予想されるより期待されたい
コピーライターの賞レース『宣伝会議賞』の
第57回グランプリが、ついに来週発表される。
通過率0.005%という天文学的ともいえる
確率で生き残ったファイナリスト31作品。
その中でどれがグランプリを獲るのか。
YouTubeで予想大会をしたので、
よかったら観てください。
実は、宣伝会議賞のファイナリストは
贈賞式でグランプリが発表されるまで
その作者が公表されない。
お笑いの賞レースでいうと
近年のキングオブコントと同じだ。
誰が行くのかと予想させたりして
視聴率を上げたいんだろうけど。
ファイナリストのことを思うと複雑だ。
発表されていれば、当日まで2週間くらいの間
周りから「おめでとう」とか「がんばって」とか
言ってもらえるはずだったのに、それがない。
あの2週間がいちばん楽しいはずなのに。
芸人の間でも、このシステムは
あまり評判が良くない。
ファイナリストたちは、きっと
予想されるより、期待されたいのだ。
もちろん、宣伝会議賞の場合は
「当日がんばって」がないから
ちょっと違うかもだけど。
そんな風に思っていたら、なんと
今年の贈賞式は中止になったらしい。
無観客ではなく、中止だ。
公式サイトで結果を発表するだけ。
この社会情勢だ。妥当だとは思うけど。
0.005%で選ばれたのに、気の毒すぎる……。
ファイナリスト作品のひとつに
こんなコピーがある。
ホーチキの住宅用火災警報器を
選んでもらうためのキャッチフレーズ。
ついていなかったとしか言いようがない。
本当に、その通りだと思う。