島に住まう人々の表情。 時代とともに薄れてしまった島国の文化と風土が色濃く滲むさまざまな情景をおさめます。 展示スペースでは、手漉き和紙にプリントされた作品たちを展開いたします(作品の販売もございます)。 真摯な眼差しを通しおさめられた、無垢の美しさを纏う写真群をぜひお見逃

恵文社一乗寺店 3月の本の話 2024

こんにちは。書籍フロアの韓です。 3月の書籍売上ランキングと、おまけの本の話。 今月もよろしければどうぞお付き合いください。 //////// 1966年、大阪生まれ。単身上京後に、無国籍レストラン「カルマ」で働きつつ、セツ・モードセミナーで絵を学び始めました。30代半ばからの遅いスタートでありながらも、旺盛な創作意欲のもと、多くの個展、グループ展に参加。難病を発症し、49歳で亡くなるまでに遺した膨大な作品より厳選した80点を収録した『やまぐちめぐみ作品集 新装版』が1

恵文社一乗寺店 2月の本の話 2024

こんにちは。書籍フロアの原口です。 今年の2月は“閏年”でしたね。にだけ現れる本、「渡り鳥」が4年の時を渡って再入荷した月でもありました。4年の歳月に思いを馳せ、本書を贈り物へされる方も多くいらっしゃいました。 それでは今月のランキングです。 //////// 花原史樹さん初のイラストブック「ね、この素晴らしき世界」。 大学生の時に、保護猫との出会いからねことの生活がはじまった花原さん。共に暮らすねこたちを題材に、描き続けて2222日。 だっこをされたり、しっぽをのせ

4月23日-5月7日|『坂巻弓華 寓話集』原画展 光の詩人のおはなし

全国で個展を開催し、注目を集めている気鋭の画家・坂巻弓華。 彼女が個展のたびに私家版として制作していた小さな冊子に収められていた掌編や寓話を集め、描き下ろし作品を加えた『坂巻弓華 寓話集』の刊行を記念し、巻頭に収録されている寓話「光と詩人のおはなし」の原画展を開催いたします。 書籍のほか、会場限定で坂巻弓華オリジナルのトートバッグやポストカードも販売いたします。どうぞお楽しみに。 『坂巻弓華 寓話集』原画展 光の詩人のおはなし 【会期】2024年4月23日(火)~5月7日

5月1日-5月30日|彦坂木版工房 絵本『できあがり』原画展

彦坂木版工房のおふたり、彦坂有紀・もりといずみの新作絵本『できあがり』(福音館書店)の出版を記念し、書店フロアにて原画展を開催いたします。 日本の伝統工芸「浮世絵」と共に発展してきた木版画の技術を用いて、わたしたちの生活になじみのある食べ物をモチーフに作品を制作されるおふたり。パンやクッキー、お野菜やケーキ、そしておすしまで!木版画ならではの素朴な温かみを纏った「美味しそう」は唯一無二。毎回新作を心待ちにしている方も多くいらっしゃるかと思います。 今回の絵本には、ホットド

【会期延長】3月15日-5月15日 | かわしまようこ + REAL PLANTSフェア

"雑草"と呼ばれるのびやかでたくましい草花の魅力を、言葉や写真、リトリートなどさまざまな活動を通して届けているかわしまようこさん。 近年は雑草由来のプロダクトブランド「REAL PLANTS」を立ち上げ、身近な自然の素晴らしさ、自生する植物のたくましさや優しさをいかしながら、心地よい暮らしに繋がるものづくりをされています。 「REAL PLANTS」では、1つの植物から1つのプロダクトをつくります。ヨモギ、オオバコ、月桃…それぞれの植物が持つ特徴・特性を自然の力で引き出し

3月20日|『不完全な司書』(晶文社)、『ケアしケアされ、生きていく』(筑摩書房)刊行記念トークイベント 青木海青子×竹端寛「不確実な海に飛び込んでも大丈夫〜本と一緒なら」

奈良県東吉野村で自宅を開き、私設図書館活動を行なう「人文系私設図書館ルチャ・リブロ」の司書、青木海青子さんの新刊が刊行されました。 青木さんは人と接するのが苦手で、幼少のころから本という「窓」によって外の世界と接してこられました。 そんな青木さんは、自らの本棚を開放することで「図書館」の本質的な効用に気がついていったといいます。 また竹端寛さんは、既刊『ケアしケアされ、生きていく』で「他人に迷惑をかけてはいけない」という自己責任的価値観の蔓延が生きづらさの原因であることを指

恵文社一乗寺店 1月の本の話 2024

こんにちは。書籍フロアの韓です。 2024年はじめての書籍売上ランキングと、おまけのお話。 今回もどうぞお付き合いください。 //////// “閏年”にだけ現れる本『渡り鳥』。4年の時を渡って再びやってきたこちらが1位にランクイン。青色の表紙をひらけば、冒頭に岩谷香穂さんの「見えないものと見えるもの」をテーマにしたエッセイ8ページ、そして残りは膨大な余白。4年間の思い出を書いても良いし、何も書かなくても良い。見えないものにちょっと思いを馳せてみる。そんなきっかけを齎し

3月1日-31日|『やまぐちめぐみ作品集 新装版』刊行記念 やまぐちめぐみ作品展

49歳で夭逝した人気画家「やまぐちめぐみ」作品集が2023年秋、新たな作品を大幅に追加掲載し、増補新装版で復刊しました。本書の刊行を記念し、作品展を開催します。 本格的に制作を始めた30代半ばの初期作品から、難病を発症し自由に動かない身体と向き合いながら描いた、観るものを惹きつけて離さない優美な色彩の後期作品までを展示。 やまぐちめぐみさんの原画を一同に鑑賞できるのは非常に貴重な機会となります。やまぐちめぐみさんが命をかけて描いた作品たちに、ぜひ会いにきてください。 会期

恵文社一乗寺店 12月 / 今年の本の話 2023

こんにちは。書籍フロアの韓です。 いよいよ残すところ僅か。今年はどんな一年でしたか? 12月と、2023年の書籍売上ランキングのご紹介です。 まずは今月の売上ランキングから。 //////// 本が読めない時に、それでも手を伸ばした本について、拾った言葉やあたためた心の形を一冊にした『鬱の本』。東京のふたり出版社「点滅社」による当書が今月の首席にランクイン。業種も住まう環境も異なる84人もの書き手による、いのちの気配、ひとりのたまらない時間にこの本を手にとっていただけ

1月6日|『僕はなぜ一生外国語を学ぶのか』刊行記念 ロバート・ファウザー×稲川右樹 トークイベント「僕らの外国語学習談」

英語はグローバル言語だと言われます。その英語がネイティブ言語でありながら、いくつもの外国語を学び、韓国語に関しては日本と韓国で教壇にも立ってきたロバート・ファウザーさん。 そのファウザーさんが韓国語で執筆した『僕はなぜ一生外国語を学ぶのか(原題:外国語学習談)』を、2023年11月にクオンから翻訳出版しました。外国語学習の山あり谷ありの道を、実践的なアドバイスを携えて一緒に歩いてくれるような一冊です。 この本の翻訳を手掛けたのは、韓国語教師でファウザーさんの教え子でもある稲

1月10日|藤原辰史(歴史家) × 成相肇(東京国立近代美術館主任研究員)対談「どげだいこげだい 植物性とわるさ、その変幻自在と批判力」

〈関西初! 記念トークイベント〉 学芸員の成相肇さんのデビュー作『芸術のわるさ』が話題を呼んでいます。秩序からはみ出す怪しい者たちとその怪しき技術を〈わるさ〉と名づけ、硬直した思考からの解放をめざすこの異形の本をめぐって、歴史家の藤原辰史さんと対談を行います。 藤原さんは『植物考』で、環境破壊と暴力の現代史を理解するために、植物のふるまいから人間観を相対化しました。現代史と現代美術。分野は異なりますが、お二人がともに着目するのが、曖昧で未分化な異形のものたちです。下等で取

恵文社一乗寺店 10月の本の話 2023

こんにちは。恵文社一乗寺店の韓です。 先月の書籍売上ランキングと、おまけのお話。 今回もどうぞお付き合いください。 //////// 夜空を見上げれば当たり前にそこにあるお月さま。しかし満ち欠けや地平線から昇る時刻は、日毎に異なります。365日、細かに変化する月の様子がひと目でわかるのが、誠文堂新光社より毎年刊行されている『月のこよみ』。 ローライフレックスという古いドイツ製カメラで撮影された、近所の河原の草木たち。ただまっすぐ命いっぱいに生きる草木を穏やかな目線で写真

恵文社一乗寺店 11月の本の話 2023

こんにちは。恵文社一乗寺店の韓です。 先月の書籍売上ランキングと、おまけのお話。 今回もどうぞお付き合いください。 //////// カケアミ技法を用いた、他に類型のない独特な画風で文学、珈琲、音楽をモチーフに日常の片隅にある大切な物語を紡いでいく漫画家・山川直人さん。 同人誌『サイコロ』での掲載作を中心に10篇を収録したこちらの一冊が今回首位にランクイン。 11月頭、当店のギャラリースペース・アテリにて開催されておりました原画展「音楽の聴こえる街」も大変ご好評いただ