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中国のヘルメット規制と日本の素晴らしい企業の話

中国人は電動自転車、いわゆる原チャリに乗るときにヘルメットを着用しません。そもそも着用義務がないのです。これは中国に限った話ではなく、東南アジア全般でよく見られる光景です。

今週、政府当局より、6月1日より着用義務化するとの通達がありました。それを受け、タオバオ、京東などの通販サイトではヘルメット価格が高騰しており(元々500円くらいのものが800円くらいになっています。はじめてヘルメットの値段を調べましたが、日本と比較して非常に安い印象です)、ヘルメット関連企業の株価も伸びています。大よそ2億個の需要があるとされていますので、一つ800円としても1,600億円の需要が喚起されそうです。

一義的には交通安全の改善、向上を狙ったものだと思いますが、景気刺激策としての側面もあるようにと思います。平時なら、ヘルメットメーカー、樹脂メーカーなど、日系企業にとっても大きなチャンスになりますがどうでしょうか。

また、今後、ほかの国のように、自転車に乗る際にも、ヘルメットの着用が推奨される、または義務化される流れもあるかも知れません。また、はじめのうちは義務化への対応として廉価なものが売れると思いますが、いずれ、安全性、機能性、デザイン性を兼ねそろえたプレミアムヘルメットと呼ばれるジャンルのヘルメットも売れるようになるかも知れません。

プレミアムヘルメットというジャンルにおいて、日本は、株式会社SHOEI、株式会社アライヘルメットという2大ブランドを有しており、この2社で世界シェアの7割近くを占めてます。ホンダ、カワサキ、ヤマハという世界的なブランドを抱える2輪車大国であること、日本の安全に対する意識の高さがこれらのブランドを育てたのかも知れませんね。

とはいえ原チャリに乗るときに、プレミアムヘルメットまでは不要と考える人も多いでしょうし、そうなるともう少し参入障壁も下がり、防災、工事現場用のヘルメットブランド(ワークマンに出しているトーヨーセーフティ等)が、原チャリ用ヘルメットを開発する(防災用、バイク用では条件が異なります)という流れもあるかも知れませんね。

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自転車、世界シェアの話を書いていて、自転車部品、釣り具で有名なシマノ(大阪)を思い出しました。

自転車部品メーカーのシマノも、世界シェアが7割をこえていると言われています。自転車のブレーキ、ギア、ホイール、ペダルなどを見てみると大体Shimanoとあります。

また自転車を運転するうえで欠かせない、ペダルを後ろに回しても、空回りして後ろに進まない仕組み、フリーホイールといいますが、これも島野氏が生みだしたものです。

自転車の完成車ブランドとして、ビアンキ、トレック、キャノンデール、スコット、ジャイアント等、たくさんの海外ブランドがありますが(台湾のジャイアントを除き欧米ブランド)、これらの足元もシマノが支えています。

技術力、品質で世界的に高い評価を得ている日本企業の話を聞くと誇らしい気持ちになりますし、嬉しいですよね。

中国のヘルメットの着用義務化の話をするつもりが、気がついたら素晴らしい日本企業を紹介する内容になってしまいました。日本には世界に誇れる素晴らしい企業がたくさんあり、そしてその数だけ名経営者がいるのです。

よく「日本にはスティーブジョブス、ビルゲイツがいない」と言われますが、任天堂の岩田さんなどは、夢を語り、世界を変えた、素晴らしい人格を兼ね備えた、彼らに負けない名経営者だと思っています。

岩田さんの話は、はじめると終わらなくなりそうなので、また今度にしますね。

ではでは。

先日その経営手腕に唸らされた、メガネスーパーに関する記事です。名経営者っているんですよね。



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