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よいリーダーはリスクを取る後押しをする

私の息子はもうすぐ5歳になる。
ただいま自転車に乗る練習をさせており、おぼつかないところもありながら、自分でペダルを漕いで進めるようになってきた。
悩ましいのはどこまで補助してやるか、ということだ。
親としては子供が擦り傷だらけになるのも可哀想なので、上手くできるようになるまで補助してやりたいが、そんなことをしていたら子供は永遠に自転車に一人で乗れるようにならない気もする。
あるところから、”あとは自分でやってみな”という見守りの時期がやってくる。
自分自身で考えた試行錯誤と失敗の繰り返しが彼を成長させるはずだ。

同じことはチームマネジメントにも適用できる。
部下に失敗してほしくないからと、転ばぬ先の杖をたくさん用意しておいてしまう上司が見られるが、これはある時期を過ぎた部下の成長にとっては逆効果だ。
部下の成長を促すには、傷を負う覚悟でリスクをとる後押しをすることが必要になる。
責任は取ってやるからあとは自由にやってみろ、というやつである。
リーダー、マネジャーは部下の失敗に寛容であるべきだ。
そして部下が失敗から何かを学んで成長したのであれば、その出来事を失敗と呼ぶ必要はない。

ヒマラヤのような高山を登る際、多くの登山家は現地の登山ガイドに依頼して、事前に酸素ボンベを埋めてもらったり、ロープ工作をしてもらっておくという(極地法)
山の頂に登る、それだけが目的ならばそれでいいかもしれない。
しかしこの方法でしかヒマラヤを登ったことがない人は、いきなり単独で山を登れと言われても無理だろう。

子も部下も一人前に育てるためには、補助しながら十分な経験を積ませ、その後に手をはなす、ということが必須なのだ。



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