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『令和2年7月豪雨』

休みの朝。前日に遅くまで起きていたため、いつもより遅めの起床。
と言っても、仕事のときと同じような時間帯に起きてはいたのだけど。ゆったりと過ごせる休日の朝は本当に気持ちが良い。

朝のニュースは連日のように豪雨の報道と新型コロナウイルスの報道。今回の豪雨の名称は『令和2年7月豪雨』となった。
元号と月が付く名称、今後も豪雨はあって、同じような地域でも常に警戒が必要。そう邪推してしまうような名称だと思った。地名・地域の名前を冠すると、今後大雨が降ったときに区別がつけにくい。今年もまだまだ全国各地で豪雨に見舞われる恐れが十分にある。その先も、天候による災害とはずっと付き合っていかなければならない。
無機質の感じがある名称が、逆に自分には大きな意味を含むようなものに見えてしまう。

遅めの朝食を取り、外を眺めると、雨は降っていない。予報は雨だけど、もしかしてある程度なら天候はもってくれるんじゃないか?外に出て数時間過ごして帰ってくるくらいの時間ならあるんじゃないか?今日から観に行きたい展示が始まるはずだ。
期待はすぐに覆された。

シャワーを浴びて出てくると、外は雨。勢いがどんどん増してくる。分かってたけど。今日は外には出られないな。分かっていたことを再確認して、部屋に閉じこもる。

家で1日過ごすのは少々久しぶりかもしれない。何だかんだで短時間でも外出する日は多かったから。引き続き豪雨と新型コロナウイルスの状況を伝えるニュースを眺める。

午後になり、ラジオを聴きだす。と同時に眠気が襲ってくる。耐えられずに1時間ほどの昼寝。雨に気をつけながら過ごしてきたここ数日が、実は身体にも影響を与えていたのかもしれない。

テレビでは、雨の被害を受けて避難する家族の映像が流れていた。自衛隊の救助で、子どもとお母さんが先に避難場所へ。お父さんは残って、数日してから向かうようだ。別の避難場所と思われる場所では、再開できたことを喜ぶ人たちの姿が映されていた。
「災害廃棄物」なるものを集める場所の映像も出てきた。既に多くの家財道具などが集まり、もういっぱいで別の場所を収集場所として増やすようだ。山のように積み上げられた家財道具が、また被害の大きさを物語る。
こうやって休みの日にゆったりと過ごせることですら、本当に嬉しいことだ。寝るに寝られず、自分のことはもとより、家族や身近な人たちの状況が心配で気が気でない。すぐ近くに、そういった日々を過ごしている人がいる。

雨は強さを増し、雨粒がベランダを通り越して室内にも少々入ってくるようになった。窓を閉め、読書をして過ごす。読みたい本が多い中で、しっかり読み進められただけでも、今日はとても良い休日だ。

夕方のニュースは、プロ野球の経過が入ってきた。今日から観客を入れての試合が始まった。外に出るのもはばかるような荒天、まだまだ空席のほうが目立つ中でも、観客が戻ってきたドームの中が映される。ここから元気を取り戻してくれる人がいたらいい。今の日々に少し彩りみたいなものが出てくればいい。
どうしようもない状況の中で過ごしている人たちに向けて、スポーツが力を与えてくれる一つになってくれるといい。

休日にも考えることは、豪雨のこと、新型コロナウイルスの中で生活することばかりだ。どこかに緊張感があって、いま自分がいるところも状況が悪化するんじゃないか。避難が必要になったら。片隅に常に感じながら生活しているような気がする。

既にどうしようもない状況の中で過ごしている人たちもいる。休日をある程度ゆったりと、身体を休ませることに使えたことに深く感謝しながら、また自分のやりたいこと・やるべきことに向かっていくことにする。

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