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粥と白湯。炊飯鍋ゼブランライスオーブンであこがれの朝

一日の中でなにかひとつだけでも「憧れのちゃんとした習慣」があると毎日に自信が持てる気がします。

お茶を茶葉で淹れる、とか。寝る前はストレッチ、とか。

わたしの場合は、粥。毎朝のお粥の習慣です。

へとへとに疲れて部屋がぐちゃぐちゃになってるときも、お昼すぎまでだらだら過ごしちゃった日でも、とりあえずお粥を作り始めると、自分の求める暮らしが少しだけ取り戻せる心地がするのです。


わたしの中の「憧れのちゃんとした習慣」として「粥」のほかに「白湯」もありました。

水を加熱してお湯にするだけでの「お湯」ではなくて、沸かした湯を沸騰させ続けて、冷ましてちょうど良い温度にする「きちんとした白湯」。

だからずっと、これだ!と思える鉄瓶に出会いたいなと思っていました。


今回は、商品PRのご依頼から、白湯と粥がセットにできちゃう発見をしたというお話です。


おいしいご飯が炊けるお鍋で、おいしいお粥が炊けるのか

ある日、耐熱ガラスで有名なハリオさんから、お粥にまつわるご依頼をいただきました。

「アウトドアラインのZebrangというブランドがあって。ゼブランライスオーブンという炊飯鍋で、お粥研究家の鈴木さん的にもおいしいお粥ができるかどうか試していただけませんか?」と。

おいしいご飯が炊けるお鍋で、おいしいお粥が炊けるのか。

おー、気になる、気になる、おもしろそう!ということで、お受けすることに。商品を送っていただきました。


ごはんがおいしい!粥がおいしい!

まずは、油を馴染ませるシーズニングを済ませて。

取り扱い説明書通りにごはんを炊いたら、噂通り!完璧においしい!

粒感を出すのが得意なのかな。どちらかというと固めのごはんが好きだから、粒境界がくっきりするこの炊き上がりはかなり私好み。

さすが鉄鋳物。全体に熱が伝わるから、お米の甘みが引き出されるのでしょうね〜……!


……鉄鋳物。

鉄鋳物!?あ、そっか!ゼブランライスオーブンって、鉄鍋なのか!


ということは、憧れの鉄瓶でつくる「きちんとした白湯」に近いものができちゃったりして。


ひと鍋で白湯、からの、粥

ゼブランライスオーブンで白湯はできるのか。やってみました。

沸騰を10分続けて、水に含まれる不純物を飛ばします。

おたまで湯をマグカップに注いで、適温になるまでで冷まして、いただきます、白湯。

あらら、あらら。ちゃんとおいしい!

トゲトゲ感がなくなって、まあるく、やさしい口当たり。

じわ〜っと、やさしく温まります。おお、これが白湯か。


マグカップで冷ましちゃうところとか、正式の白湯の作り方的にはNGなのかもだけど、ポットで沸かしたお湯とは全然違くて、私的には大満足。

わざわざ鉄瓶を買わなくても、鉄鍋でもできちゃうんですね。

感動、感動。


そしてもうひとつ、いいことを思いつきまして!


湯に米を入れて粥をつくる

ゼブランライスオーブンで炊いたごはんを食べて感じた、粒感がおいしい、という感覚。

そして、白湯。

私は気づいてしまいました!白湯ついでに鍋に米を入れちゃえばいいんだ!(!)

これ、ほんとうにこういう作り方があるのです!


生米からつくるお粥には大きくふたつの作り方がありまして。

①米と水を火にかけて、コトコト煮込む
②熱湯に米を入れて、コトコト煮込む

①は一般的な作り方。かんたんです。お米を徐々にやわらかくしてから、だんだんと煮詰めていく感じなので、もっちり・ぽってりとした食感を出したいときに適しています。

②は湯炊き法という、お寺の朝粥がルーツにある作り方。
はじめに強火で米の表面に火を通して、でんぷん質を閉じ込めるため、米粒の境界を残すことができます。その後ゆっくり火を入れて、お米を開かせて、とろみを出していく、という感じ。さらりとしつつも、とろりとしている、絶妙な口当たり。ちなみに京都の料亭、瓢亭さんのお粥も「②湯炊き法」です。

②湯炊き法のお粥は、土鍋でもできなくはないけれど、深みがないとちょっと難しい、コツのいるお粥です。


そんなプロなお粥を、白湯ついで試してみたら、感動!

できちゃったのですよ〜!さらり・とろりの、極上の粥が!

白湯用のお湯を取り出したあと、もういちど鍋の温度をあげてぐつぐつの熱湯に。そこに研いだ米(大さじ3)を入れて、ときどきかき混ぜながら強火で3分。フタは開けたまま、対流を起こしながら弱火で20分コトコト。

仕上げにフタをして5分ほど蒸らしたら、完成!

とっておきの、湯炊き法の粥!

お米の甘みがよ〜く出ていて、重湯部分もうっとりするおいしさ。

香りの華やかさも、口当たりも、ごちそう。

うるっときちゃうくらいおいしかったです。


まとめ

白湯をいただいて、粥をいただいて。

あれ、この流れ「憧れのちゃんとした習慣」の極みかも……!

ご紹介した白湯からの粥の流れは、白湯づくりからまるっと、50分。毎日は難しくても、週末だけ、リセットしたいときだけでも、暮らしに取り入れたら、なんか人生変わりそう、と言ったら大袈裟かなあ。

でも、自分に時間をかけることって、それだけで、毎日をなんとかやってく力になるのはほんとうだと思います。日常の中にたくさんのやさしい時間の方法をちりばめて行きたいな。

分量や手順など詳しい作り方は、おかゆワールド.comでご紹介しています。ぜひご覧くださいね。


みなさんの毎日がぽかぽかでありますように!お粥研究家の鈴木かゆでした!


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