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おすすめ絵本「つばさをちょうだい」 常識にしばられず自由に絵を描いてほしい時に


「つばさをちょうだい」
ハインツ・ヤーニッシュ 作
ゼルダ・マルリン・ソーガンツィ 絵
中村智子 訳

2008年発行 ㈱フレーベル館
読み聞かせ所要時間 2分半
縦 22.2cm ✕ 横31cm


絵本の紹介、2冊目に選んだのは、
「つばさをちょうだい」です。

北海道剣淵町、絵本の館で開催される『けんぶち絵本の里大賞』で入賞した絵本です。

残念ながら、来館者から一番に選ばれる「大賞」は逃しましたが、多くの票を集めました。

絵本の舘でこの絵本と出会い、表紙の美しさに目を奪われて一瞬で好きになりました。

絵本のテーマは、常識にとらわれないこと。

ある日、男の子が天使の絵を描くのですが、突然絵から抜け出した天使は、いつもの白い翼ではなく、新しい翼をちょうだいとお願いしました。

男の子は想像力を膨らませ、次々と新しい翼を描きます。
翼と聞いて想像するようなありきたりのものではなく、はっとさせられ、とても美しく、感動的な翼を次から次へと描いていきます。

どんな翼を描くのかは、ぜひ手にとって自分の目で確かめて下さい。

こんなに柔軟な発想と想像力があるのだと、ページをめくる度に、楽しい気持ちにさせられます。


絵を描く男の子(裏表紙より)


また、画家のゼルダさんが、紙ではなくベニア板に描いているところも素敵です。

常識にとらわれないという、この絵本のテーマに合っていて、画家の遊び心と、豊かで想像力あふれる描写が素晴らしく、この絵本をひときわ美しい物語にしています。


ベニア板に描かれた絵の具箱(裏表紙より)


子供には、こんな風に自由に絵を描いてもらいたいと願います。
この絵本にふれることで、子供たちの想像力が膨らみ、心が豊かになりますますように…。

多くの子供たちに読んでほしい一冊です。


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