WEB会議のZoomが時価総額1000億超えで上場申請。ユーザーが求めることを愚直にやり切る凄さ
社内会議においては我々も重宝しているウェブ会議システムZoomがナスダックに上場申請した。以下、数値面のダイジェスト。
■2017年に10億ドル(約1100億円)の評価額
■これまで累計で1億4500万ドルを調達
■売上は2017会計年度:6080万ドル
→2018会計年度:1億5150万ドル
→2019会計年度:3億3000万ドル(毎年倍増
◆2018年に380万ドルの損失だが、上場申請した2019年には750万ドルの利益を出していて、赤字上場をよしとするIT業界には珍しい
◆サブスクリプションビジネスであることは間違いないが、MRRを積み上げるSaaSというより、フリーミアムでユーザーを増やして一定数を課金するモデルはSlackやゲームに近い
◆黒字の理由は、マーケティング効率の高さ。Zoomを利用するユーザーがユーザーを拡大していくバイラルモデルなので、広告費をかけずにユーザーを獲得できる
◆ベルフェイスも意識している「バイラルモデル」をグローバルで成功させている事例。非常に参考になる
◆ZoomのビジネスモデルにはIoTやビッグデータなどオシャレな要素は見当たらない(今後は違うかもしれないが)ユーザーがWEB会議システムに求めるのは「ストレスなく利用開始できて、安定して使える」こと。
◆その一点突破で、Skypeやハングアウト他競合が溢れる中でユーザーから選ばれた。ビジネスの王道だと感じる。
世の中に既に普及しているサービスでも、その本質的な価値を高め続けることでユニコーン(時価総額1000億円)にもなれることをZoomは証明した。これは、あらゆる企業にとって含蓄のあるメッセージだと思う。
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