読書感想文〜日向藍子著 十人十色〜
読書感想文を久々に書く
読書感想文なんて書いたのはいつ以来か、思い出せないくらい歳をとったなと思います。あの頃は「あのねノート」なんていう、先生に対してあのねって書けるノートを書かされていた時期もありましたが、いまだに背筋が凍りますね。色んな出来事から僕が最も信頼していない職業が教師なので。教員の方がご覧になっていたら申し訳ないんですけど、20〜30年前の先輩方の狼藉ですのでお許しください。
と、まぁ、前置きは置いておいてですね、先日書いた通りの色んなものを書いていく方針にしますよーっていう話の第一弾みたいなものです。やっぱり第一弾にはそれなりにしっかりしたものがいい。という事を考えた結果がこの読書感想文になりました。
はじめに
今回、書くことに決めたのがこちら。
竹書房出版、日向藍子著の「十人十色」
まぁ、まず根本的なところから話していきますが、日向藍子さんは最高位戦日本プロ麻雀協会のプロ雀士で最高峰リーグのMリーグ「渋谷ABEMAS」所属のプロ雀士です。
渋谷ABEMASはサイバーエージェントの藤田晋社長(麻雀Mリーグに将棋にWWE配信開始に競馬と社長に人生を潤わせてもらってるのは間違いないのでカバン持ちます←)が去年までは監督をしていました、チームオーナーが藤田社長というチームです。今はMリーグのチェアマンをされています。
麻雀MリーグはKADOKAWAとか電通とか博報堂とかテレ朝とかかなりのビッグな母体を持つ企業がチームオーナーになって戦うチーム戦です。今は9チームあります。mリーグが始まって6シーズン目に入ったのかな、個人的には前身のRTDリーグの頃から観ているので時間軸をチョンボしますが大目に見てください。
「麻雀」よく分からんのよねって人たちもとっつきやすいツールになってるので一回ぜひご覧ください。ABEMA TV見るだけならタダですから←
なぜ、この本買ったのか
まず、ここまでの流れ見たら「麻雀好き」で「渋谷ABEMAS」ファンだからだろ?ってなりそうでしょ?
ABEMASのファンではないんだなぁ苦笑
麻雀は好きなんですけどね、むしろ、我が家は麻雀が出来なければならない。今年、御歳96歳を迎えた祖母はいまだに週3回の麻雀をノルマとし、平均年齢88歳という凄まじい光景を繰り広げ、父は学生時代に麻雀で生計を立てたという猛者、その結果、上京した僕を差し置いて先に麻雀をマスターした弟は今年出来た新チームのbeastジャパネクストのファンです。あ、Uターンした僕も即座に再指導されました笑。我が家系で麻雀が出来ないのは大罪なのです。
ちなみに、僕は特定の何人かの雀士個人のファンって感じです。なんか、綺麗に分散しちゃっててチームで応援が難しいんですよね、ファンしてるのは麻雀の打法が好きだったり、打ってるスタイルやかっこいいから可愛いからとかって理由はそれぞれ違いますけどね。日向さんもその中の1人でした。
正直なところ、麻雀の打法はかなり慎重派。見ていて面白いというよりは玄人の方で守備意識の高い堅い人が好むような打法。僕はなんでんかんでん前に出るのが好きってわけじゃないけど、僕から見ても堅い打ち手。打法的には好みってわけじゃない。
ただ、色んな媒体で見るうちに勝手に女流雀士の中で気になるランキングの上位に来たって感じです。アレですね、何回も見てるうちに自然と「この子ええ子なんやろなぁ」ってなっちゃった感覚です。同い年やけど。⇦
で、せっかく買うならと地方民ながらサイン本を購入したわけです、江戸から運ばれて来ましたわ、送料とともに。
本題
ここまでで既に1500文字近くを消費し立派に1記事になりうるレベルになっていますが、まだ、本の内容を1ページも書いてないのにいいのかこれで笑
以前も別記事で書きましたし、僕の記事の中ではもっとも読まれている記事の「小説書くけど小説読まないんだよな」でも書いた通り、こういうエッセイ的なものの方が頭に残ります。エッセイって言葉は好きじゃないんだけどわかりやすいから使うね。
基本的に僕は麻雀プロに限らず、競技のプロっていうのはメンタル面での揺れない強さや揺れても戻せる強さを持ってるものだ、もしくはその競技のトップに来る人はそういうものを持ってるという先入観というか固定概念を持っていました。
今まで見てきたアスリートたちの書いてきた本には大半、そのメンタルコントロールの話は掲載されていましたが、今回の日向さんの本ではもうその概念がぶっ壊されるというか、「あぁ、このクラスの雀士でもオレたちみたいにブレるんだな」というのがよく分かりました。全人類が小林剛さん(麻雀プロの中でも有数のブレなさでロボットとすら表されるトッププレイヤー)ってわけじゃないのは分かっているけども笑
1000人規模の野球のTwitterアカウントを持ってる中で訳わからないことで文句言われてカチンと来たり意気消沈する僕と同じようにプロ雀士でも言葉の棘が処理できなくなったりするんだなというのが分かったので、改めてsns20年以上やってるけどアカウントの向こうには人間がいるんだって初心は忘れないでおこうとか思いましたね。中学と書いてりふじんと読み、高校と書いてけいむしょと読むような経験をしてきたからか、業界として旧体制も根強い医療系に進んだからか、基本的に人類や先人はメンタルに悪影響しか及ぼさないと思う節があって、この本を読んで、自分はマイナス面に対するマインドコントロールは個人的に相当うまい分類に入るんだろうなというのも感じました。
人にはそれぞれのバックグラウンドがあってそれぞれ違う人生でそれぞれ違う感受性があって。それをフォローしあえる仲間がいることの良さも理解出来ました、僕は基本的に大学の同期以外の同期とは横のつながりが非常に弱い人生、基本的にチームでみんなで乗り越えたのは大学以外経験がない。仕事場の同期なんて何十人もいたけど継続して繋がりがあるのはインスタで数人だけ、今どこで何の仕事してるのかなんて全然知らない笑。基本的に一人で、たまに複数人で壁を乗り越えるしか知らなかったし、応援なんかないから人生観が殺伐としてた時期もありましたから、ABEMASというチームにいる日向さんが羨ましくもありました。そういう経験がないからオレはテレビドラマやアニメにハマれないんだろうな・・・最初の頃の尖ったベジータにすごい親近感湧くもん⇦
最近は何にしてもAIとかね、色んなものが導入されて来て人間臭さっていうのが蓋をされがち。そういう時代の中でこんな感じで自分をさらけ出すのは勇気も必要なことだと思います、プロってこうあるべきだとかこうでなきゃいけないって価値観をぶつけてくる人がやっぱり居ますからね。全員が全員大谷翔平じゃねーよと。人だからウィークポイントもストロングポイントもあって当然、そういう意味では今回の日向さんの本は弱いところ強いところ色んなところが表現されていて人間臭さがあってすごくいい本なんじゃないかなと思いました。人間「日向藍子」の魅力がしっかり伝わる書籍になっていると個人的には感じました。
終わりに
ABEMAの麻雀チャンネルのコメント欄なんかさっさと消した方がいいって何年も前から野球ではない方のTwitterアカウントで呟いてました、やっぱり治安が悪いという言葉で片付けられないくらい治安が悪かった。スラム街未満の民度でした。特に女性プロに対する言葉は男の僕が見ててもどんびくくらい酷かった。それがAI使ったり色々なことで健全化しつつあるし、そういう意味ではAIも悪くはないのですが、やっぱり確率だけ追い求めて同じような打牌だったら最新AIのネット対戦でも見てろよと思ってしまう自分がいます、プロには自分のカラーを出して欲しい。確率論だけなら学者にやらせりゃいいんですよ。そして、それを認められる文化になって欲しい。エラーとわかるエラーは指摘されても仕方ないけどさ。少なくとも人の健康に影響するようなものはいかがなものかと医療職の人間としては思うので、その辺りは社長、やっちゃってもいいんじゃないでしょうか?
さて、Abemaへのリクエストも書いたので本当の締めに入りますが、やっぱり、こういう人となりが何となくでも分かるようになる書籍は良いですね、エッセイだったり自叙伝だったり表現には拘らないけど、こういう本の方がやっぱり読み応えがある。ページ数が多いわけではないけど、しっかり中身が煮詰まってる。
性悪説支持者で人間が碌でもないものだと思ってる反面、その人間がどういう人なのか、どういう性質なのかには興味がある僕にとってはこういう本の一冊一冊が心に響くものがあるんだと思います。
多分、次に読書感想文書く時も何かしらの人の本になると思いますが、ここで僕が紹介する本は大体面白いものだと思いますので、もし気になる方は書店でお手に取ってみてください。ではまた!
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