小さな会社のDX化 はじめの一歩の出し方
こんにちは。経理コンサルタントの鈴木かずこです。
2023年にはいって、そろそろ半分が終わろうとしています。
みなさんは、会社のバックオフィスのDX化を進めていらっしゃいますか?
世の中の気運で、やらなくてはならないのはわかっているけど、
何から手をつけたらいいのかわからない方もいらっしゃるのでは?
今日は、お金を掛けなくてもできる、小さな会社だからこそできる
究極の「DX化」について、考えてみようと思います。
なぜ、みんなDX化にしなければならないの?
DX化とは、なんでしょう。
難しい言葉で解説されても、いまいちピンとこないかもしれませんね。
DX化とは、自分たちの強みをより簡単に増強するしくみのことをいいます。
この自分たちの強みとは、小さな会社ならではの強みのことを言います。
大きな会社なら、
資本力がある。
人員・人材が多い。
何事も、外注して解決することもできる。
薄利多売ができる。
マスメディアに認知してもらいやすい。
ですが、
小さな会社の強みは、
自分たちの手で、改善できる。
ニッチな需要に答えられる。
社長の個性を存分に発揮できる。
お客さんと会社の顔が見える商売ができる。
です。
これは、大きな会社では逆立ちしたって叶わない、最大な強みでもあるのです。
この強みを、より増強させるDXとはなんでしょう。
それは、自分たちの良さを、よりダイレクトに発信するためのものです。
この「ダイレクトに発信する」を、もっと丁寧に考えてみましょう。
遠回りをせず、直接訴える(広告発信力)
伝えたい人とは、自分たちの製品・商品・サービスを買ってくださるお客様のことを言います。
今、このお客様の開拓が、非常に難しくなってきています。
顔と顔が見える環境で、自分たちのことをわかっていただける間柄なら、アピールしやすいです。
でも、それだと自分の商売範囲が、限定されてしまい、売上の機会が限られてきてしまいます。
もし、より広い範囲に、自分たちのことを認知していただくには、ネットの力を借りるようになります。
全国各地、自分の足で回って、アピールすることもあるでしょう。
でも、この方法は非効率であって、必ず商品を買っていただけるかどうか、ほぼ運に任せることになってしまいます。
せっかくの時間とお金をかけているのに、見返りが少ないのは、商売は成り立ちません。
そこで、良いコンテンツ化して、ネットに発信を続ける方法があります。
今では、SNSなどインフルエンサーによる発信が主流とも言えます。
でも、社長自ら発信すれば、全国のどこかで興味を持っていただける可能性が上がるわけです。
実際に、大手の広告もTVからネットに意向する時代になってきています。
このネットでの宣伝活動に、DX化は欠かせません。
AIを駆使したSEO対策や、コンテンツづくりなど。
インフルエンサーに外注することなく、自分たちの手で、発信することが可能なのです。
余計な仕事をせず、伝えるものをストレートに伝える
一番わかりやすいDX化は、バックオフィスの超効率化です。
今度は、実際にお客様になっていただいた方々や、社員とのやりとりに、DX化を目指すというお話しです。
お客様とのやりとりは、すべて商取引になります。
売上、仕入れ、外注。これらは、すべて経理を通して行われます。
例えば、請求書の発行と送付。
今までですと、紙にExcelで作った請求書を印刷し、封筒に入れて郵送するという、ルーティンになっていたかと思います。
しかし、これをパソコン一つで、いくつかのソフトが連携し、メール送信まで一括で進められるしくみを作れば、経理の仕事は「作業」から「チェック」に発展することができるのです。
また、社内の情報共有も、DX化によって効率よくできるようになります。
今まで、人に属した情報(属人化)が、どの社員からも、どのデバイスからも今の状況を共有することができれば、仕事効率も格段に上がるわけです。
社長の思いも、絶えず伝えることもできます。
そうすることで、社員の動きも、より効率的に改善するはずです。
理由は、社内の情報が共有されることで、自分たちの役割を、いち早く理解できるようになるから。
この情報共有と、作業工数の圧縮は、思った以上に大きな効果を出します。
これによって、生まれた時間を、未来へ投資することができるからです。
これほど、強力な効果はないでしょう。
時間とお金を圧縮できるものと、手間暇掛けるものを差別化する
営業(広告)と、バックオフィス。
どちらも、欠かせないものです。
より、効果を上げて、業績に反映させたいのであれば、まずは、資金をかけて、しくみを買い取ることが一般的とされていました。
しかし、今は、広告にお金をかけたとしても、リターンが低いケースが出てくるようになりました。
お金さえかければいいという時代は、過ぎたようです。
バックオフィスのシステムも、ツールを買ってカスタマイズして使えば、便利になるとも限りません。
かえって、工数が増えて使いづらいケースも見受けられます。
このように、小さな会社は特に、人員も少数精鋭で、資金も潤沢にあるわけでもありません。
限りある資源を、どこに集中して投資するか。
これが、これからの社長の役割でもあるのです。
この資源を集中させることを可能にするのが、
「自分たちでDX化を目指す」
です。
DX化をする過程で、今までの仕事のやり方を見直すのです。
今まで通りで問題なし!と、何も手を付けないこともありです。
ただ、どんどんチャンスを逃してしまっていることも事実。
もっと、貪欲にチャンスを得ようとするならば、
DX化で時間やリソースを圧縮できるものと、手間暇かけて考えるものを、
はっきりと分けるところから始めるのです。
DX化の最初の一歩は、
「機械に任せるもの」と「自分たちでしかできないこと」を、はっきりを区分けすることなのです。
DXを扱える社長は、社員を育てられる
私は、小さな会社こそ、DX化を自分たちの手で行うことをオススメしています。
理由は、このDX化の過程こそ、大きな意味があるからです。
自分たちの仕事のやり方、今までの歴史、取引先の会社、お得意さんの属性など。
どれをとっても、他の会社とかぶることは、ほぼありません。
そんな大切なところを、外注してしまうと、自分たちの仕事を見つめ直す機会を失ってしまいます。
せっかく社長が立ち上げた会社なのに、システムに支配されるのは違いますよね。
小さな会社のDX化を成功する条件は、社長自ら社内のDX化を進めることです。
会社の始まりは、社長の思いからです。
その思いを体現化するわけですから、他の人が進めてしまうと、社長の意向にあったしくみは決して生まれないのです。
また、他の人が作ったしくみは、社長が理解するのに一番時間がかかります。
その間、そのしくみで仕事をする社員に対して、社長が直接アプローチすることは不可能になるでしょう。
社員は、実務を通して社員としての成長をしていきます。
その実務を知らずに社員に教育することができず、社長の社員教育は、ほぼできないということになってしまうのです。
それは、ぜひとも避けたいものです。
まずは社長自らDX化に取り組もう
社員の先頭を立って、会社のDX化を目指す。
これは、よほどの覚悟がないと難しいでしょう。
まずは、社長が自分の仕事のDX化を取り組んでみるところから始めてはいかがでしょう。
DX化に向いているもの、向かないもの。
DX化することで、どのような恩恵を受けられるのか。
DX化の時流に乗ると、会社にとっていいことなのか。
このように、小さな会社は、社長の分身でもあるので、社長のプライベートから、DX化をやってみるのは、とても有意義なことです。
DX化とは、究極の仕事タスクの細分化です。
まずは、社長のお仕事をDX化してみて、どのような変化が起きたのかを、ぜひ体験していただきたいです。
小さな会社こそ、DX化は社長の周りから。
そこから、会社独自のDX化が生まれて、唯一無二のシステムが出来上がります。
ぜひ、チャレンジしてみませんか。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?