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【ファイトケミカル】がん予防や仕事、勉強、筋トレのパフォーマンスを上げる食品の選び方

今回は、毎日の食事で健康を自由自在に操る方法を紹介します。

バランスの良い食事について考えるとき、
皆さんはどんなことを思い浮かべますか?

•炭水化物、タンパク質、野菜などの食品群。
•赤、緑、黄色、などの色合い。
•ビタミン、ミネラルなどの栄養素。

色々な考え方があります。
世の中のお母様は、スーパーで頭を悩ませているのではないでしょうか。

今回、私が提案するのはファイトケミカルをベースにした食品の選び方です。

ファイトケミカルとは、野菜や果物に含まれる栄養素のこと。食品ごとに含まれる種類が違います。そして、種類ごとに発揮される効果も違うのです。

例えば、このようなファイトケミカルがあります。
•心臓病やガンを予防する。
•仕事や勉強のパフォーマンスを上げる。
•筋トレ後の筋肉痛を減らす。

あなたが欲しいファイトケミカルの効果を組み合わせることで、あなたの健康は、あなたの思い通りにデザインすることができるようになります。

ファイトケミカルベースの食品選びを
一緒に始めてみませんか?

今回は、ファイトケミカルがどういうものか、どんな効果があるのかを紹介します。


【最強の栄養素】ファイトケミカルとはなにか

ファイトケミカルとは、野菜や果物が作り出す天然の化学物質のことてす。種を存続させるために分泌されます。

植物は外敵からどのように
身を守っているのでしょうか?

植物は、一度根を下ろしたら動くことができません。一生、同じ場所で過ごします。

もしも、たまたま根を下ろした場所が
紫外線の厳しい土地だったら?

もしも、たまたま根を下ろした場所が
虫や鳥がたくさん生息する土地だったら?

ファイトケミカルは、紫外線で傷ついた植物の身体を修復したり、虫や鳥にとって毒となることで食べられないように植物を守ります。

そんなファイトケミカルが発見されたのは、つい最近ことです。

フレンチパラドックス(フランス人の逆説)と呼ばれる、医学界の転換期が1992年にありました。

一般的にバターやチーズ、牛脂などに含まれる常温で固体の油をたくさん食べると、心臓病になりやすいといわれています。
しかし、フランス人はその油をたくさん食べているにも関わらず、心臓病になる人が少ないのです。

なぜフランス人は、心臓病にならないのか。

多くの学者が躍起となりました。
そして1992年、赤ワインが原因であることがわかったのです。
赤ワインに含まれるポリフェノールが、心臓病のリスクを下げていたからです。
※あくまで当時の研究結果です。現在は怪しいので、赤ワインの摂取は適量にしましょう。

この発見を契機に、ファイトケミカルの研究は進みました。

そして、現在までに1,500種類以上のファイトケミカルが発見されたのです。これでも、氷山の一角。
一説には、1万種類はあるだろうと言われています。

1,500種類ものファイトケミカルなんて
とてもじゃないけど覚えきれない。

そんな方へ。
全てを覚える必要はありません。ご自身が欲しい健康効果を持つ野菜と果物だけを覚えておけば良いのです。

今後は、代表的なファイトケミカルを紹介していきます。

気に入ったファイトケミカルがあれば、あなたの食卓のレギュラーメンバーに加えてみてはいかがでしょうか?


ファイトケミカルの抗酸化作用

ファイトケミカルには、抗酸化作用があります。
抗酸化作用とは、身体のなかの有害な物質を除去してくれる機能です。

その有害物質は、活性酸素と呼ばれています。

活性酸素はどうやって
できるのでしょうか?

私たちの細胞には、酸素を使ってエネルギーを作り出すミトコンドリアがあります。ミトコンドリアは、細胞内の発電所とも呼ばれており、大量のエネルギーを作り出すことができるのです。

しかし、ミトコンドリアがエネルギーを作るとき、一定の割合で活性酸素が発生します。
加齢やタバコ、紫外線、ストレスがあると発生する活性酸素の量は増えてしまうのです。

活性酸素が発生したら打つ手はないの?

身体には、活性酸素の発生を検知するセンサーがあります。『Keap1-Nrf2』と呼ばれるセンサーが活性酸素を感知することで、活性酸素を除去する抗酸化酵素が作られるのです。

もし、身体のセンサーを
活性酸素がすり抜けてしまったら?

活性酸素は、身体のなかで凶暴化していきます。
発生したばかりの活性酸素は、有毒性も低く、抗酸化酵素で除去することができます。例えば、RPGで出てくる最初の敵と同じです。レベル上げをしなくても簡単に倒すことができます。

しかし、センサーをすり抜けた活性酸素はそうはいきません。身体の中でひっそりとレベルを上げて、小ボスになり、そして中ボスへと育っていきます。

そして、最終形態であるヒドロキシラジカルに姿を変貌させます。ヒドロキシラジカルは、手の施しようがなく、抗酸化酵素で除去することができません。

こうして、ヒドロキシラジカルが増えることでさまざまな健康被害が起こります。

①ガンの発生
細胞を傷つけてガンが発生します。
②心臓病、脳卒中の発生
高血圧動脈硬化の原因となり、心臓病や脳卒中を引き起こします。
③認知症の発生
脳細胞を障害することで、認知症を発生させます。
④皮膚の老化
シワやくすみの原因にもなります。

私たちの健康にとって、最大の敵が活性酸素です。
活性酸素と戦い、勝ち続けなければ健康にはなれません。


活性酸素との勝率を上げるのがファイトケミカルです。

ファイトケミカルは、活性酸素を除去する抗酸化システムをサポートすることで、凶暴化する前の活性酸素を除去します。
ファイトケミカルは、センサーの反応なしに活性酸素を除去するように身体に命令を下すことができるためです。

ファイトケミカルは、加齢やタバコ、紫外線、ストレスなどで活性酸素が増えてしまった方の健康をサポートします。

摂取しないと健康被害が起こりますので、積極的に日々の食事に取り入れてみて下さい。

ファイトケミカルがなぜ活性酸素を除去するのか、詳しく知りたい方はこちらの記事をあわせて読んでみてください。


ファイトケミカルの種類

ファイトケミカルは、大きく分類すると3種類になります。(2)

ポリフェノール、カロテノイド、含硫化物(がんりゅうかぶつ)です。


ポリフェノール
は、お茶に含まれるカテキン、ブルーベリーに含まれるアントシアニンなどがあります。
特徴は、活性酸素を除去する能力が高いです。


続いてカロテノイドは、ニンジンに含まれるβ-カロテン(ビタミンAの仲間)、トマトのリコピン、ほうれん草のルテインなど。


最後の含硫化物は、硫黄を含むファイトケミカル。
ニンニクの臭いのもとであるアリシン、ワサビの辛味であるアリルイソチアネートなどがあります。

定期的にファイトケミカルについて紹介していきます。

あなたが必要としている健康効果はなんですか?
ガン予防ですか?
仕事や勉強のパフォーマンスですか?
筋トレのパフォーマンスを上げたいですか?

お好きな食品を組み合わせて、あなたの健康を自由自在にデザインしてみましょう!


それでは、また次回の記事もよろしくお願いします!

参考文献

(1)野菜・果物の健康有用性:ファイトケミカルの多様な機能とその仕組み 野澤 義則 等

https://tokaigakuin-u.repo.nii.ac.jp/index.php?action=repository_action_common_download&item_id=3311&item_no=1&attribute_id=21&file_no=1&page_id=13&block_id=21

(2)ガンにならない3つの食習慣 ファイトケミカルで健康になる!

髙橋 弘 医学博士・麻生医院院長 著 ソフトバンク新書 出版


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