見出し画像

【コンビニ、スーパーで売っている】1日100円で健康になれる方法

今回は、1日たったの100円で健康になれる方法です。
やり方は、喉が渇いたときにある物を飲むだけです。

その飲み物は、緑茶です。

緑茶は、スーパーやコンビニなら1本100円で買うことができます。手頃に健康になれることから、欧米でも緑茶を飲む人が増えているようです。

なぜ、緑茶を飲むだけで健康になれるの?

その理由は、緑茶に含まれるカテキンです。

カテキンは、ファイトケミカルであるポリフェノールの一つ。ファイトケミカルは、植物が作り出す天然の化学物質になります。

植物が生き残るために編み出した奥義です。
例えば、紫外線で傷ついた身体を修復したり、毒を出すことで虫を追い払います。
植物と一緒にファイトケミカルを摂取すると、人間もそのファイトケミカルの効果を手に入れることができるのです。

今回は、緑茶の健康効果を5つ紹介します。


効果その1 ダイエット効果

100円から始められる健康効果、1つ目はダイエット効果です。

緑茶は、脂肪を燃焼しやすくします。これは、緑茶にはカテキンが含まれているからです。

実際に、花王さんが販売する「ヘルシア緑茶」のホームページでは、

脂肪の分解と消費に働く酵素の活性を高める茶カテキンを豊富に含む

KAO ヘルシアより

と書いてあります。(1)


ある研究では、毎日100mg〜460mgのカテキンを摂取することで、ダイエット効果が得られるとしています。(2)

ペットボトル1本の緑茶には、150〜200mg程度のカテキンが含まれているので十分です。


カテキン単独でも良いのですが、カテキンの効果をブーストしてくれる成分があります。その成分とコンボにすることで、より効率よくダイエットすることができるのです。

それは、カフェインです。
もともとカフェインには、代謝が上げてくれる効果があります。

オランダのマーストリヒト大学が2011年に行った研究では、カフェイン単独とカフェイン+カテキンの比較が行われました。(3)

カフェイン+カテキンでは、脂肪の燃焼が進んでいたのです。カフェイン単独では、変わりませんでした。

具体的には、カテキン1mgごとに脂肪が0.02g燃焼しました。1日100mgのカテキンを摂るなら、毎日脂肪を2g燃焼できます。それを毎日続ければ、1年で730gです。

 730gって微妙なのではないか?

そう思う方もいますね。
しかし、運動や食事制限をせずに1kg弱なら十分過ぎます。

このダイエットのポイントは、ただお茶を飲むだけで良いということ。大変なこと、きついことは何一つとして行う必要がありません。

もっと痩せるにはどうすれば良いの?

ぜひ他の方法と組み合わせましょう。

カロリー制限がオススメです。
1日500キロカロリーを減らす方法は、こちらの記事で解説しています。緑茶と組み合わせることでさらに効果を発揮しますので、ぜひアクセスしてみてください。

注意点は、カフェインを300mg以上とる人には効果が少ないことです。

コーヒー1杯には、約90mgのカフェインが含まれています。(4) 緑茶のペットボトル1本にも約100mgのカフェインが入っている点にも注意です。

コーヒー2杯、緑茶1本で、カフェイン300mgギリギリということになります。

実際に、カフェインの量が少ない人は緑茶を飲むことで1.3kg痩せることができました。(5) しかし、毎日300mg以上のカフェインをとる人が緑茶を飲んでも、わずか0.3kgしか痩せなかったのです。

その原因を研究者は、このように考察しています。

研究者「日常的にカフェインをたくさんとる人は、カフェインの効果に慣れてしまい、耐性を持ってしまっている。緑茶に含まれる微量のカフェインへの反応がにぶくなることで、減量効果が少なくなったのだろう。」

毎日コーヒーを何杯も飲む人は、緑茶のダイエット効果が得られない可能性が高いです。

コーヒーは、多くても2杯までとし、ペットボトル1本の緑茶を飲むのがオススメです。


効果その2 免疫アップ

100円から始められる健康効果、2つ目は免疫アップです。

緑茶を飲むことで免疫力をアップし、感染症にかかりにくくなります。

例えば、インフルエンザ

2020年は、感染症対策が浸透したことで、インフルエンザの流行が抑えられました。手洗い、うがい、マスクを徹底することで、ここまでインフルエンザの流行を抑えることができる。

皆さんも驚かれたのではないでしょうか。

そんな重要な感染症対策として、緑茶も有効です。


2021年にタイのファヤオ大学が発表した研究では、カテキンを日常的にとっていた人達は、インフルエンザにかかるリスクが33%低かったのです。(6)

また、緑茶にはビタミンCも豊富に含まれています。

緑茶100gあたり260mgのビタミンCが含まれているので、ペットボトル1本だと1000mgをオーバーです。(7)

気になるビタミンCの風邪予防効果は、残念ながらほとんどの方に効果がありません。(8) しかし、アスリートのような身体を激しく動かす人には、高い効果があります。

なんと、52%も風邪の発症を抑えてくれるのです。

ここにカテキンが加われば、鬼に金棒。
身体を激しく動かす人は、カテキンとビタミンCが豊富な緑茶はもはや必須。運動をされない方も、カテキンの免疫アップの恩恵は受けることができます。


「お茶うがい」の効果はどうなの?

少し都市伝説っぽいニオイがしますが、これもどうやら本当なんです。

静岡大学が2016年に行った研究です。(9) この研究では、お茶でうがいすることで、インフルエンザの発症を予防できるか調査しました。

結果は、お茶うがいで約30%もインフルエンザを予防することができたのです。

都市伝説のように思われがちな「お茶うがい」は、科学的にも効果が実証された感染症対策なのです。

今シーズンのインフルエンザ流行期では、ぜひ緑茶による感染症対策をしてみてはいかがでしょうか。


効果その3 美肌効果

100円から始められる健康効果、3つ目は美肌効果です。

カテキンは紫外線から皮膚を守り、美肌にしてくれることがわかっています。

2021年に日本で行われた研究です。(10)
6〜12週間、毎日カテキンをとってもらいました。その後、どれくらいの紫外線までなら皮膚が赤くならないかを調査します。

要するに、紫外線を当てる時間を少しずつ長くしていくのです。

24時間経ったときに、皮膚が赤く日焼けしていないかを確認します。

結果は、カテキンを毎日とっていた人達は皮膚が赤くなりづらかったのです。

つまり、カテキンをとることで日焼けしづらく、紫外線で皮膚が傷つきにくくなります。紫外線に負けない美肌を手に入れることができるのです。


効果その4 動脈硬化予防効果

100円から始められる健康効果、4つ目は動脈硬化の予防です。

カテキンをとることで、動脈効果を予防することができます。

動脈硬化とは、血管が硬くなってしまう病気です。

この原因として、高血圧コレステロールがあります。高血圧は、血管の壁にダメージを与えます。高血圧下では、血流が速く血管の壁に負担がかかるからです。
例えば、氾濫寸前の川を思い浮かべてください。水の勢いが強く、川べりの土は削れてしまいます。

血管も同じです。度重なるダメージで血管は硬くなり、柔軟性が失われていきます。

過剰なコレステロールも動脈硬化の原因です。
LDLと呼ばれる悪玉コレステロールは、余ったコレステロールを血管に撒き散らします。その結果、血管にはコレステロールの塊がたまり、硬くなってしまうのです。そんな動脈硬化の原因である血圧と悪玉コレステロールを、カテキンは低下させます。(11)
さらに動脈硬化は、心臓病や脳卒中の原因になります。

つまり、カテキンは心臓病や脳卒中を予防することができるということです。


効果その5 がん予防

100円から始められる健康効果、5つ目はがん予防です。

カテキンは、がんを予防する可能性があります。

あえて「可能性」としたのは、研究によって結果がさまざまだからです。

例えば、2020年に治療・予防の情報を取り扱うコクランが発表した研究です。(12)

この研究では、カテキンが色々なタイプのがん発症に与える影響を調査しています。延べ110万人の非常に大規模な調査です。

その結果、カテキンは全体的にがんの発症率は下げていました。

しかし、バラつきが大きく信頼性がなかったのです。結果によっては、発症率を下げているものもあれば変わらないものもありました。

結果を平均化すると、発症率は下がる。けれども、そのリスク低下幅は非常に小さいものだったのです。

つまり、がんの予防に効くかどうかは今のところグレーです。


ただし、理論的には間違いなくカテキンをとるとガンのリスクは下がるはずなのです。(13)

それは、カテキンの効き方のため。

カテキンは、がんの原因である活性酸素を除去したり、活性酸素が作られないようにします。

活性酸素とは身体のなかで作られてしまい、細胞にダメージを与える有害な物質です。歳を取ればとるほど、悪い生活習慣を送れば送るほど、活性酸素は作られやすくなります。

また、カテキンは遺伝子レベルでガンが発生しにくいように身体を調整します。例えば、血管が新しくできないようにすることでがん細胞への栄養配給を断ち、増殖を抑えます。

また、がん細胞にアポトーシスといって自死するよう促したり、増殖できないような電気信号を送るのです。

理論上は、がん予防効果があるはずのカテキンですが、研究での成果はイマイチとなっております。

研究が進み、効果が実証されるのか。
はたまた、やっぱり効果はないのか。

どっちに転ぶかはわかりません。

私自身は効果があるならラッキーくらいに思って、緑茶を飲むようにしています。

この結果の解釈は皆さんに決めていただければと思います。


まとめ

以上、5つの100円から始められる健康効果でした。

いかがだったでしょうか。

私は、ファイトケミカルベースの食品選びをオススメしております。

ファイトケミカルは、食品ごとに含まれる成分が違います。

もちろん、効果もさまざまです。

カテキンのように肥満や免疫、美肌に効くもの。

ブロッコリーに含まれるスルフォラファンのように、がん予防や認知機能、糖尿病に効くものもあります。

なりたくない病気、欲しい効果から逆算して、スーパーで食材を選ぶ。
本日の献立を決める。

ファイトケミカルベースの食品選びならば、

あなたの健康は、あなた自身でデザインすることができるようになります。

ファイトケミカルベースの食品選びを一緒に始めてみませんか?


今回の続きの記事はこちら。

どうせだったら、カテキンが多く入っている、しかも安く手に入るお茶を飲みたくはないですか?

今回の続きの記事は、コスパ最強の緑茶 TOP3 を紹介します。どこでも手に入るものばかりです。


ファイトケミカルについて、一から詳しく知りたいという方はこちらの記事で解説しています。

なぜファイトケミカルが良いのか。
どんな種類があるのかを知りたい方はどうぞ。


カテキン以外のファイトケミカルを知りたいという方
は、こちらの記事で解説しています。

この記事では、ファイトケミカルのなかでも最強の一角を担うブロッコリーに含まれるスルフォラファンを解説しています。

ファイトケミカルの可能性を一層強く感じさせてくれるのがスルフォラファンです。
そんなスルフォラファンの効果を知りたい方はどうぞ。

https://note.com/kazukawa_kennote/n/neea8e4d5746e


それでは、また次回の記事もよろしくお願いします。



参考文献

(1) KAO ヘルシア

https://www.kao.co.jp/healthya/

(2) Vázquez Cisneros LC, López-Uriarte P, López-Espinoza A, Navarro Meza M, Espinoza-Gallardo AC, Guzmán Aburto MB. Efectos del té verde y su contenido de galato de epigalocatequina (EGCG) sobre el peso corporal y la masa grasa en humanos. Una revisión sistemática [Effects of green tea and its epigallocatechin (EGCG) content on body weight and fat mass in humans: a systematic review]. Nutr Hosp. 2017 Jun 5;34(3):731-737. Spanish. doi: 10.20960/nh.753. PMID: 28627214.

https://pdfs.semanticscholar.org/1c0f/258721db5e02e5f9d02015376b552433ba71.pdf?_ga=2.257426507.1980799608.1634957785-2019486816.1631076349

(3) Hursel R, Viechtbauer W, Dulloo AG, Tremblay A, Tappy L, Rumpler W, Westerterp-Plantenga MS. The effects of catechin rich teas and caffeine on energy expenditure and fat oxidation: a meta-analysis. Obes Rev. 2011 Jul;12(7):e573-81. doi: 10.1111/j.1467-789X.2011.00862.x. Epub 2011 Mar 2. PMID: 21366839.

https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/j.1467-789X.2011.00862.x

(4) 全日本コーヒー協会

http://coffee.ajca.or.jp/webmagazine/library/caffeine

(5) Hursel R, Viechtbauer W, Westerterp-Plantenga MS. The effects of green tea on weight loss and weight maintenance: a meta-analysis. Int J Obes (Lond). 2009 Sep;33(9):956-61. doi: 10.1038/ijo.2009.135. Epub 2009 Jul 14. PMID: 19597519.

https://www.nature.com/articles/ijo2009135

(6) Rawangkan A, Kengkla K, Kanchanasurakit S, Duangjai A, Saokaew S. Anti-Influenza with Green Tea Catechins: A Systematic Review and Meta-Analysis. Molecules. 2021 Jun 30;26(13):4014. doi: 10.3390/molecules26134014. PMID: 34209247; PMCID: PMC8272076.

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC8272076/

(7) 食品成分データベース 文部科学省

https://fooddb.mext.go.jp

(8) Hemilä H, Chalker E. Vitamin C for preventing and treating the common cold. Cochrane Database Syst Rev. 2013 Jan 31;2013(1):CD000980. doi: 10.1002/14651858.CD000980.pub4. PMID: 23440782; PMCID: PMC8078152.

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC8078152/

(9) Ide K, Yamada H, Kawasaki Y. Effect of gargling with tea and ingredients of tea on the prevention of influenza infection: a meta-analysis. BMC Public Health. 2016 May 12;16:396. doi: 10.1186/s12889-016-3083-0. PMID: 27175786; PMCID: PMC4866433.

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4866433/

(10) Kapoor MP, Sugita M, Fukuzawa Y, Timm D, Ozeki M, Okubo T. Green Tea Catechin Association with Ultraviolet Radiation-Induced Erythema: A Systematic Review and Meta-Analysis. Molecules. 2021 Jun 17;26(12):3702. doi: 10.3390/molecules26123702. PMID: 34204433; PMCID: PMC8233826.

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC8233826/

(11) Khalesi S, Sun J, Buys N, Jamshidi A, Nikbakht-Nasrabadi E, Khosravi-Boroujeni H. Green tea catechins and blood pressure: a systematic review and meta-analysis of randomised controlled trials. Eur J Nutr. 2014 Sep;53(6):1299-311. doi: 10.1007/s00394-014-0720-1. Epub 2014 May 27. PMID: 24861099.

https://link.springer.com/article/10.1007/s00394-014-0720-1

(12) Filippini T, Malavolti M, Borrelli F, Izzo AA, Fairweather-Tait SJ, Horneber M, Vinceti M. Green tea (Camellia sinensis) for the prevention of cancer. Cochrane Database Syst Rev. 2020 Mar 2;3(3):CD005004. doi: 10.1002/14651858.CD005004.pub3. PMID: 32118296; PMCID: PMC7059963.

https://www.cochranelibrary.com/cdsr/doi/10.1002/14651858.CD005004.pub3/full/ja#CD005004-abs-0017

(13) Singh BN, Shankar S, Srivastava RK. Green tea catechin, epigallocatechin-3-gallate (EGCG): mechanisms, perspectives and clinical applications. Biochem Pharmacol. 2011 Dec 15;82(12):1807-21. doi: 10.1016/j.bcp.2011.07.093. Epub 2011 Jul 30. PMID: 21827739; PMCID: PMC4082721.

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4082721/

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?