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小さい会社は、自分の目標を言語化して優先順位づけ&チームで共有

地方で起業して1年、なにをやるか、だれとやるかも見えてなかったので、ただ目の前のことを中心にやっつけて、終わろうとしています。。

1万人の小さな町で、スタートアップ企業が生き残っていくためには、1人ひとりが多能工をきわめないと難しい。

”ぼくは企画”、”わたしはWEB”とか言ってられず、1人2役、3役のかけもちが前提。

3人を超えたらチーム。『新規事業の実践論』で紹介されてたけど、コミュニケーションの手間は2人に比べ3人で4倍、4人で11倍と複雑化。

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1. 人事的にみた目標の必要性

目の前のことをがむしゃらに、経験したことないことやってると、半年ぐらいはなにもかも新鮮で楽しいもの。あたかも自分が新しい才能を発揮して成長しているように感じがち。

個人差はあるけど、半年ぐらいすると途中で疲れてくる。自分もそうでした(いまでも)。

フロー理論でもいわれてるとおり、「できること(スキル)」と「チャレンジ(難易度)」のバランスがとれると楽しいが、どちらかに過不足あるとバランスが崩れる。

フロー理論


そんな背景もあり、前職でつくって長年運用していた目標管理シート『PERSONAL SCORE』を現状にあわせてアレンジ、来月からの半期目標をみんなでたててみました。

2. 経営的にみた目標への期待

自分が社員の目標設定・評価に関わって20年近く。ベンチャーだったこともあり、評価も年俸も半期単位でまわしてきました。

1年だと長いし、1ヶ月や1Qだと変化がなかったり、運用が大変だったりするので、個人的には半期が心地よいスパン。

目標の位置づけは2つ

1つめは評価のため。評価して年俸を決める客観的な判断材料づくり
2つめは成長のため。目標を言語化して他者のフィードバックを得る

個人的には2つめの「成長」を重視。

3.いちばん大切なのは「強み」

PERSONAL SCORE』の上半分は、PERSONAL STYLE。
会社や組織、日常業務にとらわれず、あくまでも半期での個人に関わる成長目標を確認する

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目標設定も、評価も、まずは自分が考えてみることが基本。

その上で、1on1ミーティングを活用して、
・ひとりよがりじゃないか?
・深浅バランス
・抽象的すぎず具体的すぎず
・きれいごとすぎないか?
みたいな検証をしていきます。

特に「強み」と「弱み」の設定で、その半年の成長は決まるんじゃないかとおもえるほど重要な指標。

「強み」は、個人が生き残っていくために必須のスキルやコンピテンシー。「コミュニケーション力」など、ばくっと言われても何の意味もない。

職種によって異なるけれども、他者と比べて「強み」を認められて、本人が選ばれないと受注に至らない(=食べていけない)。
小さな会社は大きな会社とここが違う。(ブランドや実績とか無縁だから)

ひとつのスキルだけでは「強み」にならないもの。(あったらとっくに独立、起業してますもんね)
自分も含めて、いろんなものこねくりまわしてつくりあげるイメージ。
・複数のスキルを掛け合わせたり
・スキルとキャラを複合させたり

とにかく、自分にしかないもので、相手のニーズにあったもの(ここ大事です)をつくっていくことがゴール。

小さな町でやるリスクは、そもそも同業、同職種の人が少ないこと。

ついつい、自分しかいないからそれを「強み」と錯覚してしまう。

一生、その町で限られた仕事をするならいいのかもしれないが、この先、10年、20年を考えるとリスクでしかない。

防衛策は、想像力をふくらませて、県内、国内、同業他社と比較してオンリーワンの魅力になるか、自己検証していくしかありません。

4. 優先順位づけと共有

PERSONAL SCORE』の下の部分は、今回、新しく考えました。

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もともとは、バランス・スコアカードの考え方がすきで、顧客的視点や組織貢献、業務改善など多面的な要素から設定するようにつくっていました。

ただし、1万人の町で、会社の財源や仕事も少ない中、一人がどれだけたくさんチャンスをつくっていけるか、多能工型の仕事を前提としているので、一番シンプルに、優先順位高いものベスト5というかたちにしました。

評価要素としては、全体の7割を配分。

当然、優先順位は低いけどやりたいことや、やらなきゃいけないこと、成長のために自己啓発したいことなどもあるので、それらは自由設定に。

先週、社員と来期目標のすりあわせをしましたが、ぼくみたいに、「あれもこれもやろうと!」と言いがちな拡散病の経営者には「お互いに、やりたいこと、やってもらいたいこと、やるべきこと」の整理になるのでおすすめ。

優先順位がすりあったら、今度は、各自が半年、どんな目標をたてて、どんな優先順位かをチームで共有します。

イツノマとしてはじめての共有ミーティングは、来週の入社式のあと。

5. まとめ

経営や人事をしていれば、当たり前にやらなきゃいけない目標設定と評価。この一年、はじめて?社員の目標設定と評価をしなかったのですが、結論として、やはり必要です(笑)。

日々刻々、会社の仕事をとりまく状況は変わるし、社員の側も、地方移住者なので、プライベートも含めた日々のコンディションが変わりやすい宿命にはあるので。

もちろん、日頃のコミュニケーションの積み重ねでかなりの部分はカバーできるけど(できてないけど)、成長を考えると、こまめに目標は言語化して第三者と共有していくのが、長持ちの秘訣だと思います。

いよいよ来週から、初めての新卒2名の受け入れ。18歳のころから、自分で目標をたてて、優先順位を決められる習慣づけをしてほしい。

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