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ふわっとした自分ルール


"自分ルール"について


あなたは
"自分ルール"と呼べるものがあるでしょうか?

煩雑な日々をスムーズに乗り越える為の指針

それは人生を安全に航海していく為でもあり
航路を見失わない為でもあるコンパスの様に

僕たちが生きる上では、
ただ生きるのではなく心地良く生きるには
必要不可欠なものなのかもしれません


先日、お客様と
自分ルールに近い"こだわり"について
お話をしていた際に

「"ありがとう"と
 "ごめんなさい"をちゃんと言う」

と言っていて
「なんて素敵な人なんだ....!!」と
感動しました(笑)

なんとなく、人となりを感じれますよね

「嘘をつかない」
「人間関係を大切にする」
「毎日ゴミを捨てる」etc.

"自分ルール"はどんなものでもいいでしょう
自分が自分に課すルールなのですからね

ちなみに僕はと言うと
もちろんいくつか"自分ルール"があります

今日はそんなお話です


抽象的なルール


僕の"自分ルール"は

善く生きる

哲学し続ける

ACCA/BADON(オノナツメ作の漫画)の
 世界観で生活、仕事をする

善く生きる、とは
ソクラテスが言ったとされる
" not just to live but to live well. "

もうひとつは
哲学を死ぬまでし続ける事
(よく分からないと思いますが
 ちゃんとあとで説明しますのでご安心下さい)

最後のひとつ
僕が大ファンの漫画家オノナツメさんの
"ACCA13区監察課"と"BADON"という作品は
同じ世界(都市国家)を舞台にしているのですが

その世界観が、ゆったり流れる時間が、
優しい繋がりと紡がれる人間性が
僕は大好きなので

その世界に出てくるような人/美容師で
ありたいと、そう思っています


そんな感じでお分かりのように
僕の"自分ルール"は結構、抽象的ですね

なんか、ふわっとしてるなぁ

そんな印象かもしれません


ですがこれには僕なりに
ちょっとした理由があります

⚠︎自分に勝手に課しているだけなので
他人の"自分ルール"を否定する訳ではない事を
予めご了承いただけると嬉しいです


具体的ではなく抽象的にしている理由は
いつも考え続ける為です

癖になって自動的に判断するのではなく
「これは自分ルールに適しているのか?」
といつも自分に問う為と言っても
いいかもしれません

昨今のビジネス書では
有限な時間を1秒も無駄にしない為の
「ゼロ秒思考」「即断即決の秘訣」など

自分ルールやルーティーンによって
最低限の縛りを自らに課して
最速最短で結果を出す方法を売りにしている
ものをよく見かけますが

僕はビジネスの為と言うよりは
生きて、生活をしていく為のルールなので

ルーティーンとは
明確に区別をしています

思考の余地を常に持ち続ける事で
自分の選択の全てに責任と理由を持つことにも
繋がりますね

煩雑で多忙な人生に振り回されていると
今の人生は自分で選んだのか、選ばされたのか
分からなくなってしまう事があります

人生という大きなスケールでなくとも
一つの小さな消費行動/お買い物をする時も
心の底から必要性を感じて買ったのか
広告に心理訴求されて自然と買わされたのか

そんな事すら今の資本主義社会では
僕たちはもはや自覚していないのが
悲しい現実なのかもしれません


人生とは選択の連続である

なんてシェイクスピアは語りましたが

まさにその選択において
自分がいつも能動的に選び取っていく為の
指針が僕にとっての"自分ルール"なのです

自分にとって最善の選択をし続ける

それが何なのかを考え続ける

それは僕の大好きな学問
哲学」に繋がっています


philosophy(哲学)の由来


あなたにとって
「哲学」とはどんなイメージでしょうか?

存在だの実在だの小難しくて
永劫回帰説なんて訳分からなくて
エポケーなんて意味不明で

そんな頭の硬い人達が
謎の議論をしているイメージもあるかも
しれませんが

その中身は、実はもっとシンプルなんです


そもそも哲学って何を研究する学問なの?

そんな事すら曖昧だと思いますが
それは哲学(philosophy)の語源を追ってみれば
とても分かりやすいと思います

その語源は古代ギリシャ語
「フィロソフィア/φιλοσοφία」

直訳すると「知を愛する

それを日本の哲学者が
「希哲学」と訳して、それが「哲学」と
今ではそう呼ばれるようになったそうです

物理学/歴史学/経済学など○○学のように
"○○を研究する学問"という事ではない

研究する対象が限定されているのではなく
「知を愛する」という行為
そのすべてが哲学だという事なのです


「知」とは知識、知恵など
単なる情報だけではありませんね

言ってみれば
この世界の全てが「知」です

この世界の何かに疑問を持ち
その答えを探す

「どうして人って生きてるんだろう?」
「あの人と私が違うのはなぜ?」
「人はなぜ死ぬんだろう?」
「幸せってなんだろう?」

その事を考える事自体が「哲学」であり

僕たちはすでに日常生活の至る所で
「哲学」をしているのです

そう考えると哲学という学問が
急に身近に感じられてきますよね


そんな日常の疑問について
超絶技巧で超論理的に超難解に考えているのが
哲学者カントやヘーゲル達という訳です

僕の"自分ルール"のひとつ
哲学し続ける」とはこういった意味です


心地"善く"生きるために


"心地良い空間"とは
どのような空間なのでしょうか?

自分は何も考えなくてもいい空間?

それとも
自分を脅かすものが何もない空間?

似て非なる二項ですが、僕は後者だと思います


それを選び取り、
いつか手にする為の人生だとするならば

その空間に満たされているものは
ふわっとした抽象的な"自分ルール"という
網をくぐり抜けて通ってきた
厳選された優しい存在であるはずです


そこではきっと心安らかで、幸せが満ち、

さぞかし心地"善い"んだろうなぁ
なんて思ったりしています


その為の選択の連続を、哲学を
僕たちは今日も、明日も続けているの
かもしれませんね

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