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1枚の写真から紡がれる物語 2

異世界への階段

都会の片隅、ひっそりとたたずむ神社の鳥居をくぐると、そこは別世界への入り口だった。赤く光る灯篭が並ぶ階段は、まるで異次元へと誘う光の道。一歩一歩踏みしめる度に、現実の喧騒が遠ざかり、心が洗われるような静寂と神秘に包まれていく。

階段を上り終えると、辺りは幻想的な薄暮に包まれていた。夕闇に浮かぶ朱色は、夜との境界を曖昧にし、時間さえも歪めるかのよう。見上げれば、星がちりばめられた空が広がり、この世のものとは思えない美しさに息を呑む。

その場所は、神々が宿り、時に人を試すと言われる聖域。だが今夜、神秘のヴェールをかぶったその場所は、新たな旅への招待状を渡すようだった。記憶の片隅にある、古い伝説の世界が目の前に広がる。ここはただの神社ではなく、異次元への扉だ。

心の準備ができた者だけがその扉を開くことができる。そして今、私はその一歩を踏み出す勇気を持っていた。階段を上りきったその先には、知られざる世界が私を待っている。謎めいた光に導かれながら、私は新たな冒険へと足を踏み入れた。


写真の場所;正一位中司孫太郎稲荷神社(福岡市中央区)
カメラ;LUMIX S5Ⅱ  レンズ;SIGMA 24mm F2.0



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