”地方移住あるある” 意外と家賃が高い?
都農町に会社をつくり、この一年で20代中心に7名を採用、東京や大阪から移住してきたのですが、共通の課題が「住まい」。
具体的に言うと「家賃が高い」んです。
1. 地方の小さい町の家賃が高い理由
地方、特に1万人規模の小さな町だと、そもそも単身者向けの住まいがほぼありません。
僕が面接して100%聞かれたのが「シェアハウスはありますか?」
ないない 笑。
東京から移住するとき、そのあたりピンときませんよね。
で、20代社員が住んでいる住宅は70㎡のファミリー向け3DK(部屋こんなにいらんけど)だったり、戸建(もてあましぎみ)だったり。
もちろん坪単価にすれば安いんですけど、部屋が広い分、グロス(総額)は4万、5万となり、結果「東京のシェアハウス」のほうが安かったり。。
仕事があれば、移住や二拠点居住先として地方が選ばれる時代。
住まいの選択肢=移住者や関係人口を増やすために重要な戦略に。
2. 市民権を得たシェアハウス
僕が前職ではじめてシェアハウスを企画設計、運営したのが2011年だからちょうど10年。
2020年と比較すると、その数、倍増!10年ですっかり市民権を。
都農町は最低間取りが1DK、平均賃料が人口で40倍の人口を有する宮崎市より8,000円も高い51,000円に。
東京のシェアハウスの都内平均が58,540円。
初期費用や日々の生活費で比べると、圧倒的に安いんですよね。
3. 小さな町でシェアハウスは難しい?
なら、都農町でもシェアハウスをつくればいいじゃない、になるかというと、そうは簡単にいきません。
「若い町民は住んだことないから抵抗ある」(そもそも対象者いない)
「若い移住者なんて来ないからニーズがない」
投資家にしたら、普通のファミリー賃貸アパートをつくるほうが確実、ビジネス的にはきわめて妥当、誰もせめられません。
さらに、シェアハウスというと「低所得の外国人労働者が住む」、「若い男女が一つ屋根で暮らすなんて」みたいな抵抗感を聞いたこともあります。
宮崎市とサーファーの移住者が多い日向市には数件あるものの、都農町を含めたその間の市町村には存在しません。
4. リーズナブルな住まいへのニーズ
シェアハウスを選んだ理由、1位は断トツ「家賃が安い」
シェアハウスでよく言われる「交流できる」「コミュニティ」について、付加価値であることには間違いないのですが、あくまで付加価値なんですね。
地方移住のメリットは、「生活コストが下がる」が圧倒的に大きいはず。
昨年のnoteでも書いたとおり、住居費について、都市と地方で現状でも46%の差、2050年には63%まで拡がるとされてます。
若い単身者に限ってみると、それほど差が拡がってないかもしれません。
二拠点居住をする人が増えてきて、定額で全国の複数の住宅に居住できるサービスも出てきました。
4月に入り、パートナーの映像ディレクター、デジタルマーケター、旅人とシゴトのマッチング企業など、都農町に来てくれました。東京と地方の二拠点居住の場所として考えたり、拠点をおきたいと、みなさん都農町を気に入ってくれています(嬉しい)。
しかし、いまのままでは具体的な検討となると、住まいがネックになるのは間違いありません。
いま、町では400件以上確認されている空き家も課題のひとつ。公営住宅の老朽化もすすむ中、新しい住まいの選択肢をつくるグッドタイミングでは?
5. 新しい住まいの選択肢、3つのポイント
新しい住まいの選択肢をつくるポイントは3つ。
①シェアハウス(職住、遊住など付加価値付き)
②短期滞在・定額賃貸対応
③都農にいることを感じるデザインや環境
①のシェアハウスは、中心市街地の空き家のリノベで、町や投資家に提案中。特定の人が住むだけだと町のにぎわいにつながらないので、町民も利用できるサウナ、ボルダリング、ランドリーなどと複合して。。
②は、いま流行りのADDressやHafhと提携できるような案件
③は、いま個人的に実践中。
初年度は、駅に近い、新築まもない賃貸アパートに住んでいましたが、これはこれで、別の課題があります。普通なんです 笑。
家賃は40㎡、5万円。決して安くはないです。
例えるのは変ですが、都農町にきて、野菜やくだものをはじめ食べ物の値段を東京の家族や友だちに言うとたいがいの人はびっくり!感動したりもするんですが、こと家賃は普通です(リアクションをもらったことがない)
家賃はさておき、内容的にも、せっかく都農町にきているのに、いったん目をつぶって部屋の中に入ってからあけたら、東京と区別つかないようなくらしはどうかな?と。
ということで、ただいま引っ越し作戦を進めています。
ポイントの①に該当しますが、社宅、オフィス、宿泊、畑を複合させて、都農町ならではの住まいをつくれると楽しそうと妄想中です。。
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