【私の仕事】 忘備録(31)国際詐欺 『被害は心、お金ではない。』まとめ
【私の仕事】 忘備録(30)国際詐欺 『被害は心、お金ではない。』の続きです。
◆この記事の内容:
『国際振込詐欺』について、まじめにまとめています。最後に「その後。。」を追加しました。
被害金額
あるデータによると、被害額は平均400万円。詐欺師との交際期間が長いほど被害金額は大きい。
きっかけ
出会い系サイトやFacebookなどのSNSはもちろんのこと、最近は言語学習アプリにも被害者は多い。大人が英語を真剣に学びたい心をうまく利用する。
職業
●女性がターゲットにされる場合、詐欺師が自称する職業の「軍人」「医者」
●男性がターゲットにされる場合、「看護師」最近では「女性軍人」「女医」
国 籍
詐欺師は、アメリカ又はイギリスの軍人を名乗り、必ず危険な地域で働いている。
手口は2つのパターン
パターン1
大金の入ったアタッシュケースや高価なプレゼントなど架空の贈り物をあなたに「送る」又は「送った」と言ってくるもの。税関で荷物が止まり、税関や配送会社を装った詐欺の仲間から連絡があり、その手数料や罰金、保険料などをのお金を請求する。
パターン2
「退役」又は「休暇」を利用する手口。戦場で仕事をする軍人、医師が、あなたに会いたい。休暇、退役、任務短縮の手続きをするために費用、交通費などが必要。でもだ、トラブルが起こって今、それが払えない。「あとで必ず返すから。。」とそのお金を請求する。
騙される人
・子育てがひと段落して、お金や時間に余裕がでてきた40歳代以上。
・SNSやインターネットの知識が高くない。
・現状の生活に満足していない。心に「寂しさ」や「辛さ」がある。
ということらしいが、年齢は関係ない。40歳代以下もある。現在では、「8050問題」のように「50歳代のひきこもり」もあるが、国際詐欺で注意しなければならないのは、若い年齢層の「ひきこもり」だ。
引きこもり
若い年齢層のひきこもりは、自分のスマホやパソコンで一日中ネットサーフィンをしている。。。それなら、ネット詐欺などの危険性も含めて熟知しているのでは?。。。必ずしもそうではない。
実際、僕の友達の娘さんで、中学から引きこもり、当時23歳。この子が、ロマンス詐欺にひっかって自分の貯金を最終的に全て詐欺師に送金してしまった。
この子の親は、「ある日から急に表情が明るくなった。いいことだわ。もしかすると外に出るようになるかも。。」と期待もし、嬉しかった。
2ヶ月ぐらい経ったとき、「お母さん、相談があるの。。」と言ってきた。
「自分から話しかけてくることはなかったのに、この子が私に相談なんて。。。」とお母さんは驚き、嬉しさも感じた。
「あの、、今すぐお金が必要なの。」とその子は言った。
「やっと外に出る気分になり、服でも買いたいのかな?」とお母さんは前向きに考えた。
「いくら?」と聞いて、その娘さんは「30万円」と言ったので、びっくり。
これがきっかけで、お母さんは人に相談したり、ネットで調べたりするうちに、まさに自分の娘が「ロマンス詐欺」に騙されていたことが判明した。
そのお母さんの娘さんは、最初から相手のことをなんか「あやしい人」と思っていたそうだ。それでも、「話し相手」が欲しかったらしい。
ここが人の気持ちを巧みに操作する「ロマンス詐欺」の怖いところ。詐欺師から毎日、やさしい言葉のメールをたくさん送ってきたそうだ。最初は「ナニコレ?」と思ったそうだが、そのうち、その詐欺師からのメールを待つようになり、待っていること自体が、今まで引きこもりをしていた生活に変化が出てきて、詐欺師だと疑っていても、メールが送られてくること自体には嫌な気分にならなかったとその娘さんは言っていた。
それから、もし、この得たいの知れない相手が、「本当に自分の彼氏だったら、、、」と思うようになり、相手が悪い人か良い人かどうかを決めるのは自分だ。。と自分が疑うことを否定するようになったらしい。
もう、こうなると詐欺師の勝ち。騙す相手を自由に操ることができるようになります。
この「騙されているかどうかは、自分の考え方次第だ。」と思うようになったら、もう既に騙されています。
このあたりの心理は、
先の【私の仕事】 忘備録(30)国際詐欺 『被害は心、お金ではない。』で書いた僕の同僚の場合と同じ。
特に、引きこもりの人の場合は、被害の発覚はもっと遅れる。貯金を全部、騙し取られ、相談する相手もいない。何かをしようにもお金が無くなった。心が傷ついてまた引きこもる。
心の傷にある人々を利用して、さらに傷を負わせ、金銭をとる。
殺人より恐ろしい。。
一度、詐欺にかかった人は、もう二度と騙されないと思いがちだが、そんなことはない。
過去に騙された経験のある人を対象に、「自分は過去に人を騙す悪い仕事をやっていた。でも、今は改心して立派な会社をやっていて、社会奉仕活動に会社で儲けたお金を使ってるんだ。」と自分の懺悔の気持ちをアピールして、相手を信用させ、最終的には相手からお金をとる詐欺師もいます。
時代とともに、詐欺師も巧みにいろんなパターンで騙しにかかってきますが、相手の心を利用する手口は同じです。
過去に詐欺師に騙され、心がズタズタになった人は、また別の種類の詐欺師に騙されやすい。心の傷は、病気のようなもの。本人にとっては、はやく直して欲しい願望がある。詐欺師はそこにつけ込む。
「命を奪われた方がましだったかもしれない。。。」という被害者もいるといます。
◆追加記事:その後。。。
上記のnote記事を書いてから2ケ月程過ぎた頃、なんと!あの詐欺時からラインでコンタクトがあったのです。
すごい!僕をブロックしてなかったのか!すぐにこちらから返事をしたら則、ブロック状態に。そして、アイコンも表示なしに変更された。
あの詐欺師には、僕の方から何回もしつこくストークしてやったからなぁ。よほど嫌だったんだろう。「お前、二度と電話してくるな!」って詐欺師からLINE電話で叱られたのは僕くらいだろう。
そもそも、僕を騙そうとLINE電話を何回もしてきたのは、君じゃないか。せっかくこちらから、何回も電話してあげたのに。。(笑)
あの詐欺師、いったい本当はどこの国籍なのか?
僕の米国、欧州、中南米、アフリカ諸国の人たちとの長期にわたる仕事上の経験をもってしても、顔を見てないので、どこの国の詐欺師かわからない。
英語は上手な方だったが、少しだけRの発音に特徴があった。もしかすると意図的にそのようにしていたのかもしれないが。。。
LINE電話したとき、その詐欺師は「airport」 の単語をよく使った。
「エアポート」「空港」のことだが、発音は、米国英語では、「éɚp`ɔɚt」、英国英語では 「éəp`ɔːt」。
その詐欺師はこの2重母音「éɚ」の部分を「él」と発音した。カタカナで書くと「エルポート」のような感じ。
この「airport (エアポート)」を「エルポート」って発音する特徴については、
カイロに住んでいるエジプト人(長年の友達、日本にも数回きて奈良と京都を案内してあげた。)と、世田谷でインドカレー屋をやっているインド人(元、S商事に勤めていて日本人の奥さんと東京で生活。長年の友達。)とまったく同じ発音。同じ特徴。
僕はこの詐欺師と話しているとき、二人の友達を思い出したくらいだ。
もしかすると、詐欺師は日本の住んでいる外国人かもしれない。LINE電話したとき、わざとらしいノイズが多かったが、意図的につくったノイズのようで、詐欺師の声はちゃんと聞こえて理解できた。
詐欺師から久しぶりにLINEでコンタクトしてきて、すぐブロックされ、1週間くらいたった頃、フェイスブックのメッセンジャーでまた同じパターンで名前を変えて、コンタクトしてきた。
あれだけ懲らしめてやったのに、まだ凝りてないようだ。
コロナの影響で3月から中止になっているが、府警の関係者も出席する「懇話会」があるので、この詐欺師のことを面白おかしく話す予定。
インスタグラム➡ラインの友達申請のパターン
さて、今回は『国際振込詐欺』について、フェイスブックのメッセンジャー➡ラインの友達申請のパターンを紹介しましたが、インスタグラム➡ラインの友達申請のパターンもあります👇
つづく。。。
*このnoteで書いてある記事はすべて実話です。「忘備録」として書いています。
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代表 Kazuyoshi Sakamoto
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