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旅する百姓 カズキ
2020年4月23日 06:52
私には、好きな文がある。志賀直哉の「ナイルの水の一滴」だ。「人間が出来て、何千万年になるか知らないが、その間に数えきれない人間が生れ、生き、死んで行った。私もその一人として生れ、今生きているのだが、例えて云えば悠々流れるナイルの水の一滴のようなもので、その一滴は後にも前にもこの私だけで、何万年遡っても私はいず、何万年経っても再び生れては来ないのだ。しかも尚その私は依然として大河の水の一滴に