見出し画像

「ポメラ日記8日目(お盆、街中deポメラ)」 

「早朝ポメラ」



・おはようございます、kazumaです。昨日はゆっくり眠ったので今日は朝から文章を書いている。ただいまの時刻は6時38分。クーラーは入れずに窓を開けてタイピングしている。朝はニュートラルな感じで文が書けるのでよい。昨日は友人に先代のポメラDM200を託してきた。とても打ちやすい、と言って喜んでくれたので、また友人がものを書きはじめてくれるといいなと思っている。


「お盆」



・今日はお盆最終日。お盆っていうと映画や漫画の中で見た「迎え盆」と「送り盆」っていうイメージがある。茄子やキュウリに割り箸(?)を差して乗り物のように見立てたり、焚き火をまたぐシーンが羽海野チカの漫画「3月のライオン」と新海誠監督作品の「天気の子」の中にあったなと思う。僕の家にはそういう風習がなかったので、何だかいいなと思いながらそのシーンを見ていた。3月のライオンの主人公の零くんも、天気の子の帆高や陽菜ちゃんも、みんな帰る場所をなくした少年少女たちだ。そういう彼らがひとときの間だけ、見知らぬ家で盆を迎える。


 ヘルマン・ヘッセの小説に「荒野のおおかみ」という小説があるのだけど、主人公のハリー・ハラーは孤独な人間だった。努めて読んだ本や思想、それらがもたらす(あるいは「先天性」の、と言っても差し支えないかもしれない)孤独のせいで精神はぼろぼろで、彼は街中のどこにも居場所を見つけられない。50才近くになっても。そういう彼が家庭的な雰囲気のある家の前を訪れたとき、ただのいっときだけでもいいから、そこに「身を滑り込ませたい」、そういう風に願って、彼は家の玄関の前に置かれている南洋杉の匂いを嗅ぎ、階段にひとりぼっちで腰掛けている。


 現代ではもう一昔前の「ごくありふれた」家庭的な家というのは、そんなにありふれたものではなくなっているのかもしれないなと思う。そういう居場所や帰って行ける場所として、家や先祖があったのだろうけれど、そういうものがもうセーフティネットとして機能しなくなっているところがある。簡単に言えば、血縁さえ頼れない。


 盆踊りとかの意味も昔は知らなかったけど、あれも先祖を送り出すという意味があったり、その場に集まった親戚や地元の知人と顔を合わせる機会になっていたんだろう。そういう繋がりの場みたいなものからどんどんと切り離されていって、それが当たり前になっていった結果、「3月のライオン」や「天気の子」、あるいはもっと昔に「荒野のおおかみ」みたいな物語が生まれてきたんじゃないかと思う。物語っていうのは炭鉱のカナリアと同じで、その時代の空気を表すところがあると思う。もし作家の感覚が鋭かったら一世紀ほど先も予見してしまうかもしれない。ジョージ・オーウェルみたいに。


「ポメラDM250を持って喫茶店に来てみた」



・普段はいつも家で文章を打っているのだけど、つい先日、公園にポメラを持って行ったときにとても打ちやすかったので、今日は喫茶店で文章を打ってみることにした。朝が空いているんじゃないかと思って行ってみたら、すでに半分くらいは席が埋まっていて、ちょっと当てが外れた。公園に持って行ったときは、文章を打つことはできたけど、やっぱり外が暑かったし、虫もいた。こっちは冷房も利いていて、タイピングするには申し分ないけれど、僕は「気にしい」なのでカフェの店員さんの話し声や周囲の人目がけっこう煩わしく思ってしまう。すぐに場所を移動する。


「今度は図書館に来てみた。ものすごく落ち着く」



・いまは開館したばかりの図書館にいる。休憩スペースを使って文章を打っている。タイピング音には気を遣う必要はあるが、幸いポメラDM250になってからは静音性が向上しているおかげで、こういったスペースの使用もとくに問題はなさそうだ。ノートPCの使用が認められている場所であれば、ポメラDM250で文章は打てると思う。図書館でポメラを使った初めての機会になった。壁に向かって打っているおかげで、自宅とほぼ変わらない感じで打てる。やっぱり僕には雑音や人目の少ないところが向いているみたいだ。


「街中ポメラ、2日目」



・今日で街中でポメラを打ったのは二日目になった。自宅で打つのがやはり一番最強だけど、たまには公園や図書館、あるいは人の少ない喫茶店などに来て打ってみるのもいいのかもしれない。ずっと家でタイピングし続けていると、どうしても行き詰まるときというのがある。人目が気になったり、周りの雑音や気温などの執筆環境の問題をクリアできるのであれば、気分転換に外で打つのも悪くないかもしれないなと思った。街中でも打てるスポットをいくつか見つけておけば、場所を変えて打つ、ということのひとつの選択肢になる。どこでもゲリラ的にポメラの文章を打てるというのはやっぱりこの機種の恩恵を感じる。ポメラを持っていくと、どこへ行っても面白いものだ。

kazuma

P.S.  今回はスマホ+DM250のアプリ接続機能のみで投稿を行った。上手くいっていれば幸いだ。いつも外ポメラをするときはショルダーひとつで歩いている。身軽になれるとフットワークが軽くなって、僕みたいなズボラーにはよい。

もの書きのkazumaです。書いた文章を読んでくださり、ありがとうございます。記事を読んで「よかった」「役に立った」「応援したい」と感じたら、珈琲一杯分でいいので、サポートいただけると嬉しいです。執筆を続けるモチベーションになります。いつか作品や記事の形でお返しいたします。