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【認知バイアス】コメ返がヤバい人は認知が歪んでいることが原因なんじゃない?か説


こんにちは、看護師のかずきです。今日は「認知バイアス」というテーマでお話しします。この認知バイアスとは、私たちが物事を見るときの視点や考え方のクセ、つまり認知の歪みのことを指します。一般的には偏見や先入観と言われるものです。

1. 認知バイアスとは

例えば、インフルエンサーの投稿に対するコメントややり取りを見ていると、話が平行線で全然噛み合っていない状況がありますよね。これは、看護の現場でもよく見られます。患者さんとのコミュニケーションや、チーム内での意見のすれ違いなどで、「この人何言ってんだ、全然話通じないな」と思うことがあります。

そういった状況の時に、「価値観が合わない」「あいつ空気読めないよね」と表現することもあります。しかし、その発信者の意図や話の要諦を決め取れない人に対して、「読解力がない」「国語力がない」「価値観がそもそも合わない」と切ってしまうのは、ちょっとどうなのかなと思います。もちろん、そういうこともあるかもしれないですが、その状況を作り出しているのが認知バイアスが原因なんじゃないかと思うからです。

2. 認知バイアスの具体例

認知バイアスは誰しもが持っているもので、自分が欠けている色眼鏡のようなものです。人が何かしらの事柄に対して、その事柄自体は何の意味もないんですが、自分の色眼鏡を通してそれを解釈し、それを捉えるということになります。

自分がかけている色眼鏡が他の人も同じようなものをかけていたら、世界の見方が似てくるので「価値観が合うな」「話が合うな」と思いやすいです。しかし、自分がかけている色眼鏡が議論している相手と全く違う色をしていると、見えている世界が全然違うので、話が通じないわけです。

認知バイアスが強すぎると、不安障害やうつを引き起こすこともあります。心理学や精神学の世界では、精神障害を発症しやすい人は、この認知バイアス、つまり良くない考え方の癖を持っているというのが統一見解とされています。この癖を直すのが認知行動療法という心理療法です。

3. 認知バイアスの種類

認知バイアスは、現在確認されているだけでも200個近くあります。今日はその中でも特に日常でよく見られるものを3つ厳選してご紹介します。

3.1 帰属バイアス

帰属バイアスとは、他人の行動を解釈するときの認知の歪みのことです。成功した時は自分のおかげと捉えるけれど、失敗した時は他人や環境のせいにしてしまうという認知の歪みも帰属バイアスの一つです。

3.2エコーチェンバー現象

次にエコーチェンバー現象です。これは特定のコミュニティ内で、同じような意見や考え方を持った人たちが集まり、その中で自分の意見が肯定されると、それが世界全体の意見だと勘違いしてしまう現象です。看護の現場でも、同じ部署やチーム内で意見が一致すると、それが全体の意見だと思い込んでしまうことがあります。

3.3 ダニング・クルーガー効果

最後にダニング・クルーガー効果です。これは自分の能力が低い人ほど、自分の能力を過大評価してしまうという現象です。看護の現場でも、新人看護師が自分のスキルを過大評価し、結果としてミスを犯すことがあります。

4. 認知バイアスを理解し、修正する

これらの認知バイアスを理解し、自分自身の認知の歪みを修正することで、より客観的に物事を見ることができます。また、他人の行動や言動を見るときにも、その人の認知が歪んでいる可能性を考えることができます。

認知バイアスが強いと、情報を正しく受け取れない、合理的に解釈できない、人間関係が悪くなるなどの問題が起こります。しかし、自分の認知バイアスを理解し、それを修正することで、より良い人間関係を築くことができます。

また、他人の認知バイアスを理解することで、他人の行動や言動をより深く理解することができます。これは、他人とのコミュニケーションを円滑にするために非常に重要なスキルです。

認知バイアスは、私たちが物事をどのように解釈するかに大きな影響を与えます。しかし、それを理解し、修正することで、より良い人間関係を築くことができます。


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