早朝の27キロ:冒険、感謝、そして気づき
週末27キロ走りました。
中途半端な数字ですが、25キロ予定で走りはじめて、2キロプラスになったのでした。
大体、3時間くらいかかります。日中は、色々と家事やら子どもの相手やらもしたいので時間が取れません。…というわけで、朝3時半に起きて、4時にスタートしました(笑)。ランニング用の電灯を胸につけて走ります。そうやって足元を照らせば案外大丈夫。田舎なので、車も人もいません。コンビニを給水所にしながら走りました。
最初の10キロは、本当に暗くて静か。地元の氏神様が祀られている神社をゴールに走りました。神社で手を合わせると充実感と感謝の気持ちが湧いてきます。
そこから5キロほど走って、コンビニで給水。時刻は5:30。日の出は6:30ですが、空も少しずつ明るくなってきて、気持ちが前向きになっていきます。再び走りだすと、電灯がなくても足元が見えるようになってきました。少しずつ車も増えて、犬の散歩の人、ランナー、これから遠出をしようと駐車場に集まる若者たち…。町がちょっとずつ動き始めるのを感じます。普段は、気に留めないような光景ですが、みんなここで生活しているんだよな、とぼんやりと思ったりしました。
最後の10キロ、日の出の直前が一番冷え込むんですね。理科の授業で習ったけど、ほんとなんだなあと実感。今日は天気も良い。朝日に照らされた湖面が目に入る。ここでも「有難うございます」という言葉が浮かんできました。自然と笑顔もこぼれて、体が軽くなる。ラストスパートして、家に到着しました。
家人はまだ寝てました(笑)。
私だけ、家族に内緒で冒険していたような感覚です。
ランニングを振返ると、空が少しずつ変化していったことを感じていた自分がいました。空の変化で、身体に感じることも変わっていきます。空気の音を感じながら走ると、外界と一体になっている自分に気づきます。
「音楽なんて聴きながら走るもんじゃないよ」…と誰かに言われたことを思い出しました。やっぱり、自然をそのまま感じるって大事なんですね。それと、早朝…というより、深夜に起きて走るという冒険をすることで、発見がありました。
ああ、これがマインドフルってことなんだなあ、と実感しました。
マインドフルとは、「いま、ここ」の自分が感じていることをそのまま受け取っている状態です。
いつも情報に支配されている私たちですが、だからといって何かを失っているとは思っていません。でも、こうやって身体が感じることに気持ちを集中する状況をつくると、失っている何かに気づきます。
走っている中で、自然と笑顔になったり、感謝の気持ちが沸き上がったりしてきたのも不思議でした。これを失ってしまっているのだとするともったいないです。
私は、組織や人の問題を扱うコンサルタントとして、コミュニケーションのあり方を探求しています。そのなかで大切だと思っているのは、自分の気持ちに素直になること。そのことで場の空気を感じ取って、前向きに変えていったり、みんなの考えをより本質的なところへ深めていくための問いを投げかけます。
このとき、問いの内容、つまり顕在化された情報にばかり目が行きがちですが、目に見えない、触れることのできない何かをみんなで触れられるようにしていくこと、そこに組織ファシリテーションの神髄があるように思います。
走って体力がつくだけでなく、感じる力を高めて行く。こうした身体的な知性がこれからますます注目されていくと思います。
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