精算したいこと
影のようにいつまでもついて回るもの。目を逸らしたり逃げたりしても、ふとした拍子に"ある"ことに気づかされるもの。…過去。
思い出して心がじんわりするような温かな過去もあれば、もうあの頃には戻れない…(青春時代)とさびしくなる過去もある。
そして、まだ痛みを伴う、傷口が開いたままの過去も1つや2つはあるのだ。そんな過去をどうにかしたい、と長年思っていた。
傷を癒すなり、教訓として自分の今後に使うなり、他の人にもある種の資源として使ってもらうなり…。なんらかの区切りが欲しかったのだ。
そんな時に、目に留まった言葉。
"過去を精算する"
…過去に隠れた自分の気持ちを汲み取って、心のしがらみをしっかりと解くこと。
まずは、過去にフタをするより当時の出来事や感じた気持ちをありのまま受けとめること、だろうか。自分の気持ちをごまかしていると、変にこじれたりする時はある。
過去を忘れようと目をそらすのではなく、
痛みを知ったことで手にした"優しさ"があることをしっかり受けとめる。
痛みを知ったことでとげた"成長"があり、
痛みを知った人にしか紡げない"コトバ"がある。
痛みは時を経て、人を輝かせてくれる「魅力」へと変化する。
痛みがあるから、人としての器も大きくなる。痛みを伴う過去も、けして無駄にはならない。