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どうせ組むなら相性のいい編集者がいい? 気が合いそうか否か…見ておきたい7項目

「編集者にも相性のいい著者はいますか」という質問を頂きました。どうも信頼できる相棒を探しておられるようですが、単純に「気が合うな」と感じる方はもちろんおられます。

たとえば、年齢が近く、趣味が似ていて、共通の話題がある著者なら、自然と仲もよくなるでしょう。普通の人間関係と一緒です。

不思議なもので、これが編集者と営業だったら年が離れていて趣味が違っても、うまくいくことが結構あります。売る側と作る側では、むしろある程度ギャップがあったほうが補い合えるのかもしれません。

もちろん著者に対して等しく敬意は持ち合わせていますし、友達同士ではないので無理に相性を合わせる必要もないでしょうが、著者とは「こういうポイントで気が合いやすいだろう」という条件を書き出してみました。

①年齢が近い

まずこれでしょう。年齢が近いと、言葉遣いが似てきます。たとえば、一方的に君付けやタメ口という関係は生じにくいわけです。フェアになると同時に話が通じやすくなるので、気も合いやすくなります。

②共通の話題がある

住んでいる場所や人間関係など、共通の話題があると仲よくなりやすいです。男女差が生じる条件でもあり、いっぱい自分のことを話してくれる分、女性相手のほうが共通の話題を見つけやすいでしょう。

③生理的に無理じゃない

これも男女差が生じますが②とは逆です。女性のほうが守備力が高い分「生理的に無理」が生じやすいでしょう。イケメンや女性同士でも生じることがあるそうなので、文言にするのは難しいと言えます。

④趣味で盛り上がれる

異性相手より、同性同士のほうが趣味の一致は問われやすいでしょう。たとえば、男性をスポーツ系、芸術系、エンタメ系にざっくり分けたとして、僕はスポーツ系と話が合うことが多いです。ミラニスタやトラ党なら最高ですが、インテルや巨人の話にもついていけます。

⑤価値観が一致する

一例を出すと、時間に対する価値観が似ていれば、締め切りを落とすことがいかにまずいか、ということがわかって頂けます。最初のうちに「夏休みの宿題は7月中に終わらせてましたか?」などと訊くも手です。

⑥生活環境が似ている

この条件を満たすと、相手の立場や環境を想像しやすいです。たとえば、小さい子どもを抱えたママ同士なら、相手の苦労や大変さもよく分かるので、お互い「迷惑を掛けるのは悪い」となるでしょう。

⑦物の見方や考え方が近い

あるニュースを話題にしたとして、その見方や考え方が近い方とは相性がいい傾向にあるのは言うまでもないでしょう。ただし思想や政治の話にもなりかねないので、芸能ネタなど無難な題材を選ぶ必要がありますが…。

以上です。もちろん7つ全てを叶える必要はなく、3つくらいでも相性のよさは感じられます。

①~④は解説不要でしょうが、問題は⑤です。たとえば仮に同い年でも、一般庶民の家で育った人とお金持ちの家で育った人では、価値観が異なることが多いでしょう。

価値観は子供の頃に形成される部分が大きいので、意図的に幼少期の話はよくしておくといいかもしれません。「夏休みの宿題」のように、意外とこういうところから価値観が分かったりします。

⑥⑦は、やや危険です。正直、触らないほうがいい場合も少なくありません。思想や政治観はもちろん、最近では結婚や家族など生活環境のことも聞きにくいでしょう。できれば①~⑤で決めたいところです。

自分と相性のいい編集者を見つけたい著者さんは、①や③はすぐわかるでしょうから、まずは②、次に④か⑤を確認しておきましょう。一致すれば高確率で気が合うと思いますよ。

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