風の世界の童話|うれしい、たのしい、大好き【連作短編】
シャカイにでて、いつも掃除をしている。
今はカンリショクって呼ばれているけど、
そんな僕にも「できなかった時代」があった。
何をしてもうまくいかなくて
怒られてばかりいた
楽しいことに目がなくて楽しいことばかりしていた。
ここを掃除して、と言われたのに
言われてない部分を掃除し始めたら夢中になってしまって、
言われてない部分しか終わらなかったり
ついついのんびりしてしまって終わらなかったこともあった。
そんな時、みんなが助けてくれた。
教えてくれた。
いろんな教えを受けて、僕は今、仕事ができる、と言われている。
特に新しいことをすることが好きだから
どんどんアイディアを実現していくし、
システムを組んだりすることも好き。
それをみんなは優秀だねっていう。
でも、僕は本当はできないと言われていた時からなにも変わってないんだ。
新しいことをする時はワクワクするし、
楽しいものを見た時はワクワクする
それから、新しいことをしそうな人が好き。
仕事のできる人はとても好きだし、
アイディアや創造性に溢れる人も好き。
だから、そういう人のことは応援したくなるんだよね。
一緒に働く仲間としてもとても大事にするよ。
でも、怒ってばっかりいる人は好きじゃないし、自分に自信がありすぎる人もあんまり好きじゃないね。
それから自分の仕事を他人任せにする人も好きじゃないな。
やっぱり人は最後は心だから、心が綺麗な人が好きだよ、うんうん。。
ある日掃除をしていたらクリオネさんからお掃除上手!って褒められたんだよね。
すごく嬉しくて、クリオネさんが僕のことを海の仲間にお掃除のプロって紹介してくれてもう本当に感無量だった。
そこにペンギンがやってきてお掃除をはじめたんだ。
僕は言ったんだよ。君は陸とかそらとかで活躍するんだよって。
なんとなく言った言葉だったけど、彼らはとても感銘を受けてくれたよ。
彼らには彼らの役割があると思うんだ。
さぁ今日も僕はお掃除。
僕は好きな人たちを応援するために、こうして環境を整えているんだよ。
海も陸も、僕はどちらも、みんなが活躍できるように綺麗に掃除するよ。
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