見出し画像

【図解】外食業の事業継続のためのガイドライン - 日本フードサービス協会

はじめに

5月も後半になり政府の緊急事態宣言が各地で解除されています。
今まで営業自粛していた店舗や会社も少しずつ正常化に向けて動き出しています。
外食業界で新型コロナウイルス蔓延前と後で一番違うことは、感染予防について取り組みし始めたことではないでしょうか。それまで入店する際に検温したり除菌スプレーを手に掛けたり、スタッフさんがマスクで接客したりすることはありませんでしたよね。
またこの機会にお客様とスタッフさんの直接接触をなくすことや業務効率化のためにQR決済等のキャッシュレス化、メニューをなくしてモバイルオーダーを導入したりとお店のオペレーションも変化しています。

先日、厚生労働省策定の「新しい生活様式」を参考にした「【まとめ】飲食店での新型コロナ感染防止対策について3つの施策」を書かせていただきましたが、今回は飲食店向けの具体的な感染防止対策が記載された一般社団法人日本フードサービス協会と一般社団法人全国生活衛生同業組合中央会が協力作成した「外食業の事業継続のためのガイドライン - 令和2年5月 14日策定」(以後本ガイドラインという)を紹介いたします。
合わせて参考にしていただければ幸いです。
※以下記事は「【まとめ】飲食店での新型コロナ感染防止対策について3つの施策」です。

追記:東京都より4/22に「事業者向け 東京都感染拡大防止ガイドライン ~「新しい日常」の定着に向けて~」が発表されましたが、外食産業向けについては、フードサービス協会のガイドラインを元にしてますので、内容はこの記事をと基本的に変わりません。
参考:事業者向け 東京都感染拡大防止ガイドライン ~「新しい日常」の定着に向けて〜 第一弾

外食業の事業継続のためのガイドラインの目的と概要

まず本ガイドラインの目的ですが、
本ガイドラインは、外食事業者の皆さまが本格的に事業を再開されるにあたって、現場の実情に配慮して3密(密閉、密集、密接)を避け、手洗いなどの一般衛生管理の実施、人と人との間隔の確保等を通じて、お客様と外食業に働く従業員の安全・安心を確保するための参考となる具体的取組等を示したものです。
とあります。厚生労働省の「新しい生活様式」を踏まえ外食事業の運営に則した形のガイドラインとして策定されています。
また感染防止のポイントとして、

1.従来の食品衛生法の一般衛生管理の遵守に加え
2.社会的距離確保への留意
3.物理的接触削減のための創意工夫


を掲げています。さらに基本事項として以下を確実に押さえた取り組みを行い事業を継続するよう伝えています。

✓ 食品の安全と衛生管理
✓ 店舗・施設等の清掃と消毒
✓ 従業員の健康チェックと個人の健康・衛生管理の徹底
✓ 社会的距離の設定と確保への工夫

参考リンク
一般社団法人フードサービス協会 - 「外食業の事業継続のためのガイドライン 5/14-5/22QA更新」本文(PDF)

具体的な感染防止対策について

これから上記記載のポイントと基本事項を元に、具体的な感染防止対策の内容を紹介いたしますが、この具体的な対策については文章のボリュームがあるので、わかりやすく図解にしてまとめました。
対策の対象は大きく分けて「場所」と「」の2つになります。「場所」は店舗「人」は「お客様」と「従業員」に分けて対策を行います。
感染防止対策の対象
・場所 → 店舗 「店舗の取り組み」
・人 → 従業員「従業員の安全衛生管理」、お客様「お客様へのお願い」

まずは

①店舗の取り組み

まず「店舗の取り組み」については、大きく分けて8つになります。
1.換気の徹底 
2.清掃・除菌の徹底
3.アルコール消毒の設置
4.席配置の工夫(間隔、仕切り、入れ違い)
5.不特定多数が触れるものを削除(調味料、冷水ポットなど)
6.ハンドドライヤー使用禁止
7.感染予防物質の確保とリスト管理
8.食品残渣等のゴミはビニール袋に入れて捨てる

店舗の取り組み_外部【図解】 外食業の事業継続のためのガイドラインについて.001

この取り組みは「清潔な状態を徹底的に保つ」ことなので、換気、除菌、社会的距離、除菌剤の在庫管理を徹底します。また人から人に感染させない取り組みも同時に講じていくことが必要です。

②従業員の安全衛生管理

「従業員の安全衛生管理」については、大きく分けて4つになります。
1.就業前に検温・うがい・手洗い・消毒
2.マスク・フェイスガードの着用
3.ロッカー・控え室の換気/消毒徹底
4.衛生管理の教育・研修

従業員の安全衛生管理管理_外部【図解】 外食業の事業継続のためのガイドラインについて.002

従業員の安全面については、まず「持ち込まない」ことから始まり「うつらない」ような取り組みになります。また従業員やその家族に過度な心配や恐怖心を抱かないように従業員に対して取り組みの説明や研修を積極的に行うことが必要です(リスク・コミュニケーション)

③お客様へのお願い

「お客様へのお願い」については、大きく分けて8つになります。
1.入店時の手洗い・消毒
2.お食事以外のマスク着用
3.混雑時の人数制限
4.待機列や動線の工夫
5.料理は個別提供か取り分けた状態で提供
6.お客様と従業員との間隔確保(側面に立つ・仕切り)
7.会計時に接触しない(トレーや電子決済を使用)
8.テイクアウト・デリバリー注文/受取を工夫する

お客様へのお願い_外部【図解】 外食業の事業継続のためのガイドラインについて.003

お客様が安心してお食事できるように、お客様にお店の感染防止対策に対して協力いただくことが必要です。
また上記の取り組み以外にも、万が一お店で感染が発覚した場合に備えフリーでいらっしゃったお客様のお名前と連絡先を控えておく取り組みも必要と思われます。ご来店後にGoogleフォームで作成しQRコードで読み込んでいただき、お客様に入力してもらうと管理も楽になります(下記図参照)。お客様に送信いただくとスプレッドシートに自動的に情報が記載されますので、保存期間後は定期的に削除するようにしましょう。

お客様の情報管理について

告知について

告知方法の一例として下記を参考にしていただければ幸いです。
1.店頭/店内 ポスター・チラシ
2.HP/SNS/グルメサイト/Googleマイビジネス
3.アプリ通知
4.店内での声かけ

告知方法_外部【図解】 外食業の事業継続のためのガイドラインについて.004

取り組みを充実させてもそれをお客様に正しく発信できていなければやっている意味が半減です。この騒動が落ち着くまでは安心して来店できるお店がお客様の選択肢の1つになること間違いありません。そのためにもどういう取り組みをしているかを、来店の検討をしている段階での発信と来店時の告知が必要になります。
告知方法は2や3の利用している発信方法全てを活用しましょう。店頭ではポスターやチラシを利用すると効果的です。無料で利用できるデザインもあります。(飲食店繁盛会対策チラシ飲食店用品.jp

事例(告知)

簡単ですがオフラインとオンラインの取り組みを紹介いたします。
1.店頭での取り組み
2.SNS等での取り組み

事例_外部【図解】 外食業の事業継続のためのガイドラインについて.001

店頭での取り組みでは、
店頭でテイクアウトとイートインの動線を分け、感染予防対策のポスターで告知している店舗があります。またテイクアウトの受取時などに並ぶ際には床に社会的距離(ソーシャルディスタンス)のシールを貼り並び方を促しています。そのほかレジ前にはアクリル板で仕切ってツバなどがかからないようにしたり、トレーでお金の受け渡しをしています
SNSでの取り組みでは、
SNSのタイムラインだけでなく、ストーリーズや動画などでお店の特色も一緒にわかるような発信も素敵ですね。ホームページがある場合は新規のお客様は必ず訪れるので取り組み一覧は載せておきましょう

今回、一般社団法人 フードサービス協会が策定したガイドラインを紹介いたしましたが、今後、国や自治体が策定するガイドラインや各団体が策定するガイドラインが発表されると思います。基本的な対策はそれほど変わらないと思いますが、新しい情報があればまた紹介していきます。

まとめ資料
【図解】 外食業の事業継続のためのガイドラインについて5/14版

SpecialThanks!
図解イラスト提供:株式会社トレタ 社長室伊瀬さん
図解内容整理:株式会社トレタ 第3アカウント営業部緑川さん

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?