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まだ夢の途中

僕は今、ヨーロッパにあるリトアニアの首都ヴィリニュスにいてる。2月17日にはリトアニアから日本に向かっている。自分の挑戦が、叶わなかったから帰国することになる。

1月15日、日本を出発してリトアニアに向かった。
なぜか?
プロサッカー選手になる為にトライアウトテストを受けるためリトアニアに向かった。
17時間の飛行機の旅が終わり、ヴィリニュス国際空港に着き、初めての海外、右も左も分からない状態で僕の挑戦が始まった。

代理人に紹介して頂いたリトアニア1部のチームでトライアウトが始まった。このチームでは、2週間、練習と試合をすることになった。
初日は緊張で自分が自分じゃ無かったことを覚えている。飛び交う言葉は、当たり前だが、日本語ではなく、英語やリトアニア語だ。何も聞き取れない、話せないことがこんなにもきつくて大変だと痛いほど思い知った。
チームには日本人の選手が元々1人いて、トライアウトを受けに自分含め4人の日本人もいたから気持ちの部分で少し余裕があった。

2週間このチームでトライアウトを受けたが、結果は契約出来なかった。契約できなかった、悔しさと焦りが自分を襲う。

また、トライアウトを受けれるチームを探して頂き、次は2部のチームを紹介してもらい、そのチームで練習が始まった。リトアニアに着いて、2週間も居たので、コーチが話す英語がなんとなくはわかるようにはなっていた。

そのチームでは3日間練習した。その週末の日曜日、連絡が来た。結果は、また、契約は出来ないと。契約出来ない焦りがどんどんと募っていく。自分のメンタルの部分を蝕んでいくのがよく分かる。

そして、また、トライアウトを受けれるチームを探して頂き、1部のチームが受けれる事になったので、ずっと滞在していたカウナスという街からヨナヴァという街に移動になった。

この街で、またトライアウトを1週間受けれる事になった。練習と試合をした。試合の日は、昨年のリーグ1位のチームとの試合でスタメンで出場することが出来た。
練習試合だがピッチに入る時に登った階段、整列した時に目の前に見えるスタジアムに試合を見に来ている多くの観客、笛が鳴った時の拍手の大きさ、味わったことのない感覚、忘れることのない光景だった。自分の心が踊り、気持ちがたかぶった。プロとしてサッカーがしたいと改めて思った。

そして、翌日、連絡が来た。契約が出来ないと。また、契約出来なかったと自分の心に突き刺さる。
そして、代理人に時期的にももう受けれるチームがないから、一度、日本に帰国しようと言われた。
自分の心はボロボロになった。

プロになると言って、日本を出て、自分が思い描いていたようには上手くいかず、悔しい気持ちとプロになれず帰国する事に対する恥ずかしい気持ち。応援してくれていた人達に恩返しも出来ず、正直、逃げたくなる。
それでも、自分の人生は続いていく。

僕の夢は今回叶えられなかった。
でも、この1ヶ月間で得たものは大きく、成長したと思う。
悔しい気持ちと自分に足りなかったものを日本に持って帰り、半年後、また挑戦しようと思っている。
僕はサッカーが好きだし、どんな形であれプロになりたい。
笑われるかもしれないが、自分の人生だから、自分が納得出来るまで挑戦する。

今回は叶えられず、メンタルの部分できついけども、両親に言われたように、『笑顔』で日本に帰ろうと思う。
半年後、また、夢を叶えに日本を旅立ちたいと思う。

僕はまだ夢の途中だ

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