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裸の王国の民になる!?の巻📚

【はじめに】

皆様、禁断の世界へようこそ!

これより先に読み進めると後戻り出来ない事になりますがよろしいでしょうか。

ホンマに、ホンマに、ホンマに、
ホンマによろしいのでしょうか!
 
どうしてもとおっしゃるようでしたら、
いらっしゃ〜い。

ほなっ、行きましょか。
 

 
【本 編】

皆様、お休みの日はいかがお過ごしでしょうか。
ショッピング、食べ歩きに、バー巡り、読書にキャンプ、釣り。

釣りといっても海、川、湖、池でフライフィッシングにルアー、ジギングもある。

パラグライダーで空中散歩、車でドライブ、ジェットスキーで海にバイクでのツーリング。

趣味や家の用事など色々な過ごし方があると思います。
 
私は最近、日帰り温泉のサウナで整うことを楽しんでおります。

思い付きで行ける家近の日帰り温泉が便利なんですよコレが。
何気ない休日を温泉に浸かりサウナで整わせ気持ちよかです。
 
基本的には、土曜日か日曜日に行くのですが、時間帯が問題である。

以前は朝風呂時間があり、7時から入れたのですが、現在は9時からの営業に変更になったのです。
ここにも働き方改革が反映されました。

営業時間変更の影響でお爺様達の朝風呂大会が9時から始まる事になり、朝一はめちゃ混み状態となるのです。
疲れを取るための温泉が芋の子洗い状態になる。
私もその中の一個の芋にされてしまうのです。
 
私は考えました。
朝から晩まで居座る客は少ない。
通常なら、1時間から2時間と言ったところであろう。
ならば10時半頃に出向くと丁度良きころかと。
 
何度となく時間をずらし通ってみる。

人の流れをモニタリング。
勿論カメラは仕込んでないですよ、盗撮と間違われては変態!?大変!

そして時間帯を探り当てた。
10時半出発でズバリ正解、うぅ〜ビンゴ!でした。
 
一番客でお帰りになられるお客様多数。
ロッカールームにも空きが散見される。
浴場内では、自分の入りたい順番で待たずして事が運ぶ。

心身共にストレスフリー。

まずは、天然温泉で身体を温める。
金泉である。

頭上にタオルを慎重に乗せる。

何故かって?
タオルが使い古しの様に真っ茶色になっちまうからさ。
でもプロはそれも温泉の味わいと言う。

10分から15分程度温まってから、本命のサウナに向かう。
 
サウナ部屋は広く、雛壇になっている。
お気に入り席は最上段5段目向かって右隅。
サウナ部屋の中で最上段が一番熱い。
その中で隅っこが何故か落ち着き心地良い。

今では、自称サウナ中級くらいかと思っているが、初心者の頃は辺りを見渡し様子を伺ったものである。

ロウリュサービスもあり熱風がとても気持ち良かったのですが、今はコロナ禍で取りやめになっている。

今では懐かしい光景である。
ロウリュ前にはアロマ水を焼き石にかける。
その日のフレーバーがサウナ室に広がりリラックスさせえの温度を上げる。

フレーバーにはミント、ラベンダー、レモングラスなどがあった。

掛け声はこうである。
番頭の『わっしょい』の掛け声の後に、客である我々が同じように『わっしょい』と続く。
結構、照れるものである。

初めの頃は、小さい声であったが次第に気持ち良くなり大きな声へと変わってゆく。

番頭と助手は、通常のウチワの20倍はあろうかという孫悟空の妖怪が持っているような大ウチワで仰ぐ。

仰ぎ手の方が何だか汗だく、汁だくになっている。
汁だく大盛り一丁!と叫んでみたくなる。
お客様、吉野家さんとお間違いでは?
 
一人ひとりの前に立ってその人用に熱風を浴びせて頂ける。
下段から上の段に向かって行われる。

上段まで終わると、
『おかわりされる方はいらっしゃいませんか』
と声かけられる。

おかわりの方は、手を挙げるシステムである。
私も皆に真似て、手を挙げる。

ロウリュしていただくと、今まで以上に汗が噴き出してくる。
時間が経つにつれ、徐々に人が減っていく。

上段まで終わると、
更に『おかわりされる方はいらっしゃいませんか』と声かけられる。

同じように私も手を挙げる。
爺さん達がフラつきながら、退出して行く。
ふっ、私はまだまだ!

三巡目が終わると、タオルの取り替えの為、強制退場となった。
最上段にいた私は最後にサウナ部屋を出ることになる。

すると水風呂争奪戦となっていた。

しまった!
そうか!
そうなのか!

途中退席するのは暑さが堪らないのではなく水風呂争奪戦を避けるためだったのである。
なるほど。
 
サウナの入り方はネットで情報収集済みである。
サウナ10分、水風呂2分、休憩10分の順に3ラウドをこなす。
コレが私の決め事。
足すこともなく、引くこともない。
ありのままの私。
そう、違いの分かる男である。
時計を見なくとも、腹時計が正確に時を知らせる。
 
10分の休憩で身体を休め整わせている時にそれは起こった。

なっ、なっんと。

目の当たりにしたものは!

うわぁぁぁぁぁぁぁ。

オッサンは勿論のこと、キン肉マンのようなボディビルダー達は、恥じらいも無く、どうだと言わんばかりに何も可もほっぽり出している。
我が物顔で大の字に寝転がっているオッサン。
タオルを手に堂々と肩で風を切って歩いているオッサン。

ここは何処。
私は誰。

まっ、正にそれは、裸の王国そのものであった!

暫し放心状態になった。

頭の中を整理し、すこし落ち着いてくると、ふと気づいたのである。
その裸の王国で、唯一残念なことは。

お姉様が・・・。

当然いるはずもなく。
オッサンしかいないこと。
そしてそのオッサン達のモノをこれでもかと見せつけられる。
 
くそっ!

目を背けてなるものか。
私も負けずにタオルを翻し、全身を太陽に晒した。

きっ、気持ちよかー。

これか。
皆これを求めていたのか~。
 

一枚の壁を隔てて砂浜が隣接している。
海水浴に来ている若者達の黄色い声が風に乗せられ運ばれてくる。

壁向こうにはいる。
そう、確かにいる。
妄想に胸を膨らませワクワクする。
胸ですよ、胸を膨らませているのですよ。
 
壁内ではスッポンポンのオッサン達。
壁向こうでは、決して許される事のない姿なのである。

気持ちが高鳴り壁を超えてしまった時は、皆から袋叩きにされた挙句、ロープで縛り上げられさらし首になる事であろう。
容易に想像はつく。
しかし、壁内では海水浴に来ている雰囲気でスッポンポンのまま寝転んでいる。

正に裸の王国気分を満喫していたのである。

何か異様な感じである。
壁一つ隔てて、別世界。

これって、か・い・か・ん。

もしや変態的感覚!

目覚めてしまったと言うのか。
人は変態と言われると、変態の自覚のない方は怒り出す。
変態を自負している方は、
『そうや、俺 変態やねん』と言い流す。

人は常態と変態のどちらの顔も持ち合わせているはず。
そっとご自身の胸に手を当てて、問いかけてみて下さい。

私はと言えば、恥ずかしながら、後者になりますでしょうか。
よせやい、照れるやん。
でもね。
でもね。
変態は変態でも、良い変態やねん。

何故か変態を正当化しようとしている私がそこにいた。

何を言うてますのん。
あはっ。
 
リラックス、リラックス。
う~むっ。
 
ナイロン性の畳の上、スッポンポンで仰向けに「太の字」に横たわる。

あっ、ちょっと誇張しすぎました!
「大の字」に横たわる。

瞳を閉じると暗闇となる。

暖かい日差しに照らされると目を閉じていても瞼の裏が赤く染まる。

瞼が再び暗闇になった時に薄目を開けると雲が形を変えながらゆっくりと動いていた。

冷たい風が身体を撫でてゆく。

あ~。
気持ちいい~っ。
今宵一杯のアテを考えながら意識が遠のく。
 

どのくらい経ったであろう。
突然、私の体中に寒イボが。 

飛び起きて、金泉の湯へ飛び込む。
丁度、湯面から首が覗き肩までしっかりと温められる。

暫くすると、長身の方が少し離れて横に座られた。
何気に横を見ると、何だか違和感。

うむっ。
ええっ。

明らかに私よりも長身の方であるが湯面から出ている部分が私と同じ。

つまり、腰から頭上までの長さが同じ。
つまり、腰から脚までの長さが・・・。
つまり、短足だと喧嘩を売られているのか。

『ワレ、舐めとんのんかい!
舐めとったら口の中に手~突っ込んで、
奥歯ガタガタ言わすで〜』

っと、心の中で叫んでやった!
全く反応無し。
今日の所は、このくらいにしといてやろう。
 
また、暫くすると今度はポッチリ型のお爺様が、ナニをナニして左右に揺らしながら私の目の前を悠然と歩いてゆく。
湯面からでた私の顔の位置とお爺様のナニが同じ高さとなる。

一旦、瞳を閉じて薄目を開ける。
牛の乳搾りの光景を思い出した。
しっかりと根本から握り、親指の方から小指の方に向かって締め上げる。
すると生暖かいミルクが取れる。
何故、今そんなことを思い出すのか。

少しノボセてきたので、湯槽から上がりタオルを翻す。
大きくノビをした。

どうだ!

何が。

冷たい風がナニを撫でてゆく。
ちょっと縮こまっていた。
こいつめ照れてやがんのかい可愛い奴。

あはっ。
 
これで私も裸の王国の民になれたかな。
裸の王国バンザ〜イ!
 


温泉にサウナ。
いかがでしょうか。

今、束縛から解き放たれた!

あなたも身体を解放してみませんか?

そして裸の王国の民になるのです!


それでは、何処かの王国でお会いしましょう。

 
あ~。
葉っぱ~ 一枚~
あ~れ~ば~いい~♪

っとー。

 
see you

 
 
おしまい
 

by まるまるの虫 カメさん

【あとがき】

温泉って冷静に見るとなんだかヌーディスト村みたいな感じしませんか。
スッポンポンで行き交う見知らぬお方。

自分一人がスッポンポンであれば、めっちゃ恥ずかしいのに皆がスッポンポンであれば羞恥心も和らぐ。

感覚が麻痺して来ますよね。

これって。
本来の姿に解放されたってことなのかな。
あなたはどう感じますか。

不思議な場所ですよね。

お気に召しましたか裸の王国!

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