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サラマンドラへの手紙 17th January
親愛なる サラマンドラ・ブリトリエール
あなたが満月に見送られ旅立ったその夜
私は
あなたの召使い夫婦に連れられ
ココナッツの儀式を受けるため
ヒーラーを訪ねました。
彼らは私たちに
いつも贈り物を与えてくれる存在です。
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私には身を清める必要があったのでしょうか。
![](https://assets.st-note.com/img/1673935206103-ENW6FXv5C9.jpg?width=1200)
彼はココナッツの儀式を私に施したその後
私に
「あなたの第7チャクラを開いても良いかね」
と訊ねました。
私はコクンと頷いて良い…と返事をしたのです。
彼は私の頭頂にその器用そうな美しい手を翳し
呪文を静かに唱えました。
その夜
あなたを見送った月は
この島で
まるで欠けることを忘れてしまったかのように
煌やいていました。
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その夜の
私の眠りは
深く
遠い記憶の中の
あの人が
眠りに就いた私を見守っている姿を
私は夢に見たのです。
「私の夢に来てほしい」
と眠る私が目を閉じたまま呟くと
彼は私の唇に耳を近づけてから後
その指で呪文を呟く唇を眠らせました。
私は、あなたが与えたこの家で
一夜の眠りをいばら姫のように
通り過ぎた……
糸車の針が創った指先の傷が癒えるまで
深い眠りを味わいました。
![](https://assets.st-note.com/img/1673935548039-eQ5C1C2Baw.jpg?width=1200)
そして、翌朝 南国の鳥のさえずりに
私は目覚めました。
息を吹き替えした私の魂は
渇いた喉を感じて
召使いの夫婦が作ってくれた
新鮮な
ココナッツミルクとアーモンドミルクの
冷たいスープをゴクゴクと飲み干しました。
彼らは私たちに潤いをもたらす存在なのです。
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今、この島に降り注ぐ雨が
大地や植物たちを豊かに潤し
花々を咲かせ 果物を実らせるように
私の心も慈雨で満たされ
芳香を放っています。
ですから、私は
一編の呪文であり
また、呟きでもある詩を手紙に記しているのです。
ああ、サラマンドラ
あなたに届くかしら…
私の内なる領域に
数々の物語が描かれた書物たちがあります。
それらは、私自身の意思により
改めて読まれることで
再び活き活きとするのです。
新たなる生命を宿して
立ち昇って来るのです。
さあ、このたびは
どの書物をこの手に致しましょう。
物語は新たなる再創造へと導かれ
その色彩を新たに放ち
その音色を再び奏でることに
喜びを顕に息衝くのです。
あなたにもこのイマジネーションは
伝わるでしょうか。
サラマンドラ・ブリトリエール
また
この島でのことをお手紙に綴ります。
Eriy,T
![](https://assets.st-note.com/img/1673939542887-HRtSqdgAlC.jpg?width=1200)
サラマンドラ・ブリトリエール
朝行く月の逃飛行
https://note.com/kebunbidadari/n/nf808d5069a13
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