よつばと子ども2

本当に「子ども好き」なのか?

近所の子どもたちと仲良くなった。
3歳の我が子を外で遊ばせているとき、いつも一緒になる子たち。
小学校低学年らしい。

近所ゆえに、私の動向は丸見えだ。
家にいるのかいないのかはすぐわかってしまう。

最近では、夕方に家で仕事をしていると「ピンポーン」とやってくる。

「あそぼ〜」
「まだ保育園のお迎えに行ってないからいないのよ。帰って来たら遊んでね」

すると、5分後。

「ちょっとだけ、あそぼ〜。」
「・・・。」

って、私とかいっ!?

そうだよね〜。
いつも私が君たちの保育士か先生かのようにいるもんね。

そして、男の子なんかは特に容赦なく

「鬼ごっこしよう!鬼ね〜」

と私に鬼になって追いかけることを要求してくる。

おいおい、私は3歳児を放置して、君たちを追いかけたり逃げたりしないから。

家の周囲とはいえ、さすがに3歳児を一人で遊ばせるわけにいかないだけだから。

これまで私は、「子ども好き」だと思っていた。

でもどうやら、本当はそんなに「子ども好き」ではないらしい。

先日のこと、
幼稚園の年長さんくらいの男の子10人近くが鬼ごっこをしていた。

広い公園なので、十分に走り回れるし、
遊具もあれば、ちょっと小高い丘もある。
走り回って鬼ごっこするには最適だ。

そのときはどうやら、誰かのお父さんが鬼になっているらしかった。

そのお父さんは、容赦なく全速力で子供を追いかける。
そして、本気で逃げる。

お父さんと子供たちは、私が見ていただけでも30分以上走り回っていた。

キャーキャー走り回る子ども達、息を切らして汗だくのお父さん。

しばらくして、みんなが帰る時間になり、
そのお父さんにバイバーイしている様子は
まるで「お友達」だった。

お父さんもまた、「おう!またな〜」と
大満足で楽しかったという笑顔で手を振った。

子ども達が帰った後も「大変だった〜」というそぶりは全く見せなかった。

こういう人のことを本当の「子ども好き」だというのだろうな。

私は、自分で子どもが好きだと思っていた。
それも教師になりたいと思っていた理由の一つだ。

でも、大人になって、大人だけの世界で仕事をするようになって、
本当に心からの子ども好きではないんだろうなと感じるようになった。

もちろん、好きか嫌いかといえば好きなのだと思う。
自分の子も、他人の子も「かわいい」とも思う。

でも、私が近所の子どもと一緒に遊んでいる(ようにみえる)のは
自分の子がまだ小さくでついている必要があるからだし、
あのお父さんのように本気で遊んだとしても
きっと「楽しかった」とは思えない。
「大変だった〜」の気持ちが大きくなるだろう。

まぁ、そもそも、30分も鬼ごっこできるような体力が私にはないけれど。

あのお父さんのように、本気で子どもたちと遊べる人が
教師だったら、子ども達も本気で大人に向き合えるだろうな。

書いてみたこと、発信してみたこと、 それが少しでもどこかで誰かの「なにか」になるならばありがたい限りです。